2026年版・6-4

データベースの基礎の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営情報システム」から、データベースの基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-4

データの重複や更新時の不整合を防ぐために表を段階的に整理する、正規化の考え方として最も適切なものはどれか。

  • ①検索処理を高速化する目的で、複数の表をあらかじめ1つの表にまとめておく設計手法である。
  • ②正規化を行うと表の数が減少し、常にデータベース全体の記憶容量も減少する設計手法である。
  • ③第1正規形が最も厳しい制約であり、第3正規形に近づくほど制約は緩やかになっていく考え方である。
  • ④データの重複や更新時の不整合を防ぐ目的で、表の構造を段階的に整理していく設計手法である。
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正解 ④データの重複や更新時の不整合を防ぐ目的で、表の構造を段階的に整理していく設計手法である。
解説
正規化とは、データの重複を排除し、更新時に矛盾したデータが生じる(更新異常)ことを防ぐ目的で、1つの表に詰め込まれたデータを、段階的なルール(第1正規形、第2正規形、第3正規形など)に従って複数の表に整理していく設計手法です。

他の選択肢が誤りの理由
①は複数の表を1つにまとめる説明であり、正規化とは逆の考え方であるため誤りです。②は正規化によって表の数はむしろ増える傾向にあり、また記憶容量は重複データの削減により変化する場合もあれば表の分割で増える場合もあるため、常に減少するとは限らず誤りです。③は正規化の段階の説明が逆であり、実際には第1正規形から第3正規形に進むほど制約(満たすべき条件)は厳しくなるため誤りです。
問26-4

行を一意に識別する主キーと、他の表を参照する外部キーの説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①主キーは表の中で行を一意に識別する項目であり、外部キーは他の表の主キーを参照する項目である。
  • ②主キーは1つの表の中に複数設定でき、そのすべてにNULL(空値)を許容する項目である。
  • ③外部キーは必ず自分の表の主キーと同じ項目名でなければならず、名前を変えることはできない。
  • ④主キーと外部キーはいずれも表同士の見た目を装飾するためだけの項目であり、検索には影響しない。
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正解 ①主キーは表の中で行を一意に識別する項目であり、外部キーは他の表の主キーを参照する項目である。
解説
主キーは、表の中の各行(レコード)を一意に識別するための項目(列)で、原則として重複した値やNULL(空値)を許容しません。外部キーは、自分の表から他の表の主キーを参照する項目で、表と表の間の関連付け(リレーションシップ)を実現します。

他の選択肢が誤りの理由
②は主キーが原則としてNULLを許容しない点に反しており誤りです。③は外部キーが参照先の主キーと項目名を一致させる必要はなく、任意の名前を付けられるため誤りです。④は主キーと外部キーがデータの一意性の確保や表同士の関連付けという実質的な役割を持ち、検索や整合性の維持に直接影響するため誤りです。
問36-4

SQL文で複数の表からデータを取り出す際に用いるJOIN(結合)について、最も適切な説明はどれか。

  • ①LEFT OUTER JOINは、両方の表の条件一致行だけを抽出し、それ以外を除外する結合方法である。
  • ②INNER JOINは、結合条件を満たす行だけを両方の表から抽出して結果に含める結合方法である。
  • ③INNER JOINは、片方の表に一致する行がなくても、もう片方の表の全ての行を必ず結果に含める。
  • ④JOINは常に2つの表の全ての行同士を組み合わせるだけの操作であり、結合条件を指定できない。
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正解 ②INNER JOINは、結合条件を満たす行だけを両方の表から抽出して結果に含める結合方法である。
解説
INNER JOIN(内部結合)は、指定した結合条件を満たす行だけを両方の表から抽出して結果とする結合方法です。これに対しLEFT OUTER JOIN(左外部結合)は、左側の表の行はすべて残し、右側の表に一致する行がない場合はNULLを補って結果に含める点が異なります。

他の選択肢が誤りの理由
①はLEFT OUTER JOINの説明として誤りで、実際にはLEFT OUTER JOINは左側の表の行を条件に一致しなくても残します。③はINNER JOINの説明として誤りで、実際には結合条件を満たさない行は結果から除外されます。④はJOINが結合条件を指定できないとしていますが、実際にはON句などで結合条件を指定するため誤りです。
問46-4

データベースのトランザクションが備えるべき性質の一つである原子性の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①原子性とは、トランザクションの処理内容を他の利用者が自由に閲覧できる性質のことをいう。
  • ②一貫性とは、複数のトランザクションを可能な限り同時並行に実行し続ける性質のことをいう。
  • ③原子性とは、トランザクションの処理が、実行されるか全く実行されないかのいずれかになる性質をいう。
  • ④耐久性とは、処理速度を優先するために、確定した処理結果を一時的にしか保持しないという性質をいう。
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正解 ③原子性とは、トランザクションの処理が、実行されるか全く実行されないかのいずれかになる性質をいう。
解説
ACID特性のうち原子性(Atomicity)とは、トランザクションに含まれる一連の処理が、すべて実行されるか、あるいは全く実行されなかった状態に戻されるかのいずれかになるという性質です。処理の途中で一部だけが反映されるという状態を許しません。

他の選択肢が誤りの理由
①は原子性の説明として誤りで、原子性は処理の全部実行・全部未実行を保証する性質であり、閲覧の可否とは無関係です。②は一貫性の説明として誤りで、一貫性はデータの整合性が保たれる性質を指し、同時並行実行そのものを表す概念ではありません。④は耐久性の説明として誤りで、耐久性は確定した処理結果が障害後も失われずに保持される性質を指します。
問56-4

複数の利用者が同時にデータベースを更新する際の排他制御に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  • ①デッドロックとは、複数の処理が互いに相手のロック解放を待ち続けて進まなくなる状態をいう。
  • ②排他制御は、複数の処理が同じデータを同時に更新して生じる不整合を防ぐ仕組みである。
  • ③DBMSは、デッドロックを検知した場合、一方の処理を強制的に中断させることがある。
  • ④デッドロックは、ロックの取得順序を事前に工夫しても、理論上は一切回避できない現象である。
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正解 ④デッドロックは、ロックの取得順序を事前に工夫しても、理論上は一切回避できない現象である。
解説
デッドロックは、複数のトランザクションが互いに相手の確保したロックの解放を待ち合ってしまい、処理が先に進まなくなる状態です。すべてのトランザクションで共通のルールに従ってロックを取得する順序をそろえるなどの対策により、デッドロックの発生を減らしたり回避したりすることが可能であるため、「工夫しても一切回避できない」という記述は事実に反しており、本問の正解となります。

他の選択肢が正しい理由
①はデッドロックの定義そのものを正しく述べています。②は排他制御が同時更新による不整合を防ぐ仕組みであるという役割を正しく述べています。③はデータベース管理システムがデッドロックを検知した際に取り得る対応(強制的なロールバックなど)を正しく述べています。
問66-4

検索処理の高速化に用いられるインデックス(索引)の働きとして、最も適切な説明はどれか。

  • ①特定の列にインデックスを設定すると、その列を条件とする検索を高速化できる可能性がある。
  • ②インデックスを設定すればするほど、必ずデータの更新や追加の処理速度も常に向上し続ける。
  • ③インデックスは表そのものを暗号化するための機能であり、外部からの不正アクセスを防止する。
  • ④インデックスを設定した列には、それ以降二度と重複したデータを一切登録できなくなる。
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正解 ①特定の列にインデックスを設定すると、その列を条件とする検索を高速化できる可能性がある。
解説
インデックス(索引)は、書籍の索引のように、指定した列の値と、その値を持つ行の格納場所を対応付けて保持する仕組みです。検索条件にインデックスが設定された列を指定すると、表全体を走査せずに目的の行を絞り込めるため、検索処理を高速化できる可能性があります。

他の選択肢が誤りの理由
②はインデックスを設定すると、更新や追加のたびにインデックス自体も更新する必要が生じるため、むしろ更新系の処理速度は低下する場合があり誤りです。③は暗号化やアクセス制御の説明であり、インデックスの役割ではないため誤りです。④は重複データの禁止は一意制約(ユニーク制約)の役割であり、インデックス自体の役割ではないため誤りです。
問76-4

データベースの設計段階で実体と関連を図示するER図(実体関連図)の特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①ER図はプログラムの処理の流れを時系列に沿って表すための図であり、データの構造は表さない。
  • ②実体(エンティティ)同士の関連を図で表現し、表を設計する前段階の整理に用いる図法である。
  • ③ER図で表せる実体間の関連は1対1のみであり、1対多や多対多の関連を表すことはできない。
  • ④ER図はデータベースが完成した後に、性能を測定した結果を記録するために作成する図である。
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正解 ②実体(エンティティ)同士の関連を図で表現し、表を設計する前段階の整理に用いる図法である。
解説
ER図(Entity-Relationship Diagram、実体関連図)は、データベースで扱う実体(エンティティ)と、実体同士の関連(リレーションシップ)を図として表現したもので、表の構造を設計する前段階で、データの全体像を整理するために用いられます。

他の選択肢が誤りの理由
①は処理の流れを表す図(フローチャートなど)の説明であり、データの構造を表すER図の説明ではないため誤りです。③はER図が1対1だけでなく1対多や多対多の関連も表現できるため誤りです。④はER図が設計の前段階で作成される図であり、完成後の性能測定結果を記録する図ではないため誤りです。
問86-4

経営の意思決定支援に用いられるデータウェアハウスとOLAPに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①データウェアハウスは日々の受発注など、業務処理そのものを直接行うためのシステムである。
  • ②OLAPは分析の切り口を1つの軸のみに固定し、他の軸からの集計を一切許さない仕組みである。
  • ③データウェアハウスに蓄積した大量データを、OLAPツールで多角的な視点から集計・分析する。
  • ④データウェアハウスに格納したデータは、蓄積した時点の値が随時上書きされ更新され続ける。
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正解 ③データウェアハウスに蓄積した大量データを、OLAPツールで多角的な視点から集計・分析する。
解説
データウェアハウスは、複数の業務システムから集めた大量のデータを、時系列も含めて蓄積しておく仕組みです。OLAP(オンライン分析処理)は、データウェアハウスに蓄積されたデータを、切り口(軸)を変えながら多角的に集計・分析するための仕組みで、ドリルダウンやスライシングといった操作が代表的です。

他の選択肢が誤りの理由
①は日々の業務処理(受発注など)を直接行うのは基幹系システムの役割であり、分析用にデータを蓄積するデータウェアハウスの説明ではないため誤りです。②はOLAPが複数の軸を切り替えながら多角的に分析できる点が特徴であるため誤りです。④はデータウェアハウスが基本的に過去のデータを時系列で蓄積し保持する点が特徴であり、上書きが前提ではないため誤りです。
問96-4

行と列から成る表形式にとらわれない柔軟なデータ構造を扱うNoSQLデータベースについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①NoSQLという名称が示すとおり、SQLに類する問い合わせ言語は一切利用できない製品ばかりである。
  • ②NoSQLは必ず行と列から成る表形式でのみデータを扱い、それ以外の構造を扱うことはできない。
  • ③NoSQLはリレーショナルデータベースの後継として開発され、現在では完全に置き換わっている。
  • ④表形式にとらわれない柔軟なデータ構造を扱えるものが多くあり、大量データの分散処理に向いている。
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正解 ④表形式にとらわれない柔軟なデータ構造を扱えるものが多くあり、大量データの分散処理に向いている。
解説
NoSQLデータベースは、行と列から成る表形式のデータ構造にとらわれず、キーと値の組、文書、グラフなど柔軟な形式でデータを扱えるものが多く、大量データを複数のサーバに分散して処理することに向いている点が特徴です。用途に応じてリレーショナルデータベースと使い分けられます。

他の選択肢が誤りの理由
①はNoSQL製品の中にもSQLに類似した問い合わせ言語を提供するものが存在するため、一切利用できないと言い切っている点が誤りです。②は表形式以外の柔軟なデータ構造を扱える点がNoSQLの特徴であるため誤りです。③はリレーショナルデータベースが現在も広く使われており、NoSQLに完全に置き換わったわけではないため誤りです。
問106-4

SELECT文の定義結果を1つの表であるかのように扱えるようにするビューに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①実表への問い合わせを定義しておき、あたかも1つの表のように扱えるようにする仕組みである。
  • ②ビューを作成すると、実表とは別の記憶領域に実データそのものが複製されて保存される。
  • ③ビューは一度作成すると定義を変更できず、削除する以外に内容を修正する手段がない。
  • ④ビューは表の一部の列を非表示にする機能であり、行を絞り込む条件を設定することはできない。
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正解 ①実表への問い合わせを定義しておき、あたかも1つの表のように扱えるようにする仕組みである。
解説
ビュー(仮想表)は、1つまたは複数の実表に対する問い合わせ(SELECT文)をあらかじめ定義しておき、その結果をあたかも1つの表であるかのように扱えるようにする仕組みです。実データそのものを複製するわけではなく、問い合わせのたびに元になる実表からデータが導出されます。

他の選択肢が誤りの理由
②はビューが実データを複製せず、定義された問い合わせを通じて元の実表のデータを参照する仕組みであるため誤りです。③はビューもCREATE VIEW文などにより定義を変更(置き換え)できる場合が多いため誤りです。④はビューが列の絞り込みだけでなく、WHERE句などによる行の絞り込み条件も定義できるため誤りです。

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