2026年版・5-10

不正競争防止法・その他の知的財産関連法の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営法務」から、不正競争防止法・その他の知的財産関連法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-10

不正競争防止法が禁止する周知表示混同惹起行為(同法2条1項1号)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①この規制の対象となるには、商品等表示が全国的に著名であることまで必要とされる。
  • ②他人の周知な商品等表示と同一・類似の表示を使用して需要者に混同を生じさせる行為をいう。
  • ③保護を受けるための要件として、商品等表示があらかじめ特許庁に登録されている必要がある。
  • ④商品等表示が周知であれば、需要者に混同のおそれが生じない場合でも規制の対象となる。
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正解 ②他人の周知な商品等表示と同一・類似の表示を使用して需要者に混同を生じさせる行為をいう。
解説
周知表示混同惹起行為(不正競争防止法2条1項1号)は、他人の商品等表示として需要者の間に広く認識されている(周知な)表示と同一又は類似の表示を使用し、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為を不正競争として禁止するものです。保護を受けるために商標登録等の事前手続は不要で、周知性という事実状態があれば足ります。

他の選択肢が誤りの理由
①は本号が要件とするのは需要者の間に広く認識されている「周知性」であり、全国的な「著名性」までは要求されていないため誤りです(著名性を要件とするのは2条1項2号です)。③は本号による保護は周知性という事実状態があれば足り、特許庁への登録等の手続は要件とされていないため誤りです。④は本号の成立には需要者に混同を生じさせる(混同のおそれを含む)ことが要件とされており、混同のおそれがない場合には本号の規制対象とならないため誤りです。
問25-10

不正競争防止法が禁止する著名表示冒用行為(同法2条1項2号)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①この規制の適用を受けるには、周知表示混同惹起行為と同様に混同のおそれの立証が常に必要である。
  • ②この規制が保護する対象は、商標登録を受けている著名な商品等表示のみに限られている。
  • ③自己と全く異なる業種で著名な表示を使用する行為は、この規制の対象に一切含まれない。
  • ④著名な商品等表示と同一・類似の表示の使用は、混同のおそれがなくても規制の対象になり得る。
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正解 ④著名な商品等表示と同一・類似の表示の使用は、混同のおそれがなくても規制の対象になり得る。
解説
著名表示冒用行為(不正競争防止法2条1項2号)は、他人の著名な商品等表示と同一又は類似の表示を自己の表示として使用する行為等を不正競争として禁止するものです。周知表示混同惹起行為(1号)と異なり、混同を生じさせるおそれは成立要件とされておらず、著名な表示が持つ顧客吸引力へのただ乗りや、異業種での使用によるブランド価値の希釈化(ダイリューション)を防ぐことに主眼があります。

他の選択肢が誤りの理由
①は著名表示冒用行為は周知表示混同惹起行為と異なり、混同のおそれの立証を必要としない点が本号の大きな特徴であるため誤りです。②は本号が保護する著名な商品等表示は事実上の著名性があれば足り、商標登録を受けていることは要件とされていないため誤りです。③は著名表示冒用行為はブランド価値の希釈化を防ぐ趣旨も含むため、自己と異なる業種での使用であっても規制の対象に含まれ得るため誤りです。
問35-10

不正競争防止法上の周知表示混同惹起行為(2条1項1号)と著名表示冒用行為(2条1項2号)の異同に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①著名表示冒用行為の成立には、周知表示混同惹起行為と異なり、混同のおそれの立証を要しない。
  • ②両行為はいずれも、規制の対象となる商品等表示について事前の商標登録を成立要件としている。
  • ③周知表示混同惹起行為は著名表示冒用行為よりも高い知名度(著名性)を要件とする規制である。
  • ④両行為はいずれも、需要者に現実の混同が生じたことの立証がなければ成立しない規制である。
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正解 ①著名表示冒用行為の成立には、周知表示混同惹起行為と異なり、混同のおそれの立証を要しない。
解説
周知表示混同惹起行為(2条1項1号)は他人の周知な商品等表示との混同を生じさせることを要件としますが、著名表示冒用行為(2条1項2号)は他人の著名な商品等表示へのただ乗りや希釈化を防ぐ趣旨から、混同を生じるおそれの立証を必要としません。この点が両者の代表的な違いです。

他の選択肢が誤りの理由
②は両行為とも、保護を受けるために商品等表示が商標登録を受けていることを成立要件とはしておらず、周知又は著名という事実状態があれば足りるため誤りです。③は一般に著名性は周知性よりも高い知名度を要する概念とされており、著名表示冒用行為の方がより高い知名度を要件とするため、両者の関係が逆であり誤りです。④は周知表示混同惹起行為の成立には混同を生じるおそれがあれば足り、著名表示冒用行為に至っては混同の立証すら不要であるため、いずれも現実の混同の立証を要するという記述は誤りです。
問45-10

不正競争防止法が禁止する商品形態模倣行為(同法2条1項3号)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①この規制の対象となるのは、他人の商品形態が全国的に著名である場合に限られるとされる。
  • ②商品の形態に多少の相違点があれば、実質的に同一であっても模倣には一切該当しない。
  • ③規制の対象となるには、模倣された商品の形態が周知又は著名であることは要件とされない。
  • ④この規制による保護を受けるには、商品の形態があらかじめ意匠登録されている必要がある。
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正解 ③規制の対象となるには、模倣された商品の形態が周知又は著名であることは要件とされない。
解説
商品形態模倣行為(不正競争防止法2条1項3号)は、他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡等する行為を不正競争として禁止するものです。同法2条5項は「模倣」を、他人の商品の形態に依拠し、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すことと定義しており、対象商品の形態が周知又は著名であることは成立要件とされていません。この点で周知性・著名性を要件とする1号・2号の規制と性質が異なります。

他の選択肢が誤りの理由
①は本号の成立に商品形態の著名性は要件とされておらず、著名な商品形態に限られるという記述は誤りです。②は「模倣」に該当するかどうかは実質的同一性の有無によって判断され、細部に多少の相違点があっても実質的に同一の形態と評価される限り模倣に該当し得るため誤りです。④は本号による保護は商品を最初に販売した事実等によって生じ、意匠登録を受けていることは要件とされていないため誤りです。
問55-10

不正競争防止法上の商品形態模倣行為に関する「模倣」の意義及び適用除外に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①「模倣」に該当するには、他人の形態への依拠性は不要で、結果として形態が類似すれば足りる。
  • ②日本国内で最初に販売された日から3年を経過した商品の形態は、規制の対象から除外される。
  • ③規制の対象から除外される期間は、商品が最初に販売された日から起算して10年とされている。
  • ④この適用除外の起算点は、商品の形態を最初に考案し設計図を作成した日であるとされている。
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正解 ②日本国内で最初に販売された日から3年を経過した商品の形態は、規制の対象から除外される。
解説
不正競争防止法19条1項5号イにより、商品形態模倣行為の規制は、日本国内において最初に販売された日から起算して3年を経過した商品については適用が除外されます。模倣禁止による保護を先行者の投資回収に必要な期間に限定し、その後は自由な競争に委ねる趣旨の規定です。

他の選択肢が誤りの理由
①は「模倣」に該当するには他人の商品形態に依拠していること(依拠性)と実質的に同一の形態であること(実質的同一性)の両方が要件とされ、依拠性が不要というのは誤りです。③は適用除外までの期間は3年であり、10年ではないため誤りです。④は適用除外の起算点は商品が日本国内で最初に販売された日であり、設計図を作成した日ではないため誤りです。
問65-10

不正競争防止法上の「営業秘密」として保護されるための要件に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①情報が公表されていない限り、秘密管理性や有用性の要件を満たさなくても営業秘密として保護される。
  • ②営業秘密として保護されるには、特許庁への出願や登録の手続を経ていることが必要とされる。
  • ③営業秘密の3要件のうち、非公知性は保護を受けるための要件には含まれていないとされる。
  • ④秘密として管理され、有用性があり、公然と知られていないことの3要件を満たす必要がある。
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正解 ④秘密として管理され、有用性があり、公然と知られていないことの3要件を満たす必要がある。
解説
不正競争防止法2条6項により、「営業秘密」とは秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいうと定義されています。すなわち秘密管理性、有用性、非公知性の3要件をすべて満たす情報のみが営業秘密として保護されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は非公知(未公表)であることに加え、秘密管理性と有用性の要件も満たさなければ営業秘密として保護されないため誤りです。②は営業秘密としての保護は特許権等と異なり出願や登録の手続を必要とせず、3要件を満たす事実状態があれば足りるため誤りです。③は非公知性は秘密管理性・有用性と並ぶ営業秘密の3要件の一つであり、含まれていないというのは誤りです。
問75-10

不正競争防止法上の営業秘密の3要件のうち、秘密管理性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①情報に接した者が秘密と認識できる程度の合理的な管理措置が講じられていれば足りるとされる。
  • ②秘密管理性が認められるには、他に類を見ない最高水準のセキュリティ技術の導入が必須とされる。
  • ③秘密管理性の判断において、情報へのアクセス制限の有無は一切考慮の対象とならないとされる。
  • ④秘密管理性を満たすには、当該情報を紙媒体ではなく電磁的記録の形式で保有することが必須となる。
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正解 ①情報に接した者が秘密と認識できる程度の合理的な管理措置が講じられていれば足りるとされる。
解説
経済産業省の営業秘密管理指針によれば、秘密管理性が認められるためには、保有者の秘密管理意思が具体的な管理措置によって従業員等に対して明確に示され、当該情報に接した者がそれを秘密であると認識できる程度の、状況に応じた合理的な管理措置が講じられていれば足りるとされています。必ずしも最高水準の厳重な対策までは求められません。

他の選択肢が誤りの理由
②は秘密管理性の判断は状況に応じた合理的な措置で足りるとされており、他に類を見ない最高水準の技術導入までは要求されていないため誤りです。③はアクセス制限は、情報に接した者に秘密であるとの認識可能性を持たせるための手段の一つとして、秘密管理性の判断において考慮される要素であるため誤りです。④は秘密管理性の判断は管理措置の実質によるものであり、紙媒体か電磁的記録かという情報の保有形式そのものを要件とするものではないため誤りです。
問85-10

不正競争防止法上の「限定提供データ」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①限定提供データは、営業秘密の3要件と全く同一の要件のもとで保護される制度である。
  • ②限定提供データとして保護されるには、秘密として管理されている情報でないことが前提となる。
  • ③限定提供データとして保護されるには、当該データが紙媒体で保管されていることが要件となる。
  • ④限定提供データの制度は、営業秘密として保護される情報を保護対象から意図的に除いていない。
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正解 ②限定提供データとして保護されるには、秘密として管理されている情報でないことが前提となる。
解説
不正競争防止法2条7項により、「限定提供データ」とは業として特定の者に提供する情報として電磁的方法により相当量蓄積され、及び管理されている技術上又は営業上の情報をいい、括弧書きで秘密として管理されているものは除くと定められています。すなわち、営業秘密(秘密管理性のある情報)には該当しないビッグデータ等を新たに保護する制度であり、営業秘密として保護される情報でないことが限定提供データの前提となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は限定提供データは相当量蓄積性・電磁的管理性・特定者への提供性等を要件とする独自の制度であり、営業秘密の3要件(秘密管理性・有用性・非公知性)とは異なるため誤りです。③は限定提供データの要件は電磁的方法による蓄積・管理であり、紙媒体での保管を要件とするものではないため誤りです。④は限定提供データの定義規定は秘密として管理されている情報(営業秘密)を意図的に除外しており、除いていないというのは誤りです。
問95-10

不正競争防止法による保護の法的性質に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①不正競争防止法上の保護を受けるには、特許庁に出願し設定登録を受けることが必要とされる。
  • ②不正競争防止法は、保護対象となる技術やデザインについて登録により独占的な実施権を付与する。
  • ③特許権や商標権等の排他的独占権を創設せず、特定の行為を不正競争として禁止する法律である。
  • ④不正競争防止法による規制は、登録された商品等表示についてのみ適用される限定的な制度である。
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正解 ③特許権や商標権等の排他的独占権を創設せず、特定の行為を不正競争として禁止する法律である。
解説
不正競争防止法は、特許法や商標法のように出願・審査・登録を経て排他的独占権を新たに創設する法律ではなく、周知表示混同惹起行為や営業秘密の不正取得など、公正な競争秩序を害する特定の行為類型を「不正競争」として類型的に列挙し、これを禁止する行為規制型の法律です。保護を受けるために登録等の手続は不要です。

他の選択肢が誤りの理由
①は不正競争防止法による保護は周知性・秘密管理性等の事実状態があれば足り、特許庁への出願・設定登録を必要としないため誤りです。②は不正競争防止法は独占的な実施権を付与する制度ではなく、特定の不正競争行為を禁止し是正を求める規制であるため誤りです。④は不正競争防止法が禁止する行為類型には、商品等表示の混同惹起行為だけでなく営業秘密の不正取得等、登録の有無と関係のない行為も含まれるため誤りです。
問105-10

不正競争防止法上の不正競争行為に対する民事上の救済に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①不正競争防止法は民事上の救済手段を定めておらず、専ら刑事罰による抑止のみを規定している。
  • ②不正競争による信用の毀損に対して、損害賠償に代えて信用回復の措置を求めることは一切認められない。
  • ③差止請求権を行使するためには、不正競争を行った相手方に故意又は過失があることが要件となる。
  • ④被侵害者は、不正競争によって営業上の利益を侵害された場合、差止めや損害賠償を請求できる。
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正解 ④被侵害者は、不正競争によって営業上の利益を侵害された場合、差止めや損害賠償を請求できる。
解説
不正競争防止法は、不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者に対し、侵害の停止又は予防を求める差止請求権(3条)と、故意又は過失により侵害した者に対する損害賠償請求権(4条)を認めています。あわせて、損害額の推定規定(5条)や、信用を害された場合の信用回復の措置(14条)なども定め、被侵害者の民事上の救済を図っています。

他の選択肢が誤りの理由
①は不正競争防止法は差止請求権や損害賠償請求権等の民事上の救済手段を明文で定めており、刑事罰のみを規定しているというのは誤りです。②は同法14条により、故意又は過失により営業上の信用を害した者に対しては、損害賠償に代え、又は損害賠償とともに信用回復の措置を請求できるとされているため誤りです。③は差止請求権(3条)の行使には相手方の故意又は過失は要件とされておらず、故意又は過失を要件とするのは損害賠償請求権(4条)であるため誤りです。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。