2026年版・4-9

店舗立地と商圏分析の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「運営管理」から、店舗立地と商圏分析に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-9

小売店舗の商圏を来店頻度や来店客数の比率によって一次商圏・二次商圏・三次商圏に区分する考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①一次商圏は店舗に最も近接し、来店客数の比率と来店頻度がともに最も高い範囲を指す。
  • ②一次商圏は店舗から最も遠く離れ、来店客数の比率と来店頻度がともに最も低い範囲を指す。
  • ③三次商圏は一次商圏よりも来店客数の比率が高く、店舗に最も近接した範囲を指す。
  • ④商圏の階層区分は来店客の年齢構成のみに基づき設定され、距離的な要因は考慮されない。
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正解 ①一次商圏は店舗に最も近接し、来店客数の比率と来店頻度がともに最も高い範囲を指す。
解説
商圏を来店頻度や来店客数の比率によって階層区分する場合、一次商圏は店舗に最も近接し、来店客数の比率と来店頻度がともに最も高い範囲を指します。店舗から離れるにつれて二次商圏、三次商圏となり、来店客数の比率や来店頻度は徐々に低下していきます。

他の選択肢が誤りの理由
②は一次商圏の説明を、店舗から最も遠い範囲についての記述にすり替えており誤りです。実際には店舗から最も遠く来店比率・頻度が最も低いのは三次商圏です。③は三次商圏の特徴を、一次商圏よりも来店客数の比率が高い近接した範囲として誤って説明しています。④は商圏の階層区分が年齢構成のみで決まり距離を考慮しないとしていますが、実際には店舗からの距離(来店のしやすさ)が階層区分の中心的な要素であるため誤りです。
問24-9

2つの都市の商圏について、周辺地域からそれぞれが吸引する購買力の割合を求めるライリーの法則(小売引力の法則)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①両都市が周辺から吸引する購買力の割合は、両都市の人口に比例し、距離そのものに反比例するとされる。
  • ②両都市が周辺から吸引する購買力の割合は、両都市の人口に比例し、距離の2乗に反比例するとされる。
  • ③両都市が周辺から吸引する購買力の割合は、両都市の人口に反比例し、距離の2乗に比例するとされる。
  • ④両都市間の商圏の分岐点は、常に両都市間の中間地点と完全に一致するという内容の法則である。
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正解 ②両都市が周辺から吸引する購買力の割合は、両都市の人口に比例し、距離の2乗に反比例するとされる。
解説
ライリーの法則(小売引力の法則)は、2つの都市が周辺地域から吸引する購買力の割合が、両都市の人口に比例し、両都市までの距離の2乗に反比例するという考え方です。人口規模が大きい都市ほど、また距離が近いほど、より多くの購買力を引き寄せると説明されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は距離を2乗せずそのまま用いており、法則が示す距離の逓減の度合いと異なるため誤りです。③は人口と距離の関係が法則とは逆(人口に反比例、距離に比例)になっているため誤りです。④はコンバースの法則が示す商圏分岐点の考え方であり、ライリーの法則そのものの内容ではないため誤りです。
問34-9

コンバースの法則(コンバースの第1法則)を用いてA市とB市の間の商圏の分岐点を求める場合の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①分岐点までの距離は、A市とB市の人口比をそのまま用いて2都市間の距離を按分して求められる。
  • ②分岐点は、都市の規模にかかわらず必ず2都市間の中間地点に一致するとされる考え方である。
  • ③分岐点までの距離は、A市とB市の人口比の平方根を用いて2都市間の距離を按分して求められる。
  • ④分岐点までの距離は、A市とB市の人口の合計のみに基づいて2都市間の距離を等分して求められる。
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正解 ③分岐点までの距離は、A市とB市の人口比の平方根を用いて2都市間の距離を按分して求められる。
解説
コンバースの法則(コンバースの第1法則)は、A市とB市の間にある商圏の分岐点までの距離を、A市とB市の人口比の平方根を用いて2都市間の距離を按分することで求める考え方です。人口規模の大きい都市ほど、分岐点はその都市からより遠い位置に生じます。

他の選択肢が誤りの理由
①は人口比の平方根を取らずそのまま用いており、コンバースの法則の計算方法とは異なるため誤りです。②は分岐点が常に中間地点に一致するとしていますが、実際には両市の人口規模の差により分岐点の位置は変動するため誤りです。④は人口の合計値のみに基づき等分するとしていますが、法則は人口比の平方根に基づく按分であるため誤りです。
問44-9

ハフモデルに基づいて消費者が特定の店舗を選択する確率を計算する考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①ハフモデルでは、店舗の売場面積に反比例し、距離のべき乗に比例する形で来店確率が計算される。
  • ②ハフモデルでは、消費者は距離が最も近い1店舗のみを必ず選択すると仮定して確率を計算する。
  • ③ハフモデルでは、店舗の売場面積のみに基づき、店舗までの距離は計算に一切考慮されない。
  • ④ハフモデルでは、店舗の売場面積に比例し、距離のべき乗に反比例する形で来店確率が計算される。
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正解 ④ハフモデルでは、店舗の売場面積に比例し、距離のべき乗に反比例する形で来店確率が計算される。
解説
ハフモデルは、消費者がある店舗を選択する確率を、その店舗の売場面積(魅力度)に比例し、店舗までの距離(または時間)の一定のべき乗に反比例する効用として捉え、競合する複数店舗の効用の合計に対する比率で表す確率的な商圏モデルです。

他の選択肢が誤りの理由
①は売場面積と距離の関係が実際のモデルとは逆になっているため誤りです。②はハフモデルが確率的なモデルであり、必ず最も近い1店舗だけを選ぶという決定論的な仮定ではないため誤りです。③は距離(または時間)の要因も来店確率の計算式に組み込まれているため誤りです。
問54-9

ハフモデルを実務上簡便に使えるように修正した「修正ハフモデル」の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①修正ハフモデルは、時間距離の指数をあらかじめ2に固定し、指数の推定作業を省いて簡便に使えるようにしたものである。
  • ②修正ハフモデルは、売場面積の指数をあらかじめ2に固定し、時間距離の影響を計算から完全に除外したものである。
  • ③修正ハフモデルは、通常のハフモデルよりも多くの実測調査を必要とし、算出により長い期間を要する精緻なモデルである。
  • ④修正ハフモデルは、消費者ごとの過去の購買履歴データを個別に用いることで、指数を店舗ごとに変える手法である。
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正解 ①修正ハフモデルは、時間距離の指数をあらかじめ2に固定し、指数の推定作業を省いて簡便に使えるようにしたものである。
解説
修正ハフモデルは、通常のハフモデルにおいて統計的に推定する時間距離(または距離)に関する指数をあらかじめ2に固定することで、アンケート調査等による指数の推定作業を省略し、実務上簡便に商圏や来店確率を推計できるようにしたモデルです。大規模小売店舗の出店に伴う影響予測などの実務でも用いられてきました。

他の選択肢が誤りの理由
②は固定するのは売場面積の指数ではなく時間距離の指数であり、また時間距離の影響を除外するわけでもないため誤りです。③は修正ハフモデルが簡便化を目的に考案されたモデルであり、通常のハフモデルより手間がかかるという記述は逆であるため誤りです。④は指数を店舗ごとに個別推定するのではなく、あらかじめ一律の値に固定する点が修正ハフモデルの特徴であるため誤りです。
問64-9

商業集積地の階層性を説明するクリスタラーの中心地理論についての記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①中心地理論では、すべての中心地が全く同一の規模・機能を持ち、階層構造は一切存在していないと説明される。
  • ②中心地理論では、中心地は財・サービスの到達範囲により階層をなし、高次の中心地ほど数が少なく商圏が広い。
  • ③中心地理論では、中心地の階層は人口規模のみによって決まり、財・サービスの到達範囲とは無関係である。
  • ④中心地理論では、低次の中心地ほど商圏人口が多くなり、高次の中心地ほど商圏人口が少ないと説明される。
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正解 ②中心地理論では、中心地は財・サービスの到達範囲により階層をなし、高次の中心地ほど数が少なく商圏が広い。
解説
クリスタラーの中心地理論は、財・サービスを提供する都市や商業集積地(中心地)が、その財・サービスの及ぶ範囲(到達範囲)や必要な商圏人口の大きさに応じて階層構造をなすという考え方です。高次の中心地(大都市等)ほど取り扱う財・サービスの種類が多く数は少ない一方、より広い商圏を持ちます。

他の選択肢が誤りの理由
①は中心地理論の核心である階層構造の存在そのものを否定しており誤りです。③は中心地の階層が財・サービスの到達範囲とも密接に関係するため誤りです。④は高次の中心地ほど広い商圏(多い商圏人口)を持つという理論の内容と逆であるため誤りです。
問74-9

都心型・近隣型・ロードサイド型など、小売店舗の立地タイプの違いについての記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①近隣型立地は、広域からの集客を主目的とし、最寄品よりも買回品を中心に取り扱う立地形態である。
  • ②都心型立地は、最寄品中心の少品目を扱う小規模店が主体で、広い駐車場の確保を前提とする立地形態である。
  • ③ロードサイド型立地は、幹線道路沿いに立地し、自動車での来店を前提に広い駐車場を確保する立地形態である。
  • ④近隣型立地は、遠方からの自動車来店客を主対象とし、幹線道路沿いに大規模な駐車場を設ける立地形態である。
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正解 ③ロードサイド型立地は、幹線道路沿いに立地し、自動車での来店を前提に広い駐車場を確保する立地形態である。
解説
ロードサイド型立地は、郊外の幹線道路沿いに立地し、自動車での来店を前提として広い駐車場を確保する立地形態です。単独の大型店やチェーン店が出店しやすく、視認性や道路からの入りやすさが重要な立地条件となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は近隣型立地の説明として広域集客・買回品中心を挙げていますが、実際の近隣型立地は徒歩圏の住民を対象とした最寄品中心の立地であるため誤りです。②は都心型立地の説明として広い駐車場の確保を前提としていますが、都心型立地は公共交通機関の利用者が中心で、駐車場よりも交通利便性が重視されるため誤りです。④はロードサイド型立地の特徴を近隣型立地の説明として誤って述べています。
問84-9

小売店舗が近接して集まって立地する、いわゆる商業集積が持つ利点についての記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①商業集積では個々の店舗が持つ独自性が失われるため、単独立地に比べて来街者数は必ず減少するとされる。
  • ②商業集積のメリットは主に賃料の引き下げに限られており、来街者の比較購買や周遊行動には影響しない。
  • ③商業集積では近接する店舗どうしが常に競合関係のみに置かれ、集客面での相乗効果は生じないとされる。
  • ④商業集積では消費者が複数店舗を比較・周遊しやすくなり、単独立地よりも多くの来街者を引き寄せやすい。
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正解 ④商業集積では消費者が複数店舗を比較・周遊しやすくなり、単独立地よりも多くの来街者を引き寄せやすい。
解説
商業集積とは、複数の小売店舗が近接して立地することです。消費者が複数の店舗を一度に見て回り、価格や品揃えを比較しながら買い回れる利便性が高まるため、単独で立地する場合よりも多くの来街者を引き寄せやすくなります。これを集積の効果(共同来街効果)と呼びます。

他の選択肢が誤りの理由
①は商業集積が持つ集客上の利点を無視しており、実際には来街者数が増加しやすい効果が知られているため誤りです。②はメリットが賃料面に限られるとしていますが、比較購買や周遊行動の促進こそが集積の主要な効果であるため誤りです。③は近接する店舗間には競合関係だけでなく、集客面での相乗効果(補完関係)も生じるため誤りです。
問94-9

新規に出店する店舗を検討する際に行う、事前の立地調査の進め方についての記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①通行量調査は曜日や時間帯によって変動するため、平日と休日の複数時点で実施し属性も把握するのが望ましい。
  • ②通行量調査は年間を通じて変動がほとんど生じないため、任意の1回の調査結果のみで十分だと考えられている。
  • ③店舗の視認性は道路からの見え方に左右されないため、立地調査では特に重視する必要のない要素とされている。
  • ④客動線の調査は開店後に行えば十分であり、出店前の立地調査の段階では実施する必要がない項目とされている。
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正解 ①通行量調査は曜日や時間帯によって変動するため、平日と休日の複数時点で実施し属性も把握するのが望ましい。
解説
通行量調査は、曜日(平日・休日)や時間帯によって通行者数や属性が大きく変動するため、複数の時点で実施し、通行者の年齢層や性別などの属性も併せて把握することが望ましいとされます。これにより出店候補地の集客力をより正確に見積もることができます。

他の選択肢が誤りの理由
②は通行量が曜日・時間帯によって変動する実態を無視しており誤りです。③は店舗の視認性(道路からの見えやすさ)は来店のしやすさに直結する重要な立地条件であり、軽視できない要素であるため誤りです。④は客動線の把握は出店前の立地調査の段階でも重要な検討項目であり、開店後まで先送りしてよい項目ではないため誤りです。
問104-9

商圏の把握や競合店の調査を行う際の実務上の留意点についての記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①商圏は常に店舗を中心とした真円で表され、道路網や地形による歪みを反映させる必要はないとされる。
  • ②GIS(地理情報システム)を用いると、道路網や人口統計データを重ね、実態に近い商圏を分析できる。
  • ③競合店調査では、競合店の売場面積や価格帯を把握する必要はなく、店舗数のみを数えれば十分とされる。
  • ④商圏分析は開店前の一度きりの調査だけで完結し、開店後に商圏を見直す必要は一切生じないとされる。
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正解 ②GIS(地理情報システム)を用いると、道路網や人口統計データを重ね、実態に近い商圏を分析できる。
解説
GIS(地理情報システム)を活用すると、道路網や交通機関、人口統計データなどの地理的な情報を地図上に重ね合わせて分析できるため、単純な円形商圏よりも実態に近い商圏の範囲や、競合店が及ぼす影響をより精緻に把握することができます。

他の選択肢が誤りの理由
①は実際の商圏が道路網や地形、競合店の存在などによって歪んだ形になることが多く、真円で十分とする記述は誤りです。③は競合店調査では店舗数だけでなく、売場面積や価格帯、品揃えなど多面的な情報の把握が重要であるため誤りです。④は商圏は開店後の環境変化(競合店の出店等)によって見直しが必要になり得るため誤りです。

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