2026年版・1-3

企業行動と生産者理論・市場構造の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経済学・経済政策」から、企業行動と生産者理論・市場構造に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全920問) 経済学・経済政策の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-3

短期の生産関数における労働の限界生産物に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①労働投入量をどれだけ増やしていっても、労働の限界生産物は常に逓増し続ける。
  • ②労働投入量を増やすと、労働の限界生産物はやがて逓減していくのが一般的である。
  • ③限界生産物は、資本と労働の投入比率がどれだけ変化しても、常に一定の値をとる。
  • ④労働の限界生産物が逓減していれば、労働の平均生産物も必ず同時に逓減する。
答えと解説を見る
正解 ②労働投入量を増やすと、労働の限界生産物はやがて逓減していくのが一般的である。
解説
短期の生産関数においては、資本などの他の生産要素の投入量が一定であるため、労働投入量を増やしていくと、当初は限界生産物が増加する局面があったとしても、やがて労働1単位あたりの追加的な生産量の増加分は小さくなっていく。この現象を限界生産物逓減の法則という。

他の選択肢が誤りの理由
①は他の生産要素が一定である短期においては、労働投入量の増加とともに限界生産物はやがて逓減する局面に入るのが一般的であり、常に逓増し続けるという記述は誤りです。③は限界生産物は資本と労働の投入比率(資本装備率)によって変化する値であるため、比率にかかわらず常に一定であるという記述は誤りです。④は限界生産物が逓減していても、その値が平均生産物を上回っている間は平均生産物はまだ増加を続けるため、両者が必ず同時に逓減するという記述は誤りです。
問21-3

企業の短期費用曲線(平均費用・限界費用等)の関係についての説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①限界費用曲線は、平均費用曲線の最低点をその真下から上へ向かって必ず通過する。
  • ②限界費用曲線は、平均費用曲線の最低点より低い生産量で、その最低点を通過する。
  • ③平均可変費用が逓減している局面では、限界費用は平均可変費用を常に上回っている。
  • ④限界費用は、生産量の水準にかかわらず、平均費用と常に等しい金額になるとされる。
答えと解説を見る
正解 ①限界費用曲線は、平均費用曲線の最低点をその真下から上へ向かって必ず通過する。
解説
限界費用曲線は、平均費用曲線および平均可変費用曲線それぞれの最低点を、真下から上に向かって通過するという関係にある。これは、限界費用が平均費用を下回っている間は平均費用を引き下げ、上回ると平均費用を引き上げるという、平均と限界の一般的な関係から導かれる。

他の選択肢が誤りの理由
②は限界費用曲線が平均費用曲線の最低点を通過するのは、平均費用曲線の最低点そのものにおいてであり、それより低い生産量の地点で通過するという記述は誤りです。③は平均可変費用が逓減している局面では、限界費用は平均可変費用を押し下げている最中であるため平均可変費用を下回っているのであり、常に上回っているという記述は誤りです。④は限界費用と平均費用は生産量によって一致する点と乖離する点があり、生産量にかかわらず常に等しいという記述は誤りです。
問31-3

完全競争企業の短期における操業停止(生産中止)の意思決定について、最も妥当な記述はどれか。

  • ①市場価格が平均費用の最低点を上回っている限り、企業は必ず生産を停止すべきである。
  • ②市場価格が平均可変費用を下回っていたとしても、企業は生産を継続すべきである。
  • ③市場価格が平均可変費用の最低点を下回るとき、企業は生産停止で損失を抑えられる。
  • ④操業停止の意思決定においては、固定費用の大きさが決定的な役割を果たすとされる。
答えと解説を見る
正解 ③市場価格が平均可変費用の最低点を下回るとき、企業は生産停止で損失を抑えられる。
解説
完全競争企業は、市場価格が平均可変費用の最低点を下回ると、生産を続けるほど固定費用に加えて可変費用の一部も回収できず損失が拡大するため、生産を停止した方が損失を固定費用の範囲にとどめられる。この価格水準を操業停止点(シャットダウン・ポイント)という。

他の選択肢が誤りの理由
①は市場価格が平均費用の最低点を上回っていれば、企業は利潤を得ながら生産を続けられるのであり、生産を停止すべきという記述は誤りです。②は市場価格が平均可変費用を下回った場合、生産を続けるほど損失が拡大するため生産を停止すべきであり、継続すべきという記述は誤りです。④は操業停止の判断は短期的にサンクコスト(埋没費用)となる固定費用ではなく、可変費用を回収できるかどうかによって決まるため、固定費用が決定的な役割を果たすという記述は誤りです。
問41-3

企業の利潤最大化条件について、正しいものはどれか。

  • ①利潤を最大化する生産量においては、平均収入と平均費用が常に一致する。
  • ②限界収入が限界費用を上回る生産量では、生産を増やすと利潤はかえって減少する。
  • ③利潤最大化条件は、完全競争市場でのみ成立し、独占市場では成立しない。
  • ④利潤を最大化するような生産量の水準においては、限界収入と限界費用が一致する。
答えと解説を見る
正解 ④利潤を最大化するような生産量の水準においては、限界収入と限界費用が一致する。
解説
企業が利潤を最大化する生産量においては、生産量を1単位追加したときの収入の増分である限界収入と、その追加的な生産に要する費用の増分である限界費用とが一致する。この生産量を境に、それ以上増産すると追加費用が追加収入を上回り、それより少ないと得られたはずの利潤を取り逃すことになる。

他の選択肢が誤りの理由
①は平均収入と平均費用が一致するのは利潤がゼロとなる特殊な場合であり、利潤最大化の一般的な条件とは異なるため誤りです。②は限界収入が限界費用を上回っている生産量では、増産によって利潤がさらに増加するのであり、利潤が減少するという記述は誤りです。③は利潤最大化条件(限界収入=限界費用)は市場構造にかかわらず成立する一般的な条件であり、完全競争市場に限られるという記述は誤りです。
問51-3

完全競争市場の長期均衡について、最も妥当な記述はどれか。

  • ①完全競争市場の長期均衡においては、既存企業は正の経済的利潤を得続けることができる。
  • ②完全競争市場の長期均衡においては、各企業の経済的利潤(超過利潤)はゼロとなる。
  • ③完全競争市場では、短期的に正の利潤が生じても、新規参入が起こることはない。
  • ④完全競争市場の長期均衡における生産量は、各企業の平均費用の最低点よりも少なくなる。
答えと解説を見る
正解 ②完全競争市場の長期均衡においては、各企業の経済的利潤(超過利潤)はゼロとなる。
解説
完全競争市場では、参入・退出が自由であるため、短期的に正の経済的利潤(超過利潤)が生じている産業には新規企業が参入し、供給が増えて市場価格が下落していく。この調整は各企業の経済的利潤がゼロになるまで続き、長期均衡においては経済的利潤はゼロとなる。

他の選択肢が誤りの理由
①は正の経済的利潤が存在すれば新規参入によって価格が下落し利潤は消滅していくため、既存企業が正の利潤を得続けられるという記述は誤りです。③は完全競争市場では参入・退出の自由が前提とされており、正の利潤が生じれば新規参入が起こるのが基本的な想定であるため誤りです。④は長期均衡における生産量は各企業の平均費用曲線の最低点(最も効率的な生産量)と一致するのであり、それより少ない水準にとどまるという記述は誤りです。
問61-3

独占企業の価格・生産量決定について、最も適切な記述はどれか。

  • ①独占企業は、限界収入と限界費用が一致する量で、需要曲線から価格を決める。
  • ②独占市場における均衡価格は、完全競争市場の均衡価格と比較して、常に低い水準となる。
  • ③独占企業の限界収入曲線は、右下がりの需要曲線と完全に一致するとされる。
  • ④独占市場では、資源配分に伴う死荷重(死重的損失)は一切発生しないとされる。
答えと解説を見る
正解 ①独占企業は、限界収入と限界費用が一致する量で、需要曲線から価格を決める。
解説
独占企業は、他に競争相手がいないため、右下がりの需要曲線全体に直面する。この独占企業は、限界収入と限界費用が一致する生産量を選び、その生産量に対応する価格を需要曲線上から読み取って決定する。

他の選択肢が誤りの理由
②は独占企業は需要曲線上で価格を自ら選択できる立場にあり、多くの場合、完全競争市場の均衡価格よりも高い価格を設定するため、常に低い水準になるという記述は誤りです。③は右下がりの需要曲線のもとでは、限界収入曲線は需要曲線の下方に位置し、両者は一致しないため誤りです。④は独占市場では、完全競争と比較して生産量が過少になり、取引されないことで失われる余剰、すなわち死荷重が発生するため、一切発生しないという記述は誤りです。
問71-3

独占企業による価格差別について、最も妥当な説明はどれか。

  • ①第3級価格差別は、需要の価格弾力性が異なる市場を識別できなくても実行できる。
  • ②第2級価格差別は、消費者ごとに異なる価格を個別に設定する方式である。
  • ③第1級価格差別(完全価格差別)では、消費者余剰はすべて独占企業に吸収される。
  • ④価格差別は、独占企業が消費者便益のために利潤を犠牲にする施策である。
答えと解説を見る
正解 ③第1級価格差別(完全価格差別)では、消費者余剰はすべて独占企業に吸収される。
解説
第1級価格差別(完全価格差別)は、独占企業が消費者ごとに、その消費者が支払ってもよいと考える最大金額(留保価格)で個別に販売する方式である。この場合、通常であれば消費者に残るはずの消費者余剰の部分がすべて独占企業の利潤として吸収される。

他の選択肢が誤りの理由
①は第3級価格差別は、需要の価格弾力性が異なる市場(学生料金と一般料金など)を識別し、市場ごとに異なる価格を設定する方式であるため、市場を識別できなくても実行できるという記述は誤りです。②は消費者ごとに異なる価格を個別に設定するのは第1級価格差別の説明であり、第2級価格差別は購入数量に応じて価格を変える(まとめ買い割引等の)方式であるため誤りです。④は独占企業が価格差別を行うのは、自社の利潤をより大きくするためであり、消費者の便益を高めるために利潤を犠牲にするという記述は目的を取り違えており誤りです。
問81-3

寡占市場における企業行動について、最も妥当な説明はどれか。

  • ①屈折需要曲線モデルにおいては、企業は競合他社の価格変更に一切反応しないものと仮定されている。
  • ②クールノー競争モデルにおいて、各企業は相手企業の価格を所与として自社の価格を決定する。
  • ③囚人のジレンマの状況では、互いに協調する方が、協調しない場合よりも利得は低くなるとされる。
  • ④屈折需要曲線モデルは、値上げには追随せず値下げには追随するとの想定で価格の硬直性を説明する。
答えと解説を見る
正解 ④屈折需要曲線モデルは、値上げには追随せず値下げには追随するとの想定で価格の硬直性を説明する。
解説
屈折需要曲線モデルは、寡占市場において、ある企業が価格を引き上げても他社は追随せず(その企業だけ顧客を失う)、価格を引き下げれば他社も追随する(価格競争になるだけで顧客は増えない)という非対称な想定のもとで、需要曲線が現在の価格で屈折した形状になり、企業が価格を変更しにくくなる価格の硬直性を説明するモデルである。

他の選択肢が誤りの理由
①は屈折需要曲線モデルはむしろ他社の価格変更に対する反応の非対称性を前提としたモデルであり、他社の価格変更に一切反応しないと仮定するという記述は誤りです。②はクールノー競争モデルは各企業が相手企業の生産量(数量)を所与として自社の生産量を決定するモデルであり、価格を所与とするという記述は変数を取り違えており誤りです。③は囚人のジレンマは、互いに協調する方が互いに非協調(裏切り)を選ぶ場合よりも各企業の利得が高くなるにもかかわらず、個々の企業が非協調を選んでしまう状況を表すものであり、協調する方が利得が低くなるという記述は誤りです。
問91-3

独占的競争市場の特徴について、正しいものはどれか。

  • ①独占的競争市場は、完全競争市場と同様に、企業が扱う製品が同質的であることを前提とする。
  • ②独占的競争市場では、各企業が製品差別化により自社製品への価格支配力を持つ。
  • ③独占的競争市場への新規参入には、独占市場と同程度の高い参入障壁が存在する。
  • ④独占的競争市場の長期均衡では、各企業は正の経済的利潤を得続けることができる。
答えと解説を見る
正解 ②独占的競争市場では、各企業が製品差別化により自社製品への価格支配力を持つ。
解説
独占的競争市場では、多数の企業が存在し参入・退出は自由である一方、各企業はブランドや品質などによって自社製品を他社製品と差別化しているため、完全競争市場とは異なり、自社製品に対してある程度の価格支配力(右下がりの需要曲線に直面する立場)を持つ。

他の選択肢が誤りの理由
①は独占的競争市場は各企業が製品差別化を行っていることを前提とする市場であり、完全競争市場のように製品が同質的であることを前提とするという記述は誤りです。③は独占的競争市場は独占市場とは異なり、参入障壁が低く新規参入が比較的容易であることを特徴とするため、独占市場と同程度に高い参入障壁があるという記述は誤りです。④は独占的競争市場でも参入が自由であるため、短期的に正の利潤が生じても新規参入によって長期的には経済的利潤はゼロに近づいていくのであり、正の利潤を得続けられるという記述は誤りです。
問101-3

規模の経済性と自然独占について、正しいものはどれか。

  • ①規模の経済性とは、生産量が増加するにつれて平均費用が上昇していく現象を指す。
  • ②自然独占が生じる産業では、複数企業による競争を促す方が、常に社会的に効率的である。
  • ③規模の経済性が強く働く産業では、1社の生産が効率的であり自然独占が生じやすい。
  • ④範囲の経済性とは、同一製品を1社で大量生産するほど費用が低下する現象を指す。
答えと解説を見る
正解 ③規模の経済性が強く働く産業では、1社の生産が効率的であり自然独占が生じやすい。
解説
規模の経済性が強く働き、1社が市場全体の需要を満たす生産を行う方が、複数の企業がそれぞれ生産するよりも平均費用が低く済み効率的であるような産業では、自然独占が生じやすい。電力・ガス・水道などのインフラ産業がその代表例とされる。

他の選択肢が誤りの理由
①は規模の経済性とは、生産量が増えるほど平均費用が低下していく現象を指すものであり、平均費用が上昇していく現象とする記述は誤りです。②は自然独占が生じる産業で複数企業に分割して競争させると、それぞれの生産規模が縮小し規模の経済性を十分に活かせず、かえって平均費用が上昇し非効率になり得るため、常に効率的であるという記述は誤りです。④は同一製品を1社で大量生産するほど費用が低下する現象は規模の経済性の説明であり、範囲の経済性は複数の異なる製品を同一企業が併せて生産することで費用が低下する現象を指すため、両者を取り違えており誤りです。

中小企業診断士(一次試験)の対策問題(全920問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。