2026年版・5-6

商標権・意匠権・著作権の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営法務」から、商標権・意匠権・著作権に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-6

商標権の存続期間に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①商標権の存続期間は設定登録の日から10年であり、更新登録の制度は設けられていない。
  • ②商標権の存続期間は設定登録の日から10年であるが、更新登録を重ねて存続させられる。
  • ③商標権の存続期間は、特許権と同じく出願の日から20年をもって終了する。
  • ④商標権の存続期間は、一度でも更新すればその後は更新手続なしに永久に存続する。
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正解 ②商標権の存続期間は設定登録の日から10年であるが、更新登録を重ねて存続させられる。
解説
商標法19条により、商標権の存続期間は設定登録の日から10年をもって終了しますが、商標権者の更新登録の申請により何度でも更新することができます。更新登録料を納付し続ける限り半永久的に権利を存続させることができる点が、存続期間に上限がある特許権や意匠権と大きく異なる商標権の特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①は商標法には更新登録の制度が設けられており、これがないというのは誤りです。③は商標権の存続期間の起算点は設定登録の日であり、また期間も20年ではなく10年であるため誤りです(出願日から20年で終了するのは特許権)。④は更新登録は10年ごとに申請して行う必要があり、一度更新すれば以後手続なしに永久に存続するわけではないため誤りです。
問25-6

意匠権の存続期間に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①意匠権の存続期間は、商標権の場合と同様に更新登録によって半永久的に存続させられる。
  • ②意匠権の存続期間は、改正の前後を通じて一貫して設定登録の日から20年である。
  • ③2020年4月以降の意匠登録出願は、意匠権の存続期間が出願の日から25年となる。
  • ④意匠権の存続期間は、2020年の改正によって25年から20年へ短縮されている。
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正解 ③2020年4月以降の意匠登録出願は、意匠権の存続期間が出願の日から25年となる。
解説
令和元年改正意匠法により、2020年4月1日以降にされた意匠登録出願については、意匠権の存続期間が意匠登録出願の日から25年に改められました。改正前は設定登録の日から20年とされていましたが、起算点を特許権と同様の出願日に統一するとともに、存続期間自体も延長されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は2020年4月1日以降の出願については存続期間の起算点・期間ともに改正されており、改正前後を通じて一貫して設定登録の日から20年であったというのは誤りです。①は意匠権には商標権のような更新登録の制度はなく、存続期間の経過により確定的に消滅するため誤りです。④は改正の方向は20年から25年への延長であり、25年から20年への短縮ではないため誤りです。
問35-6

意匠法上の関連意匠制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①関連意匠制度は2020年の意匠法改正によって出願可能期間が短縮される形で見直された。
  • ②関連意匠として登録を受けるには、基礎意匠とは全く類似しない意匠でなければならない。
  • ③関連意匠の意匠権の存続期間は、関連意匠自体の登録出願の日を起算点として計算される。
  • ④関連意匠は、自己の基礎意匠に類似する意匠を一定期間内なら重ねて登録できる制度である。
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正解 ④関連意匠は、自己の基礎意匠に類似する意匠を一定期間内なら重ねて登録できる制度である。
解説
関連意匠制度は、自己の登録意匠又は出願中の意匠(基礎意匠)に類似する意匠についても、一定の要件のもとで別個の関連意匠として意匠登録を受けられる制度です。令和元年改正意匠法により、関連意匠の出願可能期間が基礎意匠の意匠登録出願の日から10年以内まで拡大されるなど、デザイン開発の実態に合わせて制度が拡充されました。

他の選択肢が誤りの理由
②は関連意匠として登録を受けるには、基礎意匠に類似する意匠であることが要件であり、全く類似しない意匠は対象とならないため誤りです。③は関連意匠の意匠権の存続期間は、関連意匠自体の出願日ではなく基礎意匠の意匠登録出願の日を起算点として計算されるため誤りです。①は2020年の改正は関連意匠の出願可能期間を拡大する方向の見直しであり、短縮ではないため誤りです。
問45-6

著作権の原則的な保護期間に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①実名の著作物に係る著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年間存続する。
  • ②著作権の保護期間は、TPP11整備法による改正を経て死後50年から延長された。
  • ③著作権の保護期間は、著作物が完成した日を起算点として一律に計算される。
  • ④著作権の保護期間は、いかなる著作物についても著作者の生存中に限られる。
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正解 ①実名の著作物に係る著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年間存続する。
解説
TPP11整備法による著作権法改正が2018年12月30日に発効し、実名で公表された著作物の著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年を経過するまでとされました。改正前は死後50年でしたが、国際的な保護水準への調和を図るため20年延長されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は保護期間はTPP11整備法による改正で死後50年から死後70年へと延長されており、50年のままというのは誤りです。③は著作権の保護期間は著作物の完成日ではなく、実名の著作物については著作者の死亡時を基準として計算されるため誤りです。④は著作権は著作者の死後も一定期間存続する権利であり、生存中に限られるというのは誤りです(著作者人格権は一身専属的で著作者の死亡により消滅しますが、著作権自体は死後も存続します)。
問55-6

無名・変名の著作物や法人その他の団体名義の著作物(法人著作物)の著作権の保護期間に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①法人著作物であっても、著作権の保護期間は自然人の実名の著作物と全く同じ基準で計算される。
  • ②法人著作物の著作権の保護期間は、原則としてその著作物の公表後70年を経過するまでである。
  • ③無名・変名の著作物については、著作権の保護期間という考え方自体が適用されない。
  • ④法人著作物の著作権の保護期間は、その法人の設立の時から70年を経過するまでである。
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正解 ②法人著作物の著作権の保護期間は、原則としてその著作物の公表後70年を経過するまでである。
解説
著作権法53条等により、無名・変名の著作物及び法人その他の団体が著作の名義を有する著作物(職務著作等)については、死亡時を基準とすることができないため、原則としてその著作物の公表後70年を経過するまでを著作権の保護期間としています。実名の著作物の「死後70年」に対応する基準です。

他の選択肢が誤りの理由
①は実名の著作物は死後70年、法人著作物等は公表後70年を基準とするというように、著作者を特定できるかどうかによって基準が異なるため誤りです。③は無名・変名の著作物にも著作権とその保護期間の考え方は適用され、公表後70年という特則が定められているため誤りです。④は保護期間の起算点は法人の設立時ではなく、著作物が公表された時であるため誤りです。
問65-6

著作者人格権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①著作者人格権は、著作物の複製や上演等を許諾する権利のみから構成されている。
  • ②著作者人格権は、著作権(財産権)と同様に他人へ譲渡することができる権利である。
  • ③著作者人格権には、公表権や氏名表示権のほか、同一性保持権も含まれるとされる。
  • ④著作者人格権には、著作者の氏名の表示に関する権利は含まれていない。
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正解 ③著作者人格権には、公表権や氏名表示権のほか、同一性保持権も含まれるとされる。
解説
著作権法は、著作物を公表するかどうか等を決定できる公表権(18条)、著作物への著作者名の表示について定める氏名表示権(19条)、著作物の内容や題号を著作者の意に反して改変されない同一性保持権(20条)の3つを著作者人格権として保障しています。

他の選択肢が誤りの理由
②は著作者人格権は著作者の人格的利益を保護する一身専属的な権利とされ、著作権(財産権)とは異なり譲渡することができないため誤りです。①は複製や上演等を許諾する権利は著作権(財産権)を構成する支分権であり、著作者人格権とは別のものであるため誤りです。④は氏名表示権はまさに著作者人格権を構成する権利の一つであり、含まれていないというのは誤りです。
問75-6

著作権法上の適法な引用に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①適法な引用が成立する場合であっても、引用できる分量には一切の制限がない。
  • ②適法な引用として認められるためには、未公表の著作物であることが要件となる。
  • ③他人の著作物を引用する際には、著作権者から個別に許諾を得ることが常に必要である。
  • ④適法な引用として認められるには、引用の目的上正当な範囲内で行われる必要がある。
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正解 ④適法な引用として認められるには、引用の目的上正当な範囲内で行われる必要がある。
解説
著作権法32条1項により、公表された著作物は引用して利用することができますが、その引用は公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければなりません。引用部分が主で自らの著作物が従の関係にあること等が実務上重視されます。

他の選択肢が誤りの理由
②は適法な引用の対象となるのは公表された著作物であり、未公表の著作物は対象とならないため誤りです。③は著作権法32条の要件を満たす適法な引用であれば、著作権者の許諾を得なくても利用することができる点にこの制度の意義があるため誤りです。①は引用は目的上正当な範囲内で行われる必要があり、分量に一切制限がないというのは誤りです。
問85-6

商標権に関する先使用権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①他人の出願前から不正競争の目的なく使用し周知の商標は、先使用権で使用を継続できる。
  • ②先使用権は、他人の商標登録出願後に使用を開始した者にも広く認められる権利である。
  • ③先使用権が認められると、先使用者はその商標について新たに商標権を取得したことになる。
  • ④先使用権の制度は、周知性の有無にかかわらずあらゆる先使用者に一律に認められる。
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正解 ①他人の出願前から不正競争の目的なく使用し周知の商標は、先使用権で使用を継続できる。
解説
商標法32条により、他人の商標登録出願前から不正競争の目的でなくその商標を使用しており、その出願の際に既に自己の業務に係る商品等を表すものとして需要者の間に広く認識されている(周知になっている)者は、継続してその商標を使用する権利(先使用権)を有します。

他の選択肢が誤りの理由
②は先使用権は他人の商標登録出願前から使用していた者に認められる権利であり、出願後に使用を開始した者には認められないため誤りです。③は先使用権はあくまで自己の使用を継続できるにとどまる権利であり、これによって新たに商標権を取得するものではないため誤りです。④は先使用権が認められるには周知性の要件を満たす必要があり、周知性の有無にかかわらず一律に認められるわけではないため誤りです。
問95-6

商標登録を受けることができない商標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①自他商品の識別力を欠く商標であっても、出願さえすれば当然に商標登録を受けられる。
  • ②商品の普通名称を普通の方法で表示する商標は、原則として商標登録を受けられない。
  • ③商標登録を受けられない商標の類型は、商標法上あらかじめ定められていない。
  • ④商品の産地や品質を普通に用いられる方法で表示する標章は、常に登録が認められる。
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正解 ②商品の普通名称を普通の方法で表示する商標は、原則として商標登録を受けられない。
解説
商標法3条1項は、自己の業務に係る商品等について使用する商標であっても、商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標など、自他商品・役務の識別力を欠く商標については、原則として商標登録を受けることができないと定めています。特定の者に独占させることが公益に反すると考えられるためです。

他の選択肢が誤りの理由
①は識別力を欠く商標は商標法3条1項各号に該当し、原則として登録を受けられないため、出願さえすれば当然に登録されるというのは誤りです。③は商標法3条1項各号に登録を受けられない商標の類型が具体的に列挙されており、定められていないというのは誤りです。④は商品の産地・品質等を普通に用いられる方法で表示するにすぎない標章も識別力を欠くものとして登録を受けられないのが原則であり、常に登録が認められるというのは誤りです。
問105-6

意匠登録出願における新規性喪失の例外規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①新規性喪失の例外規定の適用を受けるための出願期間は、公開の日から6か月以内に限られる。
  • ②意匠法には、特許法にあるような新規性喪失の例外規定に相当する制度は設けられていない。
  • ③自らのデザインを公開した場合でも、1年以内の出願等で新規性喪失の例外を受け得る。
  • ④新規性喪失の例外規定の適用を受けるには、出願時の書面の提出などの手続を要しない。
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正解 ③自らのデザインを公開した場合でも、1年以内の出願等で新規性喪失の例外を受け得る。
解説
意匠法4条は特許法と同様の趣旨で新規性喪失の例外規定を設けており、意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して意匠が公知となった場合、その公開の日から1年以内に意匠登録出願をし、出願の際にその旨を記載した書面を提出する等の要件を満たせば、新規性及び創作非容易性の判断において当該公開意匠は公知の意匠でなかったものとみなされます。

他の選択肢が誤りの理由
②は意匠法4条に新規性喪失の例外規定が設けられており、これに相当する制度がないというのは誤りです。①は適用を受けられる出願期間は公開の日から1年以内であり、6か月以内ではないため誤りです。④は例外規定の適用を受けるには、出願の際にその旨を記載した書面を提出することなどが要件とされており、手続を要しないというのは誤りです。

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