2026年版・5-7

独占禁止法・下請法の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営法務」から、独占禁止法・下請法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-7

独占禁止法が禁止する私的独占に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①私的独占に該当するためには、実際に一定の取引分野における競争が制限される必要はない。
  • ②私的独占は、事業者が単独で行う場合には成立せず、複数事業者の共同行為に限られる。
  • ③私的独占には、他の事業者の事業活動を排除して市場を支配しようとする排除型が含まれる。
  • ④私的独占の規制対象となるのは、公的機関である地方公共団体の事業に限られる。
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正解 ③私的独占には、他の事業者の事業活動を排除して市場を支配しようとする排除型が含まれる。
解説
独占禁止法2条5項により、私的独占とは、事業者が単独又は他の事業者と結合等して、他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいいます。不当廉売等によって競争相手を市場から排除する排除型と、株式取得等によって他の事業者の事業活動を支配する支配型に大別されます。

他の選択肢が誤りの理由
②は私的独占は事業者が単独で行う場合にも成立し得るため、共同行為に限られるというのは誤りです(単独でも他の事業者を排除・支配する行為があれば該当し得ます)。①は私的独占の成立には、当該行為によって一定の取引分野における競争が実質的に制限されることが要件とされているため誤りです。④は私的独占の規制対象は民間の事業者を広く含み、地方公共団体の事業に限定されるものではないため誤りです。
問25-7

独占禁止法が禁止する不当な取引制限(カルテル)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①不当な取引制限に対しては、独占禁止法上、課徴金が課されることは一切ない。
  • ②不当な取引制限は、書面による正式な合意書が作成されていない限り成立しない。
  • ③不当な取引制限に該当する行為は、業界内の1社のみによっても常に成立し得る行為である。
  • ④不当な取引制限の成立には、事業者間で価格等の「意思の連絡」があることが重要となる。
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正解 ④不当な取引制限の成立には、事業者間で価格等の「意思の連絡」があることが重要となる。
解説
不当な取引制限(独占禁止法2条6項)は、事業者が他の事業者と共同して価格の決定や数量の制限等を行い、相互にその事業活動を拘束する行為であり、カルテルや入札談合がその典型です。明示の契約書がなくても、価格を一定額まで引き上げること等について相互に認識し暗黙の了解で歩調を合わせる「意思の連絡」があれば、共同行為として不当な取引制限が成立し得ます。

他の選択肢が誤りの理由
②は口頭や黙示の合意であっても、事業者間に意思の連絡があると認められれば不当な取引制限は成立し得るため、正式な合意書が必須というのは誤りです。③は不当な取引制限は複数の事業者が共同して行う行為であることが要件であり、1社のみの単独行為では成立しないため誤りです。①は不当な取引制限を行った事業者に対しては、独占禁止法に基づき課徴金納付命令が課され得るため誤りです。
問35-7

独占禁止法上の不公正な取引方法のうち優越的地位の濫用に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①取引上優越した地位にある者が、その地位を利用し相手方に不利益を与える行為が対象となる。
  • ②優越的地位の濫用による規制の対象は、下請法が適用される取引にのみ限定される。
  • ③優越的地位の濫用は、当事者間に取引上の力関係の差が存在しない場合に問題となる規制である。
  • ④優越的地位の濫用に該当する行為は、独占禁止法上いかなる制裁の対象にもならない。
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正解 ①取引上優越した地位にある者が、その地位を利用し相手方に不利益を与える行為が対象となる。
解説
優越的地位の濫用は、独占禁止法が定める不公正な取引方法の一類型であり、自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、代金の減額や不利益な条件での取引等を相手方に強いる行為をいいます。取引先との継続的な取引関係の中で、弱い立場にある相手方が不利益を受け入れざるを得ない状況を規制する趣旨です。

他の選択肢が誤りの理由
②は優越的地位の濫用規制は下請法が適用される取引に限られず、独占禁止法上、資本金の額等にかかわらず幅広い取引に及ぶ規制であるため誤りです。③は優越的地位の濫用は、取引当事者間に取引上の力関係の格差(優越性)が存在することを前提とする規制であるため誤りです。④は優越的地位の濫用に該当する行為は、独占禁止法上の排除措置命令や課徴金納付命令の対象となり得るため誤りです。
問45-7

独占禁止法上の課徴金減免制度(リニエンシー)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①課徴金減免制度による減免を受けられる事業者数には、法律上の上限が定められる。
  • ②調査開始前に最初に自主申告をした事業者は、原則として課徴金の全額が免除される。
  • ③課徴金減免制度は、自ら関与したカルテル等について自主申告した事業者を一切救済しない。
  • ④課徴金減免制度による減免の可否は、自主申告の順序にかかわらず一律に決まる。
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正解 ②調査開始前に最初に自主申告をした事業者は、原則として課徴金の全額が免除される。
解説
独占禁止法上の課徴金減免制度(リニエンシー)は、カルテルや入札談合について自ら関与した事業者が公正取引委員会に自主的に申告した場合に、課徴金を減免する制度です。公正取引委員会の調査開始前に最初に単独で申告した事業者は、原則として課徴金の全額が免除されます。2020年施行の改正では、事業者数の上限が撤廃され、調査への協力の程度に応じて減免率が変動する仕組みも導入されました。

他の選択肢が誤りの理由
①は2020年施行の改正独占禁止法により、課徴金減免制度の適用を受けられる事業者数の上限は撤廃されており、上限が設けられているというのは誤りです。③は課徴金減免制度はまさに自ら違反行為に関与した事業者が自主申告することを前提として設計された救済・インセンティブ付与の制度であるため誤りです。④は減免率は申告の順序(第1位、第2位以降等)や調査への協力の程度によって異なるため、順序にかかわらず一律というのは誤りです。
問55-7

不当な取引制限に対する独占禁止法上の課徴金の算定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①違反行為を繰り返した事業者に対して、課徴金額が割り増しされる制度は存在しない。
  • ②課徴金の算定率は、対象事業者の規模にかかわらず一律の率が適用される。
  • ③課徴金の基本的な算定率は、中小企業よりも大企業の方が高い率に設定されている。
  • ④課徴金の額は、違反行為の期間中の売上高等とは無関係の一定額である。
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正解 ③課徴金の基本的な算定率は、中小企業よりも大企業の方が高い率に設定されている。
解説
不当な取引制限(カルテル等)に対する課徴金は、違反行為の対象となった商品・役務の売上額等に一定の算定率を乗じて計算されます。製造業等における基本的な算定率は大企業が10%であるのに対し、中小企業には4%という軽減された率が適用されます。また違反行為を繰り返した事業者や主導的な役割を果たした事業者には、算定額が1.5倍に割り増しされる仕組みもあります。

他の選択肢が誤りの理由
②は算定率は大企業10%、中小企業4%というように事業者の規模に応じて異なる率が定められており、一律ではないため誤りです。①は違反行為を繰り返した事業者や主導的な役割を果たした事業者については課徴金額を1.5倍に割り増す制度が設けられているため誤りです。④は課徴金の額は違反行為の実行期間における対象商品・役務の売上額等を基礎として算定率を乗じて計算されるものであり、売上高等と無関係な一定額ではないため誤りです。
問65-7

下請法(下請代金支払遅延等防止法)が適用される取引の資本金基準に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①下請法は、資本金の額を基準とする考え方を採用しておらず、従業員数のみを基準とする。
  • ②下請法の適用の有無は、当事者双方の資本金の額にかかわらず取引の内容のみで判断される。
  • ③下請法の適用対象となるのは、委託者と受託者双方の資本金が同額である場合に限られる。
  • ④製造委託では資本金3億円超の事業者が3億円以下の事業者に委託すると対象になり得る。
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正解 ④製造委託では資本金3億円超の事業者が3億円以下の事業者に委託すると対象になり得る。
解説
下請法は、委託する取引の内容と両当事者の資本金区分の組合せによって適用の有無が決まります。製造委託等の場合、資本金3億円超の事業者(親事業者)が資本金3億円以下の事業者(下請事業者)に委託する取引や、資本金1000万円超3億円以下の事業者が資本金1000万円以下の事業者に委託する取引が適用対象となります。2026年1月施行の改正法(中小受託取引適正化法、通称「取適法」)においても、この資本金区分による適用対象の考え方自体は維持されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は下請法の適用の有無は、取引の内容(製造委託等の類型)と両当事者の資本金区分の組合せによって定まる制度であり、資本金にかかわらず取引内容のみで決まるわけではないため誤りです。③は下請法が適用されるのは委託者側の資本金区分が受託者側より大きい場合であり、双方の資本金が同額であることを要件とするものではないため誤りです。①は下請法は資本金の額を基準とする枠組みを中心としており、2026年施行の改正で新たに従業員数基準が資本金基準に加えて設けられましたが、資本金を基準とする考え方自体は維持されているため誤りです。
問75-7

下請法上、親事業者に課される主な義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①親事業者は、下請代金の支払期日を受領後60日以内のできる限り短く定める義務がある。
  • ②親事業者は、発注に関する書面を交付する義務を負わず、口頭による発注のみで足りる。
  • ③親事業者は、下請取引に関する書類の作成や一定期間の保存を行う義務を負わない。
  • ④親事業者は、支払期日までに代金を支払わなかった場合でも遅延利息の支払義務を負わない。
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正解 ①親事業者は、下請代金の支払期日を受領後60日以内のできる限り短く定める義務がある。
解説
下請法は親事業者に対し、発注の際に取引条件を記載した書面を交付する義務、下請代金の支払期日を給付の受領後60日以内のできる限り短い期間内に定める義務、取引に関する書類を作成し一定期間保存する義務、支払期日までに代金を支払わなかった場合に遅延利息を支払う義務という4つの義務を課しています。

他の選択肢が誤りの理由
②は親事業者には発注内容や代金額等を記載した書面を交付する義務があり、口頭発注のみで足りるというのは誤りです。③は親事業者には取引の記録を書類として作成し、一定期間保存する義務が課されているため誤りです。④は支払期日までに代金を支払わなかった場合、親事業者は年率で定められた遅延利息を下請事業者に支払う義務を負うため誤りです。
問85-7

下請法が禁止する親事業者の行為に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①通常支払われる対価に比べて著しく低い代金額を不当に定める行為は下請法上禁止されていない。
  • ②下請事業者に責任がないのに、発注後に一方的に下請代金を減額する行為は禁止される。
  • ③下請事業者の給付に瑕疵がある場合であっても、受領を拒否することは常に禁止される。
  • ④下請事業者に責任のない理由で納品後の商品を返品する行為は、下請法上禁止されていない。
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正解 ②下請事業者に責任がないのに、発注後に一方的に下請代金を減額する行為は禁止される。
解説
下請法は、下請事業者に責任がないにもかかわらず、発注時に定めた下請代金を発注後に一方的に減額する行為(下請代金の減額)を禁止しています。原材料費の下落や取引先からの値下げ要請を理由に一方的に代金を減額することも、この禁止行為に該当し得ます。

他の選択肢が誤りの理由
①は通常支払われる対価に比べて著しく低い代金額を不当に定める行為は「買いたたき」として下請法上明確に禁止されているため誤りです。③は下請事業者の給付の内容が発注内容と異なる場合や瑕疵がある場合等、下請事業者に責任のある事由があるときは、受領拒否が認められる余地があるため、常に禁止されるという記述は誤りです。④は下請事業者に責任がないにもかかわらず納品後の物を返品する行為は「不当返品」として下請法上禁止されているため誤りです。
問95-7

2026年1月に施行された下請法の改正に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①改正の内容は書面の電磁的方法による交付を一切認めないこととする改正であった。
  • ②改正によって、下請代金支払遅延等防止法という法律名は改正前と全く変わっていない。
  • ③改正で法律の名称が改められ、手形等による代金支払が認められない措置も導入された。
  • ④改正によって、下請事業者との価格協議に関する規律は一切新設されていない。
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正解 ③改正で法律の名称が改められ、手形等による代金支払が認められない措置も導入された。
解説
2026年1月1日、下請代金支払遅延等防止法(下請法)を改正した法律が施行され、法律名が「中小受託取引適正化法」(通称「取適法」)に改められました。あわせて、中小受託事業者の資金繰りの負担となっていた手形等による代金の支払を認めないこととする規律や、原価上昇等を理由とする価格協議の求めに正当な理由なく応じない行為を規制する仕組みなど、価格転嫁を後押しする内容が盛り込まれました。

他の選択肢が誤りの理由
②は2026年1月の改正によって法律名は「中小受託取引適正化等に関する法律」に改められており、名称が変わっていないというのは誤りです。①は改正はむしろ、下請事業者の同意の有無にかかわらず電磁的方法(電子メール等)による書面交付を行いやすくする内容を含んでおり、電磁的交付を一切認めない方向の改正ではないため誤りです。④は改正により、価格協議の求めに正当な理由なく応じない一方的な代金の据置き等を規制する仕組みが新たに盛り込まれているため誤りです。
問105-7

独占禁止法違反行為に対する排除措置命令に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①排除措置命令は、課徴金納付命令と同時に発せられることが法律上一切認められていない。
  • ②排除措置命令は、違反行為者に対して過去の被害者への金銭賠償を直接命じる制度である。
  • ③排除措置命令を発することができるのは、裁判所であって公正取引委員会ではない。
  • ④排除措置命令とは、公正取引委員会が違反行為の差止め等、将来に向け命じる処分をいう。
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正解 ④排除措置命令とは、公正取引委員会が違反行為の差止め等、将来に向け命じる処分をいう。
解説
排除措置命令は、独占禁止法違反行為があると認められる場合に、公正取引委員会がその行為の差止めや再発防止のための措置等、違反状態を将来に向けて是正するために必要な措置を命じる行政処分です。過去に生じた損害の金銭的な賠償を命じるものではなく、あくまで違反状態の解消を目的とする点に特徴があります。

他の選択肢が誤りの理由
②は排除措置命令は違反行為の差止め等を命じる将来に向けた是正措置であり、被害者への金銭賠償を直接命じるものではないため誤りです(損害賠償は別途民事訴訟等によることになります)。③は排除措置命令を発する権限を持つのは公正取引委員会であり、裁判所ではないため誤りです。①は同一の違反行為について、要件を満たせば排除措置命令と課徴金納付命令の双方が発せられることがあるため誤りです。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。