2026年版・4-3

IE(工程分析・作業研究)の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「運営管理」から、IE(工程分析・作業研究)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

JISに定める工程分析の基本図記号に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①運搬工程は逆三角形(▽)で表され、加工工程は正方形(□)で表される。
  • ②数量検査工程は円形(○)の記号で表され、品質検査工程はD型の記号で表される。
  • ③加工工程は円形(○)、運搬工程は矢印、停滞はD型の記号でそれぞれ表される。
  • ④停滞工程はひし形(◇)で表され、貯蔵工程は矢印の記号で表される。
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正解 ③加工工程は円形(○)、運搬工程は矢印、停滞はD型の記号でそれぞれ表される。
解説
JISの工程分析における基本図記号では、加工は円形(○)、運搬は矢印、停滞はD型の記号で表されます。このほか、貯蔵は逆三角形(▽)、数量検査は正方形(□)、品質検査はひし形(◇)で表され、これら6種類の記号を用いて工程の流れを図示します。

他の選択肢が誤りの理由
①は運搬を逆三角形としていますが、逆三角形は貯蔵を表す記号であるため誤りです。また加工を正方形としていますが、正方形は数量検査を表す記号であり誤りです。②は数量検査を円形としていますが、円形は加工を表す記号であるため誤りです。また品質検査をD型としていますが、D型は停滞を表す記号であり誤りです。④は停滞をひし形としていますが、ひし形は品質検査を表す記号であるため誤りです。また貯蔵を矢印としていますが、矢印は運搬を表す記号であり誤りです。
問24-3

ギルブレス夫妻が提唱したサーブリッグ分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①設備の故障モードを分類し、故障が製品品質に与える影響の大きさを評価するための分析手法である。
  • ②作業者の動作を「探す」「つかむ」等の基本要素動作に分解し、記号を用いて分析する手法である。
  • ③製品の原価を材料費・労務費・経費に分解し、コストダウンの余地を検討するための分析手法である。
  • ④需要データを時系列に沿って分析し、季節変動や傾向変動の成分を分離するための分析手法である。
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正解 ②作業者の動作を「探す」「つかむ」等の基本要素動作に分解し、記号を用いて分析する手法である。
解説
サーブリッグ分析は、ギルブレス夫妻が考案した動作研究の手法で、作業者の動作を「探す」「つかむ」「運ぶ」「保持する」など、これ以上分解できない基本要素動作(サーブリッグ)に分解し、それぞれに割り当てられた記号を用いてムダな動作を発見・改善するために用いられます。

他の選択肢が誤りの理由
①は設備の故障分析(FMEA等)に関する説明であり、サーブリッグ分析とは異なる手法です。③は原価分解に関する会計上の分析の説明であり、サーブリッグ分析とは異なる手法です。④は需要の時系列分析の説明であり、サーブリッグ分析とは異なる手法です。いずれも作業者の動作を要素分解して分析するというサーブリッグ分析の本質とは無関係であるため誤りです。
問34-3

標準時間の構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①標準時間は、正味時間から余裕時間を差し引いた値として算出される。
  • ②標準時間は、段取り時間のみで算出され、正味の加工時間は含まれない。
  • ③標準時間は、観測時間にレイティング係数を乗じずにそのまま用いた値である。
  • ④標準時間は、作業の正味時間に余裕時間を加えた値として算出される。
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正解 ④標準時間は、作業の正味時間に余裕時間を加えた値として算出される。
解説
標準時間は、その作業を遂行するのに必要な正味時間に、人的・管理的な理由でどうしても生じる余裕時間(用達余裕・疲労余裕・職場余裕など)を加えた時間として設定されます。式で表すと、標準時間=正味時間+余裕時間=正味時間×(1+余裕率)となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は余裕時間を差し引くとしていますが、正しくは加算するため誤りです。③は観測時間をそのまま用いるとしていますが、観測時間は作業者の速さのばらつきを補正するレイティングを行ってから正味時間として用いる必要があり誤りです。②は段取り時間のみで構成されるとしていますが、標準時間には正味の加工時間も当然含まれるため誤りです。
問44-3

PTS法(既定時間標準法)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①作業を実際にストップウォッチで複数回計測し、その平均値をそのまま標準時間として採用する手法である。
  • ②瞬間的な観測を多数回積み重ね、観測項目の発生比率を統計的に推測する稼働分析の手法である。
  • ③基本動作ごとの既定時間値を組み合わせて標準時間を算定する手法で、WF法やMTM法がある。
  • ④生産設備の停止時間を故障・段取り・調整などの原因別に分類し、その割合を集計する手法である。
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正解 ③基本動作ごとの既定時間値を組み合わせて標準時間を算定する手法で、WF法やMTM法がある。
解説
PTS法(Predetermined Time Standard System)は、あらかじめ基本動作ごとに定められた時間値を用い、対象作業を要素動作に分解してその時間値を積み上げることで標準時間を算定する手法です。代表的な手法にWF法(Work Factor法)やMTM法(Methods Time Measurement法)があり、ストップウォッチを使わずに時間値を求められる点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①はストップウォッチ法の説明であり、PTS法とは異なる手法です。②はワークサンプリング法(稼働分析)の説明であり、PTS法とは異なる手法です。④は設備の停止時間分析(チョコ停分析など)の説明であり、PTS法とは異なる手法です。
問54-3

ワークサンプリング法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①作業開始から終了まで観測者が付きっきりで動作の全てを連続的に記録する手法である。
  • ②既定の時間値表を用いて要素動作の時間を積み上げ、標準時間をあらかじめ算定する手法である。
  • ③瞬間的な観測を多数回不規則に行い、結果から稼働状況の比率を統計的に推測する手法である。
  • ④設備の振動や温度をセンサーで常時監視し、異常の予兆を自動的に検知する手法である。
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正解 ③瞬間的な観測を多数回不規則に行い、結果から稼働状況の比率を統計的に推測する手法である。
解説
ワークサンプリング法は、観測者が不規則なタイミングで瞬間的に作業者や設備の状態を観測し、その観測結果を多数回積み重ねることで、稼働・非稼働といった各状態の発生比率を統計的に推測する稼働分析の手法です。観測される側が意識しにくく、複数の対象を効率よく調査できる利点があります。

他の選択肢が誤りの理由
①は観測者が付きっきりで連続的に記録する連続観測法の説明であり、ワークサンプリング法とは異なる手法です。②はPTS法の説明であり、ワークサンプリング法とは異なる手法です。④はセンサーによる設備の予知保全に関する説明であり、ワークサンプリング法とは異なる手法です。
問64-3

あるライン生産において、4つの工程の作業時間がそれぞれ50秒・60秒・40秒・50秒であった。このラインの編成効率(ライン編成効率)として、最も適切なものはどれか。

  • ①編成効率は約58%であり、バランスロス率はおよそ42%と計算される。
  • ②編成効率は約67%であり、バランスロス率はおよそ33%と計算される。
  • ③編成効率は約75%であり、バランスロス率はおよそ25%と計算される。
  • ④編成効率は約83%であり、バランスロス率はおよそ17%と計算される。
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正解 ④編成効率は約83%であり、バランスロス率はおよそ17%と計算される。
解説
編成効率は「各工程の作業時間の合計÷(工程数×サイクルタイム)」で求められます。サイクルタイムは最も時間のかかる工程の時間(60秒)となるため、作業時間の合計200秒(50+60+40+50)を、工程数4×サイクルタイム60秒=240秒で割ると、200÷240≒0.833、すなわち編成効率は約83%となります。バランスロス率は100%からこれを差し引いた約17%です。

他の選択肢が誤りの理由
①・②・③はいずれも編成効率の計算式の分母(工程数×サイクルタイム)または分子(作業時間の合計)の当てはめを誤った場合に生じやすい数値であり、正しい計算過程である200秒÷240秒から導かれる約83%とは一致しないため誤りです。
問74-3

動作経済の原則に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①作業者の身体の動き・作業場の配置・工具の設計という観点から、動作のムダを省こうとする考え方である。
  • ②製品の原価を材料費・労務費・経費に分けて分析し、コスト削減の余地を探る会計上の考え方である。
  • ③需要変動に応じて生産量を柔軟に調整し、在庫水準を最小限に保とうとするSCM上の考え方である。
  • ④複数の設備を同時に稼働させて、単位時間あたりの生産数量を最大化しようとする設備投資の考え方である。
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正解 ①作業者の身体の動き・作業場の配置・工具の設計という観点から、動作のムダを省こうとする考え方である。
解説
動作経済の原則は、ギルブレスが提唱した考え方を基に体系化されたもので、作業者が最小の疲労で最大の作業成果を上げられるよう、身体の使用に関する原則、作業場の配置に関する原則、工具及び設備の設計に関する原則という3つの観点から、動作のムダを見つけ改善するための指針です。

他の選択肢が誤りの理由
②は原価分解に関する会計上の考え方の説明であり、動作経済の原則とは異なる概念です。③は需要変動対応に関するSCM上の考え方の説明であり、動作経済の原則とは異なる概念です。④は設備の同時稼働による生産性向上に関する考え方の説明であり、動作経済の原則が作業者の動作のムダに着目する考え方である点と異なるため誤りです。
問84-3

業務改善の視点であるECRSの原則に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①Combine、Eliminate、Rearrange、Simplifyの順で検討するのが原則とされる。
  • ②Eliminate、Combine、Rearrange、Simplifyの順で検討するのが原則とされる。
  • ③Simplify、Rearrange、Combine、Eliminateの順で検討するのが原則とされる。
  • ④ECRSの原則においては、排除は検討の対象に含めず、簡素化のみを最優先で徹底すべきとされている。
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正解 ②Eliminate、Combine、Rearrange、Simplifyの順で検討するのが原則とされる。
解説
ECRSの原則は、工程・作業・動作を改善する際の着眼点を示したもので、まずその作業自体をなくせないか(Eliminate:排除)、次に他の作業と一緒にできないか(Combine:結合)、順序や場所を変えられないか(Rearrange:交換)、最後にやり方をもっと簡単にできないか(Simplify:簡素化)という順序で検討することで、効果の大きい改善から着手できるとされています。

他の選択肢が誤りの理由
①と③はいずれもE→C→R→Sという推奨される検討順序と異なる並びであり誤りです。④はECRSが排除の検討を含まないとしていますが、実際には排除(Eliminate)が最初に検討すべき最も重要な観点であるため誤りです。
問94-3

流動数分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①工程への仕掛品の投入量と産出量の累積を時系列で図示し、仕掛在庫量やリードタイムを把握する手法である。
  • ②製品の販売数量を地域別・顧客別に分類し、売上構成比を明らかにするためのマーケティング分析手法である。
  • ③作業者の1日の行動を時刻ごとに書き出し、非稼働の原因を分類するための稼働分析手法である。
  • ④設備投資の採算性を、正味現在価値や回収期間などの観点から評価するための財務分析手法である。
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正解 ①工程への仕掛品の投入量と産出量の累積を時系列で図示し、仕掛在庫量やリードタイムを把握する手法である。
解説
流動数分析は、工程への仕掛品の累積投入数量と累積産出数量を時系列のグラフ上に描き、両曲線の縦方向の差から仕掛在庫量を、横方向の差から工程内のリードタイムを読み取ることで、仕掛品の停滞状況を把握し生産統制に役立てる分析手法です。

他の選択肢が誤りの理由
②は売上構成比を分析するマーケティング分析の説明であり、流動数分析とは異なる手法です。③はタイムスタディや連続観測法など稼働分析一般の説明に近く、流動数分析特有の投入産出の累積分析とは異なります。④は設備投資の経済性計算に関する説明であり、流動数分析とは異なる手法です。
問104-3

時間観測におけるレイティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①複数の観測時間を単純平均し、その値をそのまま標準時間として採用する手続きのことである。
  • ②設備の稼働率を、計画上の稼働時間と実際の稼働時間との比から算出するための係数のことである。
  • ③不良品の発生率を、生産数量に対する不良数量の比率として表すための係数のことである。
  • ④観測した作業者の速度を、基準の標準ペースと比較評価し、観測時間を補正するための係数である。
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正解 ④観測した作業者の速度を、基準の標準ペースと比較評価し、観測時間を補正するための係数である。
解説
レイティングとは、時間観測を行った際、その作業者の作業ペースが基準とする標準的なペースと比べて速いか遅いかを評価し、観測時間に補正を加えて、誰が行っても妥当な水準となる正味時間を求めるための手続き・係数のことです。観測された作業者の癖や個人差を補正する目的で行われます。

他の選択肢が誤りの理由
①は観測時間を単純平均してそのまま標準時間とするとしていますが、レイティングによる速度補正を経ずに標準時間とすることはできないため誤りです。②は設備稼働率の算出に関する説明であり、レイティングとは異なる概念です。③は不良率の算出に関する説明であり、レイティングとは異なる概念です。

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