2026年版・8-1

基礎-1 経済のしくみと基本用語の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「最初に覚える土台知識」から、基礎-1 経済のしくみと基本用語に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問18-1

一定期間に国内で新たに生み出された付加価値の合計を表す指標はどれか。

  • ①GDP(国内総生産)
  • ②GNI(国民総所得)
  • ③国富(国民資産)
  • ④マネーストック
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正解 ①GDP(国内総生産)
解説
GDP(国内総生産)は、一定期間に「国内で」新たに生み出された付加価値の合計を表す指標です。
付加価値とは、生産額から原材料などの中間投入額を差し引いた金額のことで、これを合計することで生産の二重計上を避けながら経済の規模を測ることができます。診断士試験の経済学では、まずこのGDPが議論の出発点になります。
他の選択肢について

・GNI(国民総所得):「国内」ではなく「国民(居住者)」が受け取った所得の合計で、海外からの純所得を含む点がGDPと異なります。
・国富(国民資産):ある時点で蓄積されている資産の残高を表すストックの概念で、一定期間の流れを表すフローの指標ではありません。
・マネーストック:世の中に出回っている通貨の量を表す金融統計であり、生産された付加価値の大きさを示すものではありません。
問28-1

名目GDPと実質GDPの関係を説明したものとして正しいものはどれか。

  • ①実質GDPは物価上昇分を加えた値
  • ②実質GDPは物価変動を除いた値
  • ③名目GDPは輸入額を引いた値
  • ④名目GDPは人口増加率を掛けた値
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正解 ②実質GDPは物価変動を除いた値
解説
実質GDPは、名目GDPから物価変動の影響を取り除いた数値です。
その年の価格でそのまま集計した名目GDPは、生産量が変わらなくても物価が上がるだけで増えてしまいます。そこで基準年の価格で計算し直したものが実質GDPで、経済が本当に成長したかどうかを判断するときはこちらを見ます。名目GDPを実質GDPで割った値がGDPデフレーターです。
他の選択肢について

・実質GDPは物価上昇分を加えた値:調整の向きが逆です。物価上昇分は取り除く(割り引く)のであって、加えるものではありません。
・名目GDPは輸入額を引いた値:輸入額の控除は、支出面からGDPを計算する際の内訳の話であり、名目と実質の違いとは関係がありません。
・名目GDPは人口増加率を掛けた値:人口が関係するのは1人当たりGDPを求める場合で、その際は掛けるのではなく人口で割ります。
問38-1

ある選択をしたために断念した用途から得られたはずの最大の利益を何と呼ぶか。

  • ①固定費用
  • ②限界費用
  • ③機会費用
  • ④埋没費用(サンクコスト)
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正解 ③機会費用
解説
機会費用とは、ある選択をしたために断念した他の選択肢から得られたはずの利益のうち、最大のものを指します。
たとえば年収400万円の仕事を辞めて起業した場合、その400万円は帳簿のどこにも載りませんが、起業という選択の費用として考えなければなりません。会計上の費用が実際に支払ったお金だけを数えるのに対し、経済学でいう費用は、こうした「諦めた利益」まで含めて考えます。この違いを最初に押さえておくと、経済学の問題文で「費用」という語が出てきたときに迷わなくなります。
他の選択肢について

・埋没費用(サンクコスト):すでに支出してしまい、どの選択をしても回収できない費用のことで、今後の意思決定では考慮しないのが原則です。
・固定費用:生産量の増減にかかわらず一定額かかる費用で、断念した利益を意味するものではありません。
・限界費用:生産量を1単位増やしたときに追加で必要になる費用のことです。
問48-1

一般的な財について、需要曲線が右下がりに描かれる理由を説明したものとして正しいものはどれか。

  • ①生産量が増えると平均費用が下がるから
  • ②価格が上がると売りたい量が増えるから
  • ③所得が増えると買いたい量が増えるから
  • ④価格が下がると買いたい量が増えるから
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正解 ④価格が下がると買いたい量が増えるから
解説
需要曲線が右下がりになるのは、価格が下がるほど買いたい量(需要量)が増えるという関係を表しているからです。
縦軸に価格、横軸に数量をとると、価格の下落と需要量の増加は逆方向に動くため、曲線は右下がりになります。逆に供給曲線は、価格が高いほど売りたい量が増えるので右上がりです。この2本の交点が均衡価格・均衡数量です。
なお、価格そのものが変わって曲線の上を点が動くこと(需要量の変化)と、所得や好みが変わって曲線ごと左右に動くこと(需要の変化)は別物です。この区別は繰り返し問われる論点なので、図を描いて確かめておきましょう。
他の選択肢について

・売りたい量が増えるから:これは供給曲線が右上がりになる理由であり、需要曲線の説明ではありません。
・所得が増えるから:所得の変化は曲線上の移動ではなく、需要曲線そのものを左右にシフトさせる要因です。
・平均費用が下がるから:規模の経済に関する説明であり、需要側ではなく生産者側の事情です。
問58-1

価格が1%変化したときに需要量が何%変化するかを示す指標はどれか。

  • ①需要の価格弾力性
  • ②エンゲル係数
  • ③需要の所得弾力性
  • ④限界代替率
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正解 ①需要の価格弾力性
解説
需要の価格弾力性は、価格が1%変化したときに需要量が何%変化するかを示す指標です。
弾力性とは「反応のよさ」を表す言葉で、需要量の変化率を価格の変化率で割って求めます。この値が1より大きい財は「弾力的」といい、値下げをすると数量がそれ以上に伸びるため売上高が増えます。逆に1より小さい「非弾力的」な財では、値下げをしても数量がさほど伸びず売上高は減ります。米や電気のような生活必需品は、値段が上がっても買う量を大きくは減らせないため非弾力的になりやすい、というのが典型例です。
他の選択肢について

・需要の所得弾力性:所得が1%変化したときの需要量の変化率を示すもので、価格ではなく所得に反応する度合いです。
・限界代替率:満足度を一定に保ちながら、ある財を1単位増やす代わりに手放してもよい他の財の量を表します。
・エンゲル係数:家計の消費支出に占める食料費の割合で、生活水準の目安として用いられる統計です。
問68-1

完全競争市場が成立するための条件として正しいものはどれか。

  • ①少数の大企業が市場を占める
  • ②多数の売り手と買い手がいる
  • ③各社が異なる品質の製品を出す
  • ④参入と退出に許認可が必要
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正解 ②多数の売り手と買い手がいる
解説
完全競争市場では、多数の売り手と買い手が存在し、個々の主体は価格に影響を与えられません。
この状態では各企業は市場で決まった価格を受け入れるしかなく、こうした立場をプライステイカー(価格受容者)と呼びます。完全競争の条件はほかに、製品が同質であること、参入退出が自由であること、情報が完全であることの3つがあり、合計4条件として整理されます。
現実にこの4条件をすべて満たす市場はほとんどありません。それでも学ぶ価値があるのは、これを理想形の基準として置くことで、独占や寡占がなぜ資源の配分を非効率にするのかを説明できるようになるからです。
他の選択肢について

・少数の大企業が市場を占める:寡占市場の特徴であり、完全競争ではありません。
・異なる品質の製品を出す:製品差別化がある独占的競争市場の特徴で、完全競争の前提である製品の同質性に反します。
・参入と退出に許認可が必要:参入障壁があることを意味し、参入退出が自由という条件を満たしません。
問78-1

物価が持続的に上がり、お金の価値が実質的に下がっていく現象を何と呼ぶか。

  • ①スタグフレーション
  • ②デフレスパイラル
  • ③インフレーション
  • ④デフレーション
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正解 ③インフレーション
解説
インフレーションとは、物価が持続的に上昇し、同じ金額で買えるものが減っていく(貨幣価値が下がる)現象です。
物価が上がると、現金や預金などお金で持っている資産の実質的な価値は目減りする一方、借入金の実質的な負担は軽くなります。中央銀行が物価の安定を目標に掲げるのは、こうした影響が経済活動を混乱させるためです。
原因の面からは、需要が供給を上回って価格が押し上げられるディマンドプル型と、原材料費や人件費の上昇が販売価格に転嫁されて起こるコストプッシュ型に分けて整理されます。同じ物価上昇でも、必要な対応が変わってくるためです。
他の選択肢について

・デフレーション:物価が持続的に下落する、インフレーションとは逆向きの現象です。
・スタグフレーション:景気の停滞と物価上昇が同時に起こる状態で、単なる物価上昇より特殊な局面を指します。
・デフレスパイラル:物価下落と景気悪化が互いを悪化させながら循環していく状態のことです。
問88-1

日本銀行が景気を下支えするために行う金融緩和の手段として正しいものはどれか。

  • ①金融機関へ国債を売却する
  • ②公共事業への支出を増やす
  • ③税率を引き上げて税収を増やす
  • ④金融機関から国債を買い入れる
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正解 ④金融機関から国債を買い入れる
解説
金融緩和の代表的な手段は、日本銀行が金融機関から国債などを買い入れる公開市場操作(買いオペレーション)です。
買いオペを行うと、日本銀行が代金を払う形で金融機関へ資金が流れ込むため、市中に出回るお金の量が増え、金利が下がりやすくなります。金利低下は企業の設備投資や住宅ローンを後押しし、景気を下支えする方向に働きます。
この分野の選択肢は、担い手が政府(財政政策)か日本銀行(金融政策)か、そして資金を増やす方向か減らす方向かという2点で切り分けると、素早く正誤を判断できます。
他の選択肢について

・国債を売却する:売りオペレーションと呼ばれ、市中の資金を吸い上げる金融引き締めの手段です。
・公共事業を増やす:景気対策ではありますが、国の予算で行う財政政策であり、日本銀行の金融政策ではありません。
・税率を引き上げる:財政政策のうち需要を抑える方向の措置で、景気を下支えする手段ではありません。
問98-1

為替相場が1ドル150円から1ドル120円になった状態を何と呼ぶか。

  • ①円高
  • ②購買力平価
  • ③円安
  • ④平価切下げ
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正解 ①円高
解説
1ドル150円から1ドル120円になった状態は円高です。
同じ1ドルを手に入れるのに必要な円が少なくて済むようになった、つまり円の値打ちが上がったからです。数字が小さくなるのに「高」と呼ぶため直感に反しますが、見ているのは円の値段ではなく円の価値だと考えると迷わなくなります。
円高になると、輸入する原材料や製品を安く仕入れられる一方、輸出品の現地での価格は上がるため、輸出が中心の企業には逆風になります。同じ為替の動きでも、立場によって追い風にも向かい風にもなるわけです。日本は1973年に固定相場制から変動相場制へ移り、現在の相場は市場での取引によって日々動いています。
他の選択肢について

・円安:円の値打ちが下がり、1ドルを買うのにより多くの円が必要になる状態で、今回とは逆向きの動きです。
・平価切下げ:固定相場制のもとで政府が自国通貨の公定レートを引き下げることをいい、円安の方向の措置です。
・購買力平価:同じ商品を同じ値段で買えるように計算した理論上の為替相場で、相場の状態を表す語ではありません。
問108-1

消費者が支払ってもよいと考えた金額と、実際に支払った金額との差額の合計を何と呼ぶか。

  • ①死荷重
  • ②消費者余剰
  • ③生産者余剰
  • ④外部経済
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正解 ②消費者余剰
解説
消費者余剰は、消費者が支払ってもよいと考えた金額(支払意思額)と、実際に支払った金額との差額を合計したものです。
たとえば1,000円までなら出してよいと思っていた商品を700円で買えたなら、その差の300円が余剰です。消費者にとっての「得をした分」を金額で表したもの、と考えると理解しやすくなります。グラフ上では、需要曲線と価格の水平線に囲まれた三角形の面積として表されます。生産者余剰と合わせた総余剰が最大になる状態が資源配分として効率的であり、この考え方が市場の失敗や政策評価を論じる際の土台になります。
他の選択肢について

・生産者余剰:売り手が受け取った金額と、最低限受け取りたかった金額との差額の合計です。
・外部経済:市場を通さずに他者へ良い影響が及ぶことを指し、余剰の定義そのものではありません。
・死荷重:課税や規制などによって失われてしまう総余剰の大きさを表します。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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