2026年版・5-4

民法(契約・債権総論)の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営法務」から、民法(契約・債権総論)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

民法における売買契約の契約不適合責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①契約不適合責任の制度は、旧民法の瑕疵担保責任の内容を全く変更せず維持したものである。
  • ②契約不適合責任の制度では、買主は履行の追完を請求することが一切認められない。
  • ③契約不適合責任は、目的物の種類又は品質に関する不適合についてのみ問題となる。
  • ④買主は、引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合、売主に対し追完請求ができる。
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正解 ④買主は、引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合、売主に対し追完請求ができる。
解説
2020年施行の改正民法により、目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができるようになりました(民法562条)。追完が困難な場合等には代金減額請求(563条)も認められます。

他の選択肢が誤りの理由
②は追完請求権は改正民法によって明文化された買主の重要な権利であり、認められないというのは誤りです。③は契約不適合責任は種類・品質だけでなく数量に関する不適合についても問題となるため、品質等に限定するのは誤りです。①は改正民法は、旧来の瑕疵担保責任(法定責任・特定物のみを主な対象とする考え方)から、追完請求権や代金減額請求権を明文化するなど、契約責任として整理し直す形で内容を変更しているため誤りです。
問25-4

債務不履行に基づく契約の解除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①民法上、契約を解除するために、債務者の帰責事由があることは要件とされていない。
  • ②契約の解除をするには、常に債務者に帰責事由があることを立証しなければならない。
  • ③債務不履行があれば、催告をすることなく常に直ちに契約を解除することができる。
  • ④契約の解除権を行使すると、既に履行した給付についても原状回復は問題とならない。
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正解 ①民法上、契約を解除するために、債務者の帰責事由があることは要件とされていない。
解説
改正民法では、契約の解除は債務者に対する損害賠償請求とは異なり、債務者の帰責事由(故意・過失等)を要件としないこととされました。解除制度は債務者を制裁するためのものではなく、契約に拘束されている債権者を契約関係から解放するための制度と位置付けられたためです。

他の選択肢が誤りの理由
②は解除の要件から帰責事由が外されたため、帰責事由の立証を常に要するというのは誤りです。③は原則として、履行遅滞の場合は相当の期間を定めた催告をし、その期間内に履行がないことが解除の要件とされており、常に無催告で解除できるわけではないため誤りです。④は契約を解除すると各当事者は原状回復義務を負い、既に受け取った給付があれば返還しなければならないため、原状回復が問題とならないというのは誤りです。
問35-4

民法上の債権の消滅時効に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①債権の消滅時効は、債権者の認識の有無を問わず一律に発生から3年で完成する。
  • ②債権は、権利を行使できることを知った時から5年間行使しないと時効消滅する。
  • ③改正民法においても、消滅時効の起算点は権利を行使できる時のみを基準とする。
  • ④消滅時効の期間は、契約に基づく債権と不法行為に基づく債権とで全く区別されない。
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正解 ②債権は、権利を行使できることを知った時から5年間行使しないと時効消滅する。
解説
2020年施行の改正民法166条により、債権は債権者が権利を行使することができることを知った時(主観的起算点)から5年間、又は権利を行使することができる時(客観的起算点)から10年間のいずれか早い方が経過すると時効によって消滅します。契約に基づく債権では通常この2つの起算点が一致することが多いとされています。

他の選択肢が誤りの理由
①は消滅時効の期間は一律3年ではなく、主観的起算点から5年、客観的起算点から10年という2本立ての基準によるため誤りです。③は改正民法は主観的起算点(知った時)と客観的起算点(行使できる時)の両方を基準とする制度に改められており、行使できる時のみを基準とするのは誤りです。④は人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権については主観的起算点から5年、客観的起算点から20年という特則が設けられており、通常の債権とは区別されているため誤りです。
問45-4

個人が保証人となる根保証契約に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①極度額の定めは、口頭による合意があれば有効に成立させることができる。
  • ②個人根保証契約では、保証人が負う責任の上限額を定める必要は一切ない。
  • ③個人根保証契約は、極度額を書面又は電磁的記録で定めなければ効力を生じない。
  • ④個人根保証契約に関する極度額の規律は、法人が保証人となる場合にも適用される。
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正解 ③個人根保証契約は、極度額を書面又は電磁的記録で定めなければ効力を生じない。
解説
民法465条の2により、一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(個人根保証契約)は、極度額を定めなければその効力を生じません。極度額の定めは書面又は電磁的記録によってしなければ無効とされ、保証人が予測できない過大な責任を負うことを防ぐ趣旨です。

他の選択肢が誤りの理由
②は個人根保証契約では極度額の定めが効力発生の要件とされており、上限額を定める必要がないというのは誤りです。①は保証契約自体が書面又は電磁的記録によらなければ効力を生じないとされており(民法446条2項・3項)、極度額の定めについても口頭の合意のみでは有効に成立しないため誤りです。④は極度額に関する個人根保証契約の規律は、保証人が個人である場合に適用されるものであり、法人が保証人となる場合には適用されないため誤りです。
問55-4

事業のために負担する債務についての個人保証に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①保証人になろうとする者への情報提供義務は、事業用融資の保証には適用されない。
  • ②事業用融資の個人保証では、保証人の意思確認のための公正証書は一切不要とされる。
  • ③主債務者である会社の取締役が保証人となる場合も、必ず公正証書の作成が必要である。
  • ④原則として、保証契約締結前1か月以内に公正証書で保証意思を確認する必要がある。
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正解 ④原則として、保証契約締結前1か月以内に公正証書で保証意思を確認する必要がある。
解説
事業のために負担する貸金等債務を主たる債務とする保証契約を個人が締結する場合、原則として契約締結前1か月以内に公証人が保証人になろうとする者から保証意思を確認したうえで作成する公正証書(保証意思宣明公正証書)がなければ、その保証契約は効力を生じません(民法465条の6)。安易な情義的保証によって個人保証人が生活破綻に陥ることを防ぐ趣旨です。

他の選択肢が誤りの理由
②は事業用融資の個人保証は原則として公正証書による保証意思の確認が必要とされており、一切不要というのは誤りです。③は主債務者が法人である場合のその理事・取締役・執行役等が保証人となるときは、経営に関与する立場にあることから公正証書の作成は例外的に不要とされているため誤りです。①は主債務者は事業のために負担する債務についての保証を委託するとき、保証人になろうとする者に対し財産及び収支の状況等の情報を提供する義務を負うとされており、事業用融資の保証に適用されないというのは誤りです。
問65-4

連帯保証人の法的地位に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①連帯保証人には、催告の抗弁権及び検索の抗弁権のいずれも認められていない。
  • ②連帯保証人は、通常の保証人と同様に催告の抗弁権及び検索の抗弁権を有する。
  • ③連帯保証人は、まず主たる債務者に請求するよう債権者に主張することができる。
  • ④連帯保証人は、まず主たる債務者の財産に執行するよう債権者に主張することができる。
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正解 ①連帯保証人には、催告の抗弁権及び検索の抗弁権のいずれも認められていない。
解説
通常の保証人には、債権者からの請求に対しまず主たる債務者に催告すべき旨を主張できる催告の抗弁権(民法452条)と、主たる債務者に弁済の資力があり執行が容易であることを証明してまず主たる債務者の財産に執行すべき旨を主張できる検索の抗弁権(453条)が認められています。しかし連帯保証人にはこれらの抗弁権が認められておらず(454条)、債権者は主たる債務者に先立って連帯保証人に全額の請求をすることができます。

他の選択肢が誤りの理由
②は連帯保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権のいずれも認められておらず、通常の保証人と同様の権利を有するというのは誤りです。③は催告の抗弁権が認められないため、まず主たる債務者に請求するよう主張することはできず誤りです。④は検索の抗弁権が認められないため、まず主たる債務者の財産への執行を主張することはできず誤りです。
問75-4

民法上の相殺に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①不法行為に基づく損害賠償債務であれば、その原因を問わず一切相殺することができない。
  • ②悪意による不法行為での損害賠償債務を受働債権として、加害者からの相殺はできない。
  • ③相殺をするには、当事者双方の債権の弁済期がいずれも到来している必要は全くない。
  • ④人の生命又は身体の侵害による損害賠償債務は、加害者からの相殺が制限なく認められる。
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正解 ②悪意による不法行為での損害賠償債務を受働債権として、加害者からの相殺はできない。
解説
民法509条により、悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務、及び人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務については、その債務者(加害者)の側から相殺をすることができません。改正民法における「悪意」とは単なる故意にとどまらず積極的な害意を意味するとされ、不法行為の誘発防止と被害者保護の観点から相殺が制限されています。

他の選択肢が誤りの理由
①は改正民法により相殺禁止の対象は悪意による不法行為に基づく損害賠償債務等に限定されており、単なる過失による物損等の損害賠償債務は相殺が可能となったため誤りです。③は相殺をするには、当事者双方の債権が弁済期にあること等、相殺適状にあることが原則として必要であるため誤りです。④は人の生命又は身体の侵害による損害賠償債務は、被害者保護の観点から加害者からの相殺が禁止されているため、制限なく認められるというのは誤りです。
問85-4

民法上の債権者代位権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①債権者代位権を行使する場合、対象となる権利は必ず金銭債権に限られるとされる。
  • ②債権者代位権は、債務者が無資力であるか否かにかかわらず常に行使することができる。
  • ③債権者は、自己の債権を保全するため原則として債務者の権利を行使することができる。
  • ④債権者は、債権者代位権を行使するにあたり裁判所の許可を必ず得なければならない。
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正解 ③債権者は、自己の債権を保全するため原則として債務者の権利を行使することができる。
解説
民法423条により、債権者は自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(被代位権利)を行使することができます。これを債権者代位権といい、債務者が無資力であるために自らの債権の実現が危うい場合に、債権者が債務者に代わってその権利を行使し、責任財産を保全することを認める制度です。

他の選択肢が誤りの理由
②は債権者代位権の行使には原則として債務者の無資力が要件とされており、無資力でなくても常に行使できるわけではないため誤りです。①は債権者代位権の対象となる被代位権利は金銭債権に限られず、登記請求権など特定物に関する権利についても、要件を満たせば行使することができるため誤りです。④は債権者代位権は裁判外でも行使することができる権利であり、行使にあたって裁判所の許可を要するものではないため誤りです。
問95-4

民法上の詐害行為取消権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①詐害行為取消権を行使する場合、受益者の主観的な事情は一切考慮されないとされる。
  • ②詐害行為取消権は、債務者との合意のみによって行使することができる裁判外の権利である。
  • ③詐害行為取消権は、債務者の行為が債権者を害するものでなくても常に行使することができる。
  • ④詐害行為取消権は、債権者を害すると知ってした行為の取消しを裁判所に請求する権利である。
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正解 ④詐害行為取消権は、債権者を害すると知ってした行為の取消しを裁判所に請求する権利である。
解説
民法424条により、債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為(詐害行為)の取消しを裁判所に請求することができます。これを詐害行為取消権といい、債務者が自己の財産を不当に減少させて債権者への弁済を困難にする行為から、債権者の責任財産を保全するための制度です。

他の選択肢が誤りの理由
②は詐害行為取消権は必ず裁判所に請求(訴えの提起)する方法によって行使しなければならず、債務者との合意のみで行使できる裁判外の権利ではないため誤りです。③は詐害行為取消権を行使するには、当該行為によって債権者が害されること(債務者の無資力等)が要件とされており、害するものでなくても常に行使できるわけではないため誤りです。①は詐害行為取消権の行使には、受益者がその行為の時に債権者を害することを知っていたこと(悪意)が要件とされており、受益者の主観的事情が考慮されないというのは誤りです。
問105-4

民法上の第三者弁済に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①弁済につき正当な利益のない第三者は、債務者の意思に反して弁済できないのが原則である。
  • ②第三者による弁済という行為は、いかなる場合にも民法上一切認められないとされている。
  • ③弁済につき正当な利益を有する第三者であっても、常に債務者の意思に反しては許されない。
  • ④第三者が弁済しても、第三者が債権者に代位することは民法上想定されていない。
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正解 ①弁済につき正当な利益のない第三者は、債務者の意思に反して弁済できないのが原則である。
解説
民法474条により、債務の弁済は原則として第三者もすることができますが、弁済をするについて正当な利益を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができないのが原則です(債権者がその事実を知らなかったときを除く)。もっとも、弁済をするについて正当な利益を有する第三者(物上保証人など)は、債務者の意思に反しても弁済をすることができます。

他の選択肢が誤りの理由
②は民法は第三者による弁済を原則として認めており、性質上許されない場合や当事者が反対の意思表示をした場合等の例外を除き、一切認められないというのは誤りです。③は弁済をするについて正当な利益を有する第三者は、債務者の意思に反しても弁済をすることができるとされており、常に許されないというのは誤りです。④は弁済をした第三者は、債務者に対して取得する求償権の範囲内で、原債権者が有していた権利を行使できる弁済による代位の制度が設けられており、代位が想定されていないというのは誤りです。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。