中小企業診断士 第1次試験とは?
合格に必要な全知識
中小企業診断士は、中小企業支援法に基づき経済産業大臣(中小企業庁)が認める、日本で唯一の経営コンサルタントの国家資格です。
企業経営を幅広い視点から診断・助言する専門知識を証明するもので、企業内でのキャリアアップから独立開業まで幅広い可能性が開ける一方、出題範囲が7科目にまたがる屈指の広さを誇る試験としても知られています。
試験は「第1次試験」(多肢選択式・7科目)と、これに合格した人だけが進める「第2次試験」(筆記4科目)の2段階で構成されており、当サイトは基礎固めの土台となる第1次試験の対策に特化しています。なお、第2次試験の口述試験は令和8年度試験から廃止され、筆記試験のみで合否が判定される制度に変更されています。
1. 試験日程と受験資格
第1次試験は例年8月上旬の土曜・日曜の2日間、全国の主要都市に設けられた会場で実施されます(4月下旬〜5月下旬頃に受験申込、9月上旬頃に合格発表という日程が例年の目安です。正式な日程は必ず指定試験機関である一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会(2024年10月に「一般社団法人中小企業診断協会」から名称変更)の公式発表でご確認ください)。
中小企業診断士試験の大きな特徴は、年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できることです。他の士業系国家資格に見られるような受験資格の制限が一切ないため、学生から社会人まで幅広い層が挑戦しています。
2. 試験構成と合格ライン(科目別基準点に注意)
第1次試験は、マークシート方式の多肢選択式で7科目が出題され、配点は各科目とも100点、7科目合計700点満点です。
最大の注意点は、「総得点基準」と「科目別基準点」の両方をクリアする必要があることです。合格基準は原則として、7科目の総得点が60%以上(420点以上)であり、かつ1科目でも満点の40%未満(40点未満)がないこととされています。総合点でどれだけ高得点でも、たった1科目でも基準点を大きく割り込めば不合格(いわゆる「足切り」)となり得るため、苦手科目を作らないバランスの良い学習が合格の絶対条件です。
なお、7科目の総得点基準に届かず不合格となった場合でも、満点の60%以上を得点した科目は「科目合格」として扱われ、合格した年度の翌年度・翌々年度の第1次試験ではその科目の受験が免除される制度があります。また、公認会計士・税理士・弁護士・技術士・情報処理技術者などの有資格者は、対応する科目の受験が免除される制度もあります(詳細は必ず公式の受験案内でご確認ください)。
【1日目】4科目・各100点
- 経済学・経済政策(60分): ミクロ・マクロ経済学の基礎理論、財政・金融政策など
- 財務・会計(60分): 簿記、財務諸表分析、原価計算、投資評価など
- 企業経営理論(90分): 経営戦略論、組織論、マーケティング論など
- 運営管理(90分): 生産管理、店舗・販売管理(マーチャンダイジング等)など
【2日目】3科目・各100点
- 経営法務(60分): 会社法、知的財産権、民法、倒産法制など
- 経営情報システム(60分): IT基礎知識、情報セキュリティ、経営情報システムの活用など
- 中小企業経営・中小企業政策(90分): 中小企業白書の統計、中小企業施策など
3. 必要な学習時間と合格への3つのポイント
初学者が第1次試験合格に必要な学習時間は、一般的に800時間〜1000時間程度(1日2時間の学習で1年程度)と言われています。出題範囲が7科目と非常に広いため、計画的な学習が不可欠です。
合格率は年度により変動しますが、直近の令和7年度(2025年度)第1次試験の合格率は23.7%(受験者18,360人・合格者4,344人)でした。年度によって難易度の振れ幅が大きい試験であることも押さえておきましょう。
合格を確実にするための最重要ポイントは以下の3点です。
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科目別基準点を意識した「穴のない」学習:
得意科目を伸ばすより、苦手科目を基準点(40%)以上に引き上げることが合格への近道です。特に暗記色が強い経営法務・経営情報システム・中小企業経営政策は、得点が安定しづらく足切りの温床になりやすいので要注意です。 -
計算問題と暗記論点の両立:
財務・会計や経済学・経済政策では計算問題への慣れが得点力に直結する一方、経営法務や中小企業経営政策では条文・統計データの正確な暗記が問われます。科目ごとに異なる対策の使い分けが重要です。 -
当サイトでの反復演習:
中小企業診断士試験には「似た制度・数値要件を持つ論点同士の混同を誘う出題」が数多く存在します。当サイトの厳選920問を繰り返し解き、選択肢①②③④を意識しながら詳細解説を読み込むことで、混同しやすい知識を整理し、効率的に得点力を上げられます。
毎日の積み重ねで、難関資格の合格をつかみ取りましょう!