2026年版・4-8

生産情報システムの一問一答

中小企業診断士(一次試験)「運営管理」から、生産情報システムに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

ERP(統合基幹業務システム)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①生産管理のみを対象としたシステムであり、会計や販売、人事などの他業務とは連携しないシステムである。
  • ②工場の生産設備をロボットで自動化することのみを目的とした、生産現場に特化した仕組みである。
  • ③生産・販売・会計・人事など基幹業務データを一元管理し、部門を横断して情報を共有するシステムである。
  • ④取引先との間でのみ電子データを交換するために用いられる、受発注専用のシステムのことである。
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正解 ③生産・販売・会計・人事など基幹業務データを一元管理し、部門を横断して情報を共有するシステムである。
解説
ERP(Enterprise Resource Planning)は、生産、販売、購買、会計、人事といった企業の基幹業務のデータを一つのデータベースで一元的に管理し、部門を横断してリアルタイムに情報を共有できるようにする統合基幹業務システムです。経営資源を全社的な視点で最適に配分・活用することを目指す考え方に基づいています。

他の選択肢が誤りの理由
①は生産管理のみに限定し他業務と連携しないとしていますが、ERPは複数の基幹業務を統合的に扱う点が本質であるため誤りです。②はロボットによる自動化(FA)の説明であり、ERPとは異なるシステムです。④は受発注専用のシステム(EDI等)に限定した説明であり、ERPが企業の基幹業務全般を対象とする点と異なるため誤りです。
問24-8

MRPからMRPII(製造資源計画)への発展に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①MRPIIは、資材の所要量計算の対象を原材料のみに限定し続け、部品の展開は行わない概念である。
  • ②MRPIIは、MRPから資材の所要量計算の機能だけを除いた、より単純化された概念である。
  • ③MRPIIは、MRPと全く無関係に独立して開発された、会計処理専用のシステムのことである。
  • ④MRPIIは、資材所要量計算に加え、生産能力や資金計画等の経営資源まで対象を広げた概念である。
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正解 ④MRPIIは、資材所要量計算に加え、生産能力や資金計画等の経営資源まで対象を広げた概念である。
解説
MRPII(Manufacturing Resource Planning、製造資源計画)は、部品や原材料の所要量計算を行うMRPを発展させ、生産能力(人員・設備)や資金計画といった、製造活動に関わる経営資源全般を対象に含めて計画・管理しようとする概念です。MRPが資材中心であったのに対し、MRPIIはヒト・モノ・カネを含めたより広い範囲を扱います。

他の選択肢が誤りの理由
②はMRPIIが所要量計算の機能を除いたものだとしていますが、実際にはMRPの機能を含みつつ対象を拡張した概念であるため誤りです。③はMRPIIがMRPと無関係に開発された会計専用システムだとしていますが、実際にはMRPを発展させた概念であるため誤りです。①は対象を原材料のみに限定するとしていますが、MRPIIはむしろ対象を広げる方向の概念であるため誤りです。
問34-8

BOM(部品表)のうち、ストラクチャ型部品表に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①製品を構成する部品や原材料を、金額の大小のみに基づき並列にリストアップした一覧表である。
  • ②必要な部品の総数量のみを一覧として並列に示す表であり、組立の順序に関する情報は持たない。
  • ③製品の組立順序で部品の親子関係を階層構造で示す表で、工数やリードタイム等に活用しやすい。
  • ④製品の販売価格の内訳を、材料費・労務費・経費に分解して一覧化した会計上の表のことである。
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正解 ③製品の組立順序で部品の親子関係を階層構造で示す表で、工数やリードタイム等に活用しやすい。
解説
ストラクチャ型部品表は、完成品を頂点として、それを構成するユニットや部品を組立の順序に沿って親子関係で階層的に表した部品表です。どの部品がどの段階で組み付けられるかが分かるため、工程ごとの必要工数や製造リードタイムの算出、設計変更時の影響範囲の把握に活用しやすいという特長があります。

他の選択肢が誤りの理由
①と②は、必要な部品を金額や数量で並列に一覧化するサマリー型部品表の特徴の説明であり、階層構造を持つストラクチャ型部品表の説明としては誤りです。④は製品原価の内訳を示す会計上の表の説明であり、部品構成を示すBOMとは異なる概念です。
問44-8

FA(ファクトリーオートメーション)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①受注を受けてから商品を出荷するまでの販売情報を、店舗のレジで集計するためだけの仕組みである。
  • ②産業用ロボットやNC工作機械等を活用し、工場内の生産工程を自動化・省人化する取り組みである。
  • ③企業内で扱うあらゆる会計帳簿を電子化し、税務申告の手続きを自動化するためだけの仕組みである。
  • ④製品の設計図面のみを、コンピュータ上で作成するためだけに用いる、設計者向けの支援ツールである。
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正解 ②産業用ロボットやNC工作機械等を活用し、工場内の生産工程を自動化・省人化する取り組みである。
解説
FA(Factory Automation)は、産業用ロボットやNC工作機械、自動搬送装置といった設備を活用することで、工場内の加工・組立・搬送といった生産工程を自動化・省人化し、生産性の向上や品質の安定、労働環境の改善を図る取り組みです。

他の選択肢が誤りの理由
①は店舗レジでの販売情報集計に関する説明であり、POSシステムに近い内容でFAとは異なります。③は会計帳簿の電子化に関する説明であり、FAとは異なる取り組みです。④は設計図面作成支援ツール(CAD)の説明であり、FAが生産工程全般の自動化を指す点と異なるため誤りです。
問54-8

CIM(コンピュータ統合生産)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①設計・製造・品質管理・在庫管理など、複数の情報システムをコンピュータで統合的に結ぶ考え方である。
  • ②会計システムだけをコンピュータ化し、他の業務システムとは全く連携させない考え方のことである。
  • ③生産現場での紙の伝票による情報伝達を徹底し、コンピュータの利用を最小限にとどめる考え方のことである。
  • ④製品の広告や販促キャンペーンの効果を、コンピュータを用いて測定するためだけの考え方のことである。
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正解 ①設計・製造・品質管理・在庫管理など、複数の情報システムをコンピュータで統合的に結ぶ考え方である。
解説
CIM(Computer Integrated Manufacturing、コンピュータ統合生産)は、CADによる設計、生産技術、製造(FA)、品質管理、在庫管理といった、生産活動に関わる複数の情報システムをコンピュータのネットワークで結びつけ、情報を一元的に活用することで、生産活動全体の最適化を図ろうとする考え方です。

他の選択肢が誤りの理由
②は会計システムのみに限定した説明であり、生産に関わる複数のシステムを統合するCIMの考え方とは異なります。③はコンピュータの利用を最小限にとどめるとしていますが、CIMはコンピュータによる統合を積極的に進める考え方であるため誤りです。④は広告効果測定に限定した説明であり、CIMとは異なる分野です。
問64-8

CAD・CAM・CAEに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①CAD・CAM・CAEはいずれも同一の機能を持つツールであり、名称が異なるだけで役割の違いは特にない。
  • ②CADは完成品の出荷検査のみに用いられるツールであり、設計段階では一切使用されないツールである。
  • ③CADは設計支援ツール、CAMは加工用プログラム作成ツール、CAEは性能評価を行うツールである。
  • ④CADは在庫管理を支援するツール、CAMは会計処理を支援するツール、CAEは人事評価を支援するツールである。
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正解 ③CADは設計支援ツール、CAMは加工用プログラム作成ツール、CAEは性能評価を行うツールである。
解説
CAD(Computer Aided Design)はコンピュータ上で製品の設計・製図を行う支援ツール、CAM(Computer Aided Manufacturing)はCADで作成した設計データをもとにNC工作機械向けの加工プログラムを作成する支援ツール、CAE(Computer Aided Engineering)は設計段階で強度解析やシミュレーションを行い、試作前に性能を評価する支援ツールです。これらを連携させることで設計から製造までのリードタイムを短縮できます。

他の選択肢が誤りの理由
④は在庫管理・会計処理・人事評価という、設計・製造とは無関係な業務にそれぞれ割り当てており誤りです。①はCAD・CAM・CAEがそれぞれ異なる役割を持つツールである点を否定しており誤りです。②はCADが出荷検査のみに用いられるとしていますが、実際には設計段階で用いられるツールであるため誤りです。
問74-8

製品のトレーサビリティに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①製品の販売価格を、需要と供給のバランスに応じて自動的に変動させる仕組みのことである。
  • ②工場内の作業者の勤怠時間を記録し、給与計算に自動的に反映させる仕組みのことである。
  • ③原材料の調達から製造・流通・販売までの経路を、記録に基づき追跡できる仕組みである。
  • ④製品のデザインを消費者アンケートの結果に基づいて決定するための仕組みのことである。
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正解 ③原材料の調達から製造・流通・販売までの経路を、記録に基づき追跡できる仕組みである。
解説
トレーサビリティとは、原材料の調達先や製造工程、流通経路、販売先といった製品の履歴情報を記録しておき、必要に応じてその経路を追跡できるようにする仕組みです。品質問題が発生した際に原因を特定したり、対象範囲を絞ってリコールを行ったりする際に重要な役割を果たします。

他の選択肢が誤りの理由
①は価格を自動変動させる仕組み(ダイナミックプライシング等)の説明であり、トレーサビリティとは異なる概念です。②は勤怠管理システムの説明であり、トレーサビリティとは異なる仕組みです。④は消費者アンケートに基づく製品企画の説明であり、トレーサビリティとは異なる概念です。
問84-8

生産・物流現場で用いられるRFID(ICタグ)とバーコードの比較に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①バーコードはRFIDと異なり、汚れや破損があっても常に問題なく読み取ることができる点が特長である。
  • ②RFIDは電波を用いないため、金属製の容器に入れても常に安定して読み取ることができる。
  • ③バーコードはRFIDと異なり、1回の走査で複数の商品を離れた場所からまとめて読み取ることができる。
  • ④RFIDはバーコードと違い、荷姿を開けず複数のタグを一括して非接触で読み取れる点が特長である。
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正解 ④RFIDはバーコードと違い、荷姿を開けず複数のタグを一括して非接触で読み取れる点が特長である。
解説
RFID(ICタグ)は電波を用いてタグの情報を非接触で読み取る技術で、バーコードのように1点ずつ向きをそろえて読み取り機に近づける必要がなく、段ボールを開けなくても複数のタグを一括して読み取れる点が大きな特長です。棚卸や検品作業の効率化に活用されています。

他の選択肢が誤りの理由
①はバーコードが汚れや破損に強いとしていますが、実際にはバーコードは印字の汚れや破損に弱く読み取りにくくなる点がRFIDに劣るとされるため誤りです。②はRFIDが金属製容器の中でも常に安定して読み取れるとしていますが、実際には電波が金属や水分の影響を受けやすく、読み取り精度が低下する場合があるため誤りです。③は一括読み取りの特長をバーコード側に帰していますが、これはRFIDの特長であるため誤りです。
問94-8

POSシステムと生産管理の連携に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①POSシステムは店舗のレジでの精算処理のみに用いられ、そのデータが生産計画に活用されることはない。
  • ②POSシステムで集めた実売データを需要予測や生産計画の見直しに活用し、需要変化への対応力を高める。
  • ③POSシステムのデータは、経営者以外の従業員が閲覧することを法令で禁止されている情報である。
  • ④POSシステムは製造工程内の設備稼働状況のみを記録するためのシステムであり、販売実績は記録しない。
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正解 ②POSシステムで集めた実売データを需要予測や生産計画の見直しに活用し、需要変化への対応力を高める。
解説
POS(Point of Sale)システムは、店舗のレジでいつ・何が・いくつ売れたかという実売データを記録するシステムですが、このデータをメーカーや卸売業者と共有し、需要予測の精度向上や生産計画・発注計画の見直しに活用することで、サプライチェーン全体の欠品や過剰在庫を減らし、需要変化への対応力を高めることができます。

他の選択肢が誤りの理由
①はPOSデータが生産計画に活用されないとしていますが、実際には需要予測等に広く活用されているため誤りです。③はPOSデータの閲覧を法令で禁止しているとする記述であり、そのような一般的な法令上の制約はなく誤りです。④はPOSシステムを設備稼働状況の記録に限定していますが、実際には販売実績を記録するシステムであるため誤りです。
問104-8

IoT(モノのインターネット)を活用した生産管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①IoTは工場内の設備とインターネットを接続することを禁止し、外部との通信を完全に遮断する技術のことである。
  • ②IoTを導入すると、設備の点検やデータ収集を行う必要が一切なくなり、保全活動そのものが不要になる。
  • ③IoTは紙の帳票による記録のみを対象とし、電子データの収集や分析には対応していない技術のことである。
  • ④設備にセンサーを取り付け、稼働状況や振動・温度のデータを常時収集し、異常予兆を捉え予知保全に役立てる。
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正解 ④設備にセンサーを取り付け、稼働状況や振動・温度のデータを常時収集し、異常予兆を捉え予知保全に役立てる。
解説
IoT(Internet of Things)を活用した生産管理では、生産設備にセンサーを取り付けてネットワークに接続し、稼働状況・振動・温度・電流値といったデータを常時収集・分析することで、故障の予兆を早期に捉える予知保全や、稼働率のリアルタイムな見える化などに役立てます。スマートファクトリー化の中核となる技術の一つです。

他の選択肢が誤りの理由
①はIoTを外部との通信を遮断する技術としていますが、実際にはネットワークを通じてデータをやり取りする技術であるため誤りです。②はIoT導入により保全活動自体が不要になるとしていますが、実際にはデータに基づく保全活動をより効果的に行うための技術であり、保全そのものが不要になるわけではないため誤りです。③はIoTが紙の帳票のみを対象とするとしていますが、実際にはセンサー等から得られる電子データを収集・分析する技術であるため誤りです。

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