2026年版・6-5

システム開発手法の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営情報システム」から、システム開発手法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-5

システム開発の進め方の一つであるウォーターフォールモデルの特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①要件定義から設計、実装、テストの順に工程を進め、原則として前の工程には戻らない手法である。
  • ②要件定義から設計、実装、テストへと進んだ後、最初の要件定義工程へ必ず後戻りする開発手法である。
  • ③短い期間で開発と利用者からの評価を繰り返しながら、要件を少しずつ固めていく開発手法である。
  • ④設計と実装の工程を1つにまとめ、テストという工程自体を完全に省略して進める手法である。
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正解 ①要件定義から設計、実装、テストの順に工程を進め、原則として前の工程には戻らない手法である。
解説
ウォーターフォールモデルは、要件定義、設計、実装(プログラミング)、テストという工程を、原則として上流から下流へ順番に進め、前の工程には戻らないことを前提とした開発手法です。工程ごとの管理がしやすい一方、後工程で問題が見つかった場合の手戻りが大きくなりやすいという特徴があります。

他の選択肢が誤りの理由
②はウォーターフォールモデルが原則として後戻りしないことを前提とする手法であるにもかかわらず、必ず後戻りするとしているため誤りです。③は短い期間での開発と評価を繰り返すアジャイル型の開発手法の説明であり、ウォーターフォールモデルの説明ではないため誤りです。④は設計・実装・テストという各工程を区別せず進める説明であり、工程を明確に分けて順に進めるウォーターフォールモデルの特徴とは異なるため誤りです。
問26-5

開発とレビューを短い周期で繰り返すスクラムの進め方について、最も適切な説明はどれか。

  • ①開発の全工程を最初から最後まで1回だけ実施し、途中で計画の見直しを一切行わない手法である。
  • ②スプリントと呼ぶ短い期間を繰り返しながら、優先度の高い機能から順に開発していく手法である。
  • ③スプリントの期間は決められておらず、開発が完了するまで無期限に継続する手法である。
  • ④利用者からの評価や意見を開発の途中では一切取り入れず、完成後にのみ受け付ける手法である。
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正解 ②スプリントと呼ぶ短い期間を繰り返しながら、優先度の高い機能から順に開発していく手法である。
解説
スクラムは、アジャイル開発の代表的な手法の一つで、スプリントと呼ばれる短い期間(1〜4週間程度)を繰り返しながら、優先度の高い機能から順に開発とレビューを行っていきます。短い周期で成果物を確認できるため、要件の変化に柔軟に対応しやすい点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①は開発を1回だけで完了させ計画を見直さないとしていますが、スクラムは短い期間を繰り返しながら計画を継続的に見直す手法であるため誤りです。③はスプリントの期間があらかじめ一定の長さに定められているため誤りです。④はスクラムが各スプリントの区切りで利用者からのレビューや意見を積極的に取り入れる手法であるため誤りです。
問36-5

開発の初期段階で試作品を作成し利用者の確認を得るプロトタイピングモデルについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①試作品を完成後の納品物としてそのまま使う前提に立ち、時間をかけて作り込む手法である。
  • ②試作品を全く作成することなく、要件定義書のみを用いて利用者と仕様とを確認し合う手法である。
  • ③動作する試作品を早い段階で提示し、利用者の意見を確認しながら認識のずれを減らす手法である。
  • ④開発の最終段階になって初めて試作品を提示し、その時点で要件を確定させる手法である。
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正解 ③動作する試作品を早い段階で提示し、利用者の意見を確認しながら認識のずれを減らす手法である。
解説
プロトタイピングモデルは、開発の初期段階で実際に動作する試作品(プロトタイプ)を作成して利用者に提示し、実物を見ながら意見を確認することで、要件定義の段階で生じやすい利用者と開発者との認識のずれを早期に減らすことを狙った開発手法です。

他の選択肢が誤りの理由
①はプロトタイプが本来、要件確認のための試作品であり、完成品としての作り込みを前提としないため誤りです。②は試作品を実際に作成して確認する点がこの手法の特徴であるにもかかわらず、作成しないとしているため誤りです。④はプロトタイプを開発の初期段階で提示する点が特徴であるにもかかわらず、最終段階としているため誤りです。
問46-5

リスク分析を繰り返しながら開発を進めるスパイラルモデルに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①最初に全体の要件をすべて確定させたうえで、以後は一度もリスクの見直しを行わない手法である。
  • ②サブシステムへの分割を一切行わず、システム全体を一つの工程として一度に開発する手法である。
  • ③リスク分析の工程は初回の1回のみで完了し、以降の開発サイクルでは全く実施しない手法である。
  • ④システムを複数のサブシステムに分け、計画・分析・開発・評価を繰り返して段階的に完成させる。
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正解 ④システムを複数のサブシステムに分け、計画・分析・開発・評価を繰り返して段階的に完成させる。
解説
スパイラルモデルは、開発対象を複数のサブシステムに分割し、それぞれについて計画立案、リスク分析、開発(プロトタイプ作成など)、利用者による評価という一連の工程を、らせん状に繰り返しながら段階的にシステムを完成させていく開発手法です。工程を繰り返すたびにリスクを分析する点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①はスパイラルモデルが開発を繰り返すたびにリスクの見直しを行う点が特徴であるにもかかわらず、以後見直さないとしているため誤りです。②はサブシステムへの分割と段階的な開発がこの手法の特徴であるにもかかわらず、分割しないとしているため誤りです。③はスパイラルモデルが繰り返しのたびにリスク分析を行う手法であるにもかかわらず、初回のみとしているため誤りです。
問56-5

システム開発で用いられる設計図の表記法であるUMLに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①ユースケース図は利用者とシステムのやり取りを、クラス図はデータや処理の構造を表す図法である。
  • ②UMLで描ける図の種類はユースケース図の1種類のみであり、他の観点を表す図は一切存在しない。
  • ③クラス図は利用者とシステムとのやり取りを、ユースケース図はデータの構造のみを表す図法である。
  • ④UMLはプログラムのソースコードそのものを記述するために用いられるプログラミング言語である。
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正解 ①ユースケース図は利用者とシステムのやり取りを、クラス図はデータや処理の構造を表す図法である。
解説
UML(統一モデリング言語)は、システムの設計内容を図として表現するための表記法の集まりです。利用者(アクター)とシステムとのやり取りを表すユースケース図、データの構造やクラス間の関係を表すクラス図、処理の時系列の流れを表すシーケンス図など、目的に応じて複数の種類の図が用意されています。

他の選択肢が誤りの理由
②はUMLにユースケース図以外にもクラス図やシーケンス図など複数の種類の図が用意されているため誤りです。③はユースケース図とクラス図の役割の説明が入れ替わっているため誤りです。④はUMLが図による設計表記法であり、ソースコードを記述するプログラミング言語ではないため誤りです。
問66-5

ソフトウェア開発の規模を見積もる手法であるファンクションポイント法について、最も適切な説明はどれか。

  • ①開発者が実際に書いたプログラムの行数(ソースコード量)のみを基準に規模を見積もる手法である。
  • ②画面や帳票、データファイルなど利用者から見える機能の数と複雑さから規模を見積もる手法である。
  • ③開発に投入する要員の人数と作業日数とを掛け合わせた値のみで開発規模を表す手法である。
  • ④過去に類似システムを開発した際の総費用をそのまま新しいシステムの見積り額とする手法である。
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正解 ②画面や帳票、データファイルなど利用者から見える機能の数と複雑さから規模を見積もる手法である。
解説
ファンクションポイント法は、画面や帳票、外部とやり取りするデータ、内部で保持するデータファイルなど、利用者から見える機能の数と、それぞれの複雑さを点数化し、その合計をもとに開発規模を見積もる手法です。プログラミング言語の種類に左右されにくい見積り方法とされています。

他の選択肢が誤りの理由
①はソースコードの行数を基準に規模を見積もるLOC法(ステップ数法)の説明であり、ファンクションポイント法の説明ではないため誤りです。③は投入する人数と日数から工数を表す説明であり、機能の数と複雑さから規模を見積もるファンクションポイント法の説明ではないため誤りです。④は過去の類似案件の費用をそのまま転用する説明であり、機能を点数化して見積もるファンクションポイント法の説明ではないため誤りです。
問76-5

プログラムのテスト手法であるホワイトボックステストとブラックボックステストの違いについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①ホワイトボックステストは入力と出力の対応関係に着目し、ブラックボックステストは内部構造に着目する。
  • ②ホワイトボックステストとブラックボックステストは、呼び方が異なるだけで観点は同じ手法である。
  • ③ホワイトボックステストは内部構造に着目し、ブラックボックステストは入力と出力の対応関係に着目する。
  • ④ブラックボックステストは、プログラムの内部構造を1行ずつ確認しながら進めていく手法である。
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正解 ③ホワイトボックステストは内部構造に着目し、ブラックボックステストは入力と出力の対応関係に着目する。
解説
ホワイトボックステストは、プログラムの内部構造(処理の分岐や流れなど)に着目し、想定したとおりに処理が実行されているかを確認するテスト手法です。一方、ブラックボックステストは内部の構造を意識せず、入力に対して仕様どおりの出力が得られるかという対応関係に着目するテスト手法です。

他の選択肢が誤りの理由
①はホワイトボックステストとブラックボックステストの着眼点の説明が入れ替わっているため誤りです。②は両者が異なる観点(内部構造か、入出力の対応関係か)からテストを行う手法であるため誤りです。④は内部構造に着目するのはホワイトボックステストの特徴であり、ブラックボックステストの説明ではないため誤りです。
問86-5

開発チームと運用チームが連携する考え方であるDevOpsについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①開発チームと運用チームの担当領域を明確に分離し、互いの業務に一切関与させない考え方である。
  • ②システムの開発が完了した後、運用チームが初めて開発チームと顔を合わせる進め方を指す考え方である。
  • ③運用チームを廃止し、開発チームがシステムの企画から運用まですべてを単独で担う考え方である。
  • ④開発チームと運用チームが緊密に連携し、開発から運用までを継続的かつ迅速に進める考え方である。
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正解 ④開発チームと運用チームが緊密に連携し、開発から運用までを継続的かつ迅速に進める考え方である。
解説
DevOps(デブオプス)は、開発(Development)チームと運用(Operations)チームが部門の壁を越えて緊密に連携し、開発から運用までのサイクルを継続的かつ迅速に回していこうとする考え方です。自動化されたテストやデプロイの仕組みを活用し、変更を素早く安全に本番環境へ反映することを目指します。

他の選択肢が誤りの理由
①はDevOpsが開発と運用の連携を重視する考え方であるにもかかわらず、両者を分離するとしているため誤りです。②は開発チームと運用チームが早い段階から連携することを重視する考え方であるにもかかわらず、完了後に初めて顔を合わせるとしているため誤りです。③はDevOpsが運用チームをなくすことを意味するのではなく、両チームの連携のあり方を指す考え方であるため誤りです。
問96-5

システム開発の最上流に位置する要件定義工程の役割について、最も適切な説明はどれか。

  • ①利用者が実現したい業務内容やシステムに求める機能を、開発者との間で整理する工程である。
  • ②プログラムのソースコードを実際に記述し、動作するシステムを作り上げる工程である。
  • ③完成したシステムが仕様のとおりに動作するかどうかを、実際に操作して確認する工程である。
  • ④運用を開始した後のシステムに障害が発生した際、原因を調査し復旧させる工程である。
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正解 ①利用者が実現したい業務内容やシステムに求める機能を、開発者との間で整理する工程である。
解説
要件定義工程は、システム開発の最上流に位置する工程で、利用者が業務上実現したいことや、システムに求める機能・性能を、開発者との対話を通じて整理し、明確な仕様として文書化する工程です。この工程での認識のずれは、後工程での手戻りの大きな原因になります。

他の選択肢が誤りの理由
②はプログラムを記述する実装(プログラミング)工程の説明であり、要件定義工程の説明ではないため誤りです。③は完成したシステムを検証するテスト工程の説明であり、要件定義工程の説明ではないため誤りです。④は運用開始後の障害対応(保守・運用)工程の説明であり、要件定義工程の説明ではないため誤りです。
問106-5

既存のプログラムを解析して設計情報を導き出すリバースエンジニアリングに関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  • ①リバースエンジニアリングは、既存のプログラムの構造を解析し、設計書などの情報を後から作り出す手法である。
  • ②リバースエンジニアリングは、既存のソースコードを参照せず、新規のプログラムを一から作成する手法である。
  • ③仕様書が失われてしまった既存システムの改修において、リバースエンジニアリングが役立つことがある。
  • ④リバースエンジニアリングによって得られた情報をもとに、新しいシステムへ設計内容を引き継ぐ場合がある。
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正解 ②リバースエンジニアリングは、既存のソースコードを参照せず、新規のプログラムを一から作成する手法である。
解説
リバースエンジニアリングは、既存のプログラムのソースコードや動作を解析することで、失われた、あるいは元々存在しない設計書などの情報を後から導き出す手法です。「既存のソースコードを参照せずに新規のプログラムを一から作成する」という記述は、既存のプログラムを解析するというリバースエンジニアリングの前提そのものを否定しており、事実に反するため本問の正解となります。

他の選択肢が正しい理由
①はリバースエンジニアリングの定義そのものを正しく述べています。③は仕様書が失われた既存システムの改修という、リバースエンジニアリングが実際に活用される代表的な場面を正しく述べています。④はリバースエンジニアリングで得た情報を新システムの設計に活用する場合があるという実務上の使われ方を正しく述べています。

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