2026年版・4-6

設備管理・保全の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「運営管理」から、設備管理・保全に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-6

設備保全の分類に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①保全活動は、故障してから修理する事後保全と、故障前に手入れをする予防保全に大別される。
  • ②保全活動は、費用の多寡のみによって分類され、保全のタイミングという観点からの分類は行われない。
  • ③予防保全は、設備が故障した後に原因を調査し、再発防止のために設計を見直す活動のみを指す。
  • ④事後保全は、法令で義務付けられた定期点検のみを指し、突発的な故障への対応は含まれない。
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正解 ①保全活動は、故障してから修理する事後保全と、故障前に手入れをする予防保全に大別される。
解説
設備保全は大きく、設備が故障してから修理を行う事後保全(BM)と、故障が起きる前に定期的な点検・部品交換などを行う予防保全(PM)に分けられます。予防保全はさらに、時間を基準に行う時間基準保全と、状態監視の結果に基づいて行う状態基準保全(予知保全)などに細分されます。

他の選択肢が誤りの理由
②は保全の分類が費用のみで行われるとしていますが、実際には保全のタイミング(事前か事後か)という観点で分類されるため誤りです。③は予防保全を故障後の設計見直し活動としていますが、これは改良保全の説明に近く、予防保全は故障前の活動を指すため誤りです。④は事後保全を法定点検のみとしていますが、事後保全は故障発生後に行う修理全般を指すため誤りです。
問24-6

自主保全と専門保全(計画保全)の役割分担に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①自主保全は保全部門の専門技術者が担当し、日常の給油や増締めは現場のオペレーターには任せない。
  • ②専門保全は現場のオペレーターが担当し、大がかりな分解修理は保全部門に一切依頼しない。
  • ③自主保全では現場が日常点検や清掃・給油・増締めを担当し、専門保全では保全部門が整備を担当する。
  • ④自主保全と専門保全はいずれも保全部門のみが担当し、現場のオペレーターは保全活動に一切関与しない。
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正解 ③自主保全では現場が日常点検や清掃・給油・増締めを担当し、専門保全では保全部門が整備を担当する。
解説
TPM活動における自主保全は、設備を実際に操作する現場のオペレーターが、日常の清掃・給油・増締めや簡単な点検を自ら行うことで設備の異常を早期に発見する活動です。一方、専門保全(計画保全)は、保全部門の専門技術者が、より高度な技術を要する計画的な整備・修理・改善を担当します。両者が役割を分担・連携することで設備の効率的な維持が図られます。

他の選択肢が誤りの理由
①は自主保全を保全部門の専門技術者が担当するとしていますが、自主保全は現場のオペレーターが担当する活動であるため誤りです。②は専門保全を現場のオペレーターが担当するとしていますが、専門保全は保全部門が担当する活動であるため誤りです。④は現場のオペレーターが保全活動に関与しないとしていますが、自主保全を通じて現場も保全活動の一翼を担うため誤りです。
問34-6

設備の故障率の時間的推移を示すバスタブカーブ(故障率曲線)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①設備の稼働開始直後は故障率が低く安定しており、経年とともに徐々に故障率が低下し続ける形状を示す。
  • ②故障率は使用期間を通じて常に一定であり、初期・偶発期・摩耗期という段階の区別は存在しない。
  • ③稼働直後の初期故障期、その後の偶発故障期、経年劣化による摩耗故障期という3段階を経て推移する。
  • ④摩耗故障期は稼働開始直後にのみ現れ、その後は初期故障期に移行して故障率が上昇し続ける。
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正解 ③稼働直後の初期故障期、その後の偶発故障期、経年劣化による摩耗故障期という3段階を経て推移する。
解説
バスタブカーブは、設備の故障率を時間経過に沿って描くと、浴槽の断面のような形状になることからその名が付けられています。稼働開始直後は設計・製造上の不具合により故障率が高い初期故障期、その後は故障率がほぼ一定で低い水準に落ち着く偶発故障期、経年劣化によって部品の摩耗が進み再び故障率が上昇する摩耗故障期という3つの段階を経て推移します。

他の選択肢が誤りの理由
①は経年とともに故障率が低下し続けるとしていますが、実際には摩耗故障期に入ると上昇するため誤りです。②は故障率が常に一定であるとしていますが、3段階で変化するため誤りです。④は摩耗故障期と初期故障期の出現順序が逆になっており誤りです。
問44-6

ある設備の負荷時間が600分、停止時間が90分であった。この間の性能稼働率は90%、良品率は95%であることが分かっている。この設備の設備総合効率(OEE)として、最も適切なものはどれか。

  • ①設備総合効率は約90%であり、時間稼働率・性能稼働率・良品率を単純に平均して求められる。
  • ②設備総合効率は約81%であり、時間稼働率と良品率のみを掛け合わせて求められる。
  • ③設備総合効率は約86%であり、性能稼働率と良品率のみを掛け合わせて求められる。
  • ④設備総合効率は約73%であり、時間稼働率・性能稼働率・良品率を掛け合わせて求められる。
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正解 ④設備総合効率は約73%であり、時間稼働率・性能稼働率・良品率を掛け合わせて求められる。
解説
設備総合効率(OEE)は「時間稼働率×性能稼働率×良品率」で求められます。時間稼働率は実稼働時間510分(600分-90分)÷負荷時間600分=85%となり、これに性能稼働率90%、良品率95%を掛け合わせると、0.85×0.90×0.95≒0.727、すなわち約73%となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は3つの率を単純平均しており、OEEが掛け算で求められる指標である点と異なるため誤りです。②は性能稼働率を計算に含めておらず不完全です。③は時間稼働率を計算に含めておらず不完全です。いずれも3つの率すべてを掛け合わせていないため、正しい約73%とは一致しません。
問54-6

ある設備において、ある期間中の稼働時間の合計が480時間、その間に発生した故障の回数が5回、故障による停止時間の合計が20時間であった。このときのアベイラビリティ(稼働率)として、最も適切なものはどれか。

  • ①アベイラビリティは約96%であり、MTBF96時間をMTBFとMTTRの合計100時間で割る。
  • ②アベイラビリティは約80%であり、故障回数と停止時間の合計をそのまま割り算して求められる。
  • ③アベイラビリティは約99%であり、稼働時間合計を稼働時間合計と故障回数の和で割って求められる。
  • ④アベイラビリティは約92%であり、稼働時間合計から停止時間合計を単純に差し引いた比率で求められる。
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正解 ①アベイラビリティは約96%であり、MTBF96時間をMTBFとMTTRの合計100時間で割る。
解説
MTBF(平均故障間隔)は稼働時間合計480時間÷故障回数5回=96時間、MTTR(平均修復時間)は停止時間合計20時間÷故障回数5回=4時間となります。アベイラビリティ(稼働率)はMTBF÷(MTBF+MTTR)で求められるため、96÷(96+4)=96÷100=0.96、すなわち約96%となります。

他の選択肢が誤りの理由
②は故障回数と停止時間を用いた計算過程が誤っており、正しい計算式に基づいていません。③はMTBFに故障回数をそのまま加える誤った計算式であり、正しいMTBF+MTTRの計算とは異なります。④は稼働時間から停止時間を単純に差し引く比率であり、MTBFとMTTRを用いる正しいアベイラビリティの計算式とは異なるため誤りです。
問64-6

生産設備における「チョコ停」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①計画的に実施される定期的な年次点検のための長時間の設備停止のことを指す用語である。
  • ②異物の噛み込み等で設備が短時間だけ停止・空転する現象で、頻発すると大きな時間ロスとなる。
  • ③設備を新型に更新するために、旧設備を恒久的に停止・撤去することを指す用語である。
  • ④不良品の発生を防ぐために、あらかじめ設計段階で組み込まれる安全装置のことを指す用語である。
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正解 ②異物の噛み込み等で設備が短時間だけ停止・空転する現象で、頻発すると大きな時間ロスとなる。
解説
チョコ停とは、故障と呼ぶほどの大きなトラブルではないものの、ワークの詰まりや異物の噛み込みなどによって設備がごく短時間だけ停止したり空転したりする現象を指します。1回あたりの停止時間は短くても、頻発すると生産全体の時間稼働率や性能稼働率を大きく低下させるため、TPM活動などで重点的に改善が図られます。

他の選択肢が誤りの理由
①は計画的な長時間停止(計画保全のための停止)の説明であり、チョコ停の「短時間・頻発」という性質と異なるため誤りです。③は設備の恒久的な撤去の説明であり、チョコ停とは異なる概念です。④は安全装置の設計に関する説明であり、チョコ停とは異なる概念です。
問74-6

保全予防(MP:Maintenance Prevention)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①設備が故障した直後、応急的な処置として最短時間で復旧させることのみを目的とした活動である。
  • ②設備の耐用年数が過ぎた後、廃棄費用を最小限に抑えるために行う計画のことである。
  • ③作業者に対して、日常点検の手順を教育訓練するためのプログラムのみを指す用語である。
  • ④設備の設計段階から、故障しにくく保全しやすい構造をあらかじめ盛り込んでおく考え方である。
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正解 ④設備の設計段階から、故障しにくく保全しやすい構造をあらかじめ盛り込んでおく考え方である。
解説
保全予防(MP)は、既存設備を保全する活動ではなく、新たに設備を設計・製作する段階から、過去の故障やトラブルの実績を踏まえて、そもそも故障しにくく、また万一の際にも保全しやすい構造をあらかじめ設計に盛り込んでおく考え方です。「保全が不要な設備をつくる」という上流段階からのアプローチである点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①は故障後の応急処置(事後保全の一形態)の説明であり、保全予防とは設計段階での取り組みを指す点で異なります。②は設備廃棄時の費用計画の説明であり、保全予防とは異なる概念です。③は教育訓練プログラムのみに限定した説明であり、保全予防が設計・製作段階の取り組み全般を指す点と異なるため誤りです。
問84-6

設備の「信頼性」と「保全性」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①信頼性は故障のしにくさを表す性質であり、保全性は故障した際の修復のしやすさを表す性質である。
  • ②信頼性は故障した際の修復のしやすさを表す性質であり、保全性は故障のしにくさを表す性質である。
  • ③信頼性と保全性はいずれも全く同じ意味を持つ用語であり、明確な使い分けは存在しない。
  • ④信頼性と保全性は設備の購入価格の高さのみによって決まる性質であり、設計とは無関係である。
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正解 ①信頼性は故障のしにくさを表す性質であり、保全性は故障した際の修復のしやすさを表す性質である。
解説
信頼性は、設備が故障せずに機能を維持し続けられる性質のことで、MTBF(平均故障間隔)の長さなどで評価されます。一方、保全性は、故障が発生した際にどれだけ早く修復できるかという性質のことで、MTTR(平均修復時間)の短さなどで評価されます。両者を総合した指標としてアベイラビリティ(稼働率)が用いられます。

他の選択肢が誤りの理由
②は信頼性と保全性の定義が入れ替わっており誤りです。③は両者が明確に異なる性質を表す別の概念である点を否定しており誤りです。④は両者が購入価格のみで決まるとしていますが、実際には設計や保全体制など様々な要因によって決まるため誤りです。
問94-6

設備の重要度に応じた保全方式の使い分けに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①生産ライン全体を止めてしまうような重要設備には事後保全のみを適用し、予防的な点検は行わない方針が合理的である。
  • ②安価で代替が容易な部品には、手厚い予防保全よりも、故障してから交換する事後保全を選ぶ方が合理的な場合がある。
  • ③設備の重要度にかかわらず、工場内のすべての設備に同一の保全方式を画一的に適用することが合理的である。
  • ④保全方式の選択は、設備の停止が生産に与える影響の大きさとは無関係に、購入価格のみで決定すべきである。
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正解 ②安価で代替が容易な部品には、手厚い予防保全よりも、故障してから交換する事後保全を選ぶ方が合理的な場合がある。
解説
保全活動には人員や費用といった経営資源の制約があるため、生産への影響が大きい重要設備には予防保全や予知保全を手厚く適用する一方、安価で入手・交換が容易な部品については、あえて故障してから対応する事後保全を選ぶ方が、全体としてコストと保全効果のバランスが取れる場合があります。設備の重要度に応じて保全方式を使い分けることが合理的です。

他の選択肢が誤りの理由
①はライン全体を止める重要設備にこそ予防保全による事前の対策が重要であり、事後保全のみとする方針は不合理であるため誤りです。③はすべての設備に画一的な保全方式を適用するとしていますが、重要度に応じて使い分けるべきであるため誤りです。④は生産への影響の大きさを考慮しないとしていますが、実際には影響の大きさが保全方式選択の重要な判断基準であるため誤りです。
問104-6

TPM(全員参加の生産保全)における活動の柱に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①TPMの活動は、経理部門が主導する原価改善活動のみを指し、設備の保全そのものは対象に含まれない。
  • ②品質保全は、不良を発生させない設備条件を明らかにし、それを維持することで不良ゼロを目指す活動である。
  • ③個別改善は、現場のオペレーターによる日常点検を指し、保全部門による計画的な整備は含まれない用語である。
  • ④TPMは生産部門のみで完結する活動であり、間接部門や管理部門の効率化は活動の対象に含まれない。
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正解 ②品質保全は、不良を発生させない設備条件を明らかにし、それを維持することで不良ゼロを目指す活動である。
解説
TPM(Total Productive Maintenance)は、個別改善・自主保全・計画保全・品質保全・初期管理・教育訓練・間接部門の効率化・安全衛生と環境などの活動の柱から構成される全員参加型の生産保全活動です。このうち品質保全は、不良を発生させないための設備条件を明らかにしたうえでそれを維持・管理し、品質不良の未然防止を目指す活動です。

他の選択肢が誤りの理由
①はTPMを経理部門主導の原価改善活動のみに限定していますが、TPMは設備保全を中核とする全社的な活動であるため誤りです。③は個別改善を日常点検に限定していますが、個別改善は生産ラインや設備のロスを個別に洗い出し改善する活動であり、自主保全とは異なる柱であるため誤りです。④はTPMを生産部門のみに限定していますが、間接部門の効率化もTPMの活動の柱の一つであるため誤りです。

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