2026年版・1-10

ゲーム理論の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経済学・経済政策」から、ゲーム理論に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-10

ゲーム理論におけるナッシュ均衡の説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①相手のプレイヤーがどのような戦略を選んでも、自分にとって常に最も有利になる戦略の組み合わせをいう。
  • ②参加する全プレイヤーの利得の合計が最大になるように、各プレイヤーが戦略を選び合っている状態をいう。
  • ③互いに相手の戦略を所与としたとき、自分だけ戦略を変更しても利得を改善できない戦略の組み合わせをいう。
  • ④一方の利得の増加が必ず他方の利得の減少と等しくなるように、戦略の組み合わせが選ばれている状態をいう。
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正解 ③互いに相手の戦略を所与としたとき、自分だけ戦略を変更しても利得を改善できない戦略の組み合わせをいう。
解説
ナッシュ均衡とは、ゲームに参加する各プレイヤーが、他のプレイヤーの戦略を所与とみなしたとき、自分だけが戦略を変更しても利得を改善できないような戦略の組み合わせのことをいう。全プレイヤーが同時に最適反応をとり合っている状態であり、寡占市場の分析など幅広い場面に応用される基本概念である。

他の選択肢が誤りの理由
①は相手の戦略によらず常に有利な戦略を指しており、これは支配戦略の説明であってナッシュ均衡の定義そのものではないため誤りです。②はナッシュ均衡は各プレイヤーが自己の利得を最大化する結果として成立する概念であり、全プレイヤーの利得の合計を最大化することを要件とはしていないため誤りです。④は一方の利得増加が他方の利得減少と必ず等しくなるのはゼロサムゲームの性質であり、ナッシュ均衡そのものの定義とは異なるため誤りです。
問21-10

ゲーム理論における支配戦略(優位戦略)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①支配戦略とは、相手がどのような戦略を選んでも、自分にとって常に最も有利な結果をもたらす戦略のことをいう。
  • ②支配戦略を持つプレイヤーは、必ず相手のプレイヤーよりも高い利得を得ることが保証されているとされる。
  • ③全プレイヤーが支配戦略を持つ場合に成立する均衡は、ナッシュ均衡には含まれない特殊な概念なのだとされている。
  • ④支配戦略とは、相手プレイヤーの選択に応じて、その都度自分にとって最適な戦略を選び直すことだとされる。
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正解 ①支配戦略とは、相手がどのような戦略を選んでも、自分にとって常に最も有利な結果をもたらす戦略のことをいう。
解説
支配戦略(優位戦略)とは、相手のプレイヤーがどのような戦略を選択したとしても、自分にとって常に最も有利な結果をもたらす、ただ一つの戦略のことをいう。全プレイヤーがそれぞれ支配戦略を持つ場合、その組み合わせを支配戦略均衡と呼び、これは互いに最適反応をとり合っているナッシュ均衡の特殊なケースに位置づけられる。

他の選択肢が誤りの理由
②は支配戦略の有利さは、あくまでそのプレイヤー自身が選び得る他の戦略と比較したものであり、相手プレイヤーより高い利得が保証されるという意味ではないため誤りです。③は全プレイヤーが支配戦略を持つ場合に成立する支配戦略均衡は、互いに最適反応をとり合っているナッシュ均衡の特殊な一形態であり、ナッシュ均衡に含まれないとする記述は誤りです。④は相手の選択に応じてその都度最適な戦略を選び直すのは最適反応の考え方であり、支配戦略は相手の選択にかかわらず一定である点が特徴であるため誤りです。
問31-10

ゲーム理論における囚人のジレンマの特徴に関する記述として、最も妥当なものはどれか。

  • ①各プレイヤーが自己の利得を最大化しようと合理的に行動すれば、その結果は必ずパレート最適な状態に到達するとされる。
  • ②互いに協力し合う方が両者にとって望ましい結果になるという状況は、そもそも生じ得ないことを前提としている。
  • ③一方のプレイヤーの利得が増加すれば、他方のプレイヤーの利得は必ず同じだけ減少する構造になっているとされる。
  • ④各プレイヤーにとって非協力が支配戦略となる結果、互いに協力し合う場合よりも両者の利得が低くなり得るとされる。
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正解 ④各プレイヤーにとって非協力が支配戦略となる結果、互いに協力し合う場合よりも両者の利得が低くなり得るとされる。
解説
囚人のジレンマは、各プレイヤーにとって非協力を選ぶことが支配戦略となっているため、互いに合理的に行動した結果として非協力同士の組み合わせに至るが、この結果は互いに協力し合う組み合わせと比べて両者の利得が低くなり得るという状況を表す。個々のプレイヤーにとって合理的な選択の積み重ねが、全体としては望ましくない結果をもたらす点に、このモデルの核心がある。

他の選択肢が誤りの理由
①は囚人のジレンマはむしろ各プレイヤーが自己の利得を最大化しようとした結果、パレート最適ではない結果に至ってしまう点が特徴であり、必ずパレート最適に到達するという記述は誤りです。②は互いに協力し合う組み合わせの方が両者にとって望ましい結果であるにもかかわらず、個々の合理的な選択によって非協力に至ってしまう点にこそ囚人のジレンマの本質があり、そのような状況が生じ得ないという記述は誤りです。③は一方の利得の増加が他方の利得の減少と必ず等しくなるのはゼロサムゲームの性質であり、囚人のジレンマの利得構造は一般に純粋な利害対立を表すものではないため誤りです。
問41-10

ある業界の2社(X社・Y社)が、同時に『新製品を投入する』か『投入を見送る』かを選択する。両社とも見送った場合の利得はそれぞれ40、一方だけが投入した場合、投入した側の利得は60・見送った側の利得は10、両社とも投入した場合はそれぞれの利得が20になるとする。このとき、両社にとっての支配戦略として、最も適切なものはどれか。

  • ①両社とも、相手の選択にかかわらず『投入を見送る』ことが自社にとって有利になるため、見送ることが支配戦略となる。
  • ②両社とも、相手の選択にかかわらず『新製品を投入する』方が自社に有利になるため、投入することが支配戦略となる。
  • ③X社は相手の選択によって自社の最適な行動が変わるため、X社には支配戦略と呼べるものが存在しないと考えられる。
  • ④両社がともに投入を見送り合う組み合わせこそが、両社にとっての支配戦略均衡になるものと考えられている。
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正解 ②両社とも、相手の選択にかかわらず『新製品を投入する』方が自社に有利になるため、投入することが支配戦略となる。
解説
X社の立場で考えると、Y社が投入する場合は自社も投入する方が利得20を得られ見送る場合の10を上回り、Y社が見送る場合も自社が投入する方が利得60を得られ見送る場合の40を上回るため、Y社がどちらを選んでも『投入する』方が高い利得を得られる。Y社についても同様の関係が成り立つため、両社にとって『新製品を投入する』ことが相手の選択によらず有利になる支配戦略となる。両社がこの支配戦略に従うと利得はそれぞれ20にとどまり、両社とも見送った場合の40を下回ってしまう点が、この状況が囚人のジレンマ型の構造になっていることを示している。

他の選択肢が誤りの理由
①は実際には両社とも『投入する』方が相手の選択によらず高い利得を得られるのであり、『見送る』ことが支配戦略になるという記述は損得の向きが逆であるため誤りです。③はX社についても、Y社の選択にかかわらず投入する方が高い利得を得られる関係が成り立っており、支配戦略が存在しないという記述は誤りです。④は両社にとっての支配戦略均衡は、両社とも『新製品を投入する』組み合わせであり、両社とも見送る組み合わせが支配戦略均衡になるという記述は誤りです。
問51-10

ゲーム理論におけるゼロサムゲーム(ゼロ和ゲーム)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①各プレイヤーの利得を合計すると、戦略の組み合わせにかかわらず、常にゼロになるゲームのことをいう。
  • ②一方のプレイヤーの利得が増加しても、他方のプレイヤーの利得は変化しない性質を持つゲームのことをいう。
  • ③参加するプレイヤーの人数が、常に2人に限定されるゲームのことをゼロサムゲームというとされている。
  • ④各プレイヤーが必ず同一の利得を得る戦略の組み合わせのみが存在しているゲームのことをいうとされる。
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正解 ①各プレイヤーの利得を合計すると、戦略の組み合わせにかかわらず、常にゼロになるゲームのことをいう。
解説
ゼロサムゲーム(ゼロ和ゲーム)とは、ゲームに参加する各プレイヤーの利得を合計すると、どのような戦略の組み合わせのもとでも常にゼロになるゲームをいう。一方のプレイヤーの利得が増加すれば、その分だけ他のプレイヤーの利得の合計が減少する、純粋な利害対立の関係を表すモデルであり、じゃんけんのような勝敗を争うゲームが典型例とされる。

他の選択肢が誤りの理由
②は一方の利得が増加すれば利得の合計を常にゼロに保つため他方の利得は減少するのであり、他方の利得が変化しないという記述は誤りです。③はゼロサムゲームはプレイヤーが2人の場合に限らず3人以上でも定義できる概念であり、人数を2人に限定する記述は誤りです。④はゼロサムゲームは利得の合計が常にゼロになることを意味するのであって、各プレイヤーが同一の利得を得ることを意味するわけではないため誤りです。
問61-10

ゲーム理論におけるミニマックス戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①相手のプレイヤーがどのような戦略を選んでも、自分の利得が必ず最大になるように選ばれる戦略のことをいう。
  • ②マキシミン戦略とミニマックス戦略は、互いに全く無関係な独立した概念であり、関連性はないとされている。
  • ③起こり得る最悪の状況を想定し、自分の損失が最大となる結果をできる限り小さく抑えようとする戦略のことをいう。
  • ④繰り返しゲームにおいて、相手が協調する限り自分も協調を続ける戦略のことを、ミニマックス戦略というとされる。
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正解 ③起こり得る最悪の状況を想定し、自分の損失が最大となる結果をできる限り小さく抑えようとする戦略のことをいう。
解説
ミニマックス戦略とは、起こり得る最悪の状況を想定したうえで、自分にとっての損失が最大となる結果をできる限り小さく抑えようとする戦略をいう。特に相手も利得を争うゼロサムゲームの分析において、最悪の事態に備える保守的な意思決定の基準として用いられる。なお、自分が得られる利得の最小値をできる限り大きくしようとするマキシミン戦略とは表裏一体の関係にあり、この関係はミニマックス定理として知られている。

他の選択肢が誤りの理由
①は相手の戦略にかかわらず自分の利得が常に最大になる戦略は支配戦略の説明であり、ミニマックス戦略の説明としては誤りです。②はマキシミン戦略とミニマックス戦略は最悪の事態への備え方を利得と損失のどちらから捉えるかが異なるだけで、表裏一体の関係にあることがミニマックス定理として知られており、無関係とする記述は誤りです。④は相手が協調する限り自分も協調を続け、相手が非協力に転じれば自分も非協力に転じる戦略はトリガー戦略の説明であり、ミニマックス戦略の説明としては誤りです。
問71-10

無限に繰り返されるゲーム(無限繰り返しゲーム)における協調の成立に関する記述として、最も妥当な説明はどれか。

  • ①ゲームが有限回で終了することが事前に分かっている場合であっても、協調的な結果が均衡として必ず成立する。
  • ②プレイヤーの割引因子が十分に高ければ、1回限りのゲームでは成立しない協調的な結果も均衡として成立し得る。
  • ③フォークの定理は、繰り返しゲームであっても均衡になり得る結果はただ一通りに定まることを示す定理である。
  • ④プレイヤーが将来の利得をまったく重視しない場合ほど、繰り返しゲームで協調が成立しやすくなるとされている。
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正解 ②プレイヤーの割引因子が十分に高ければ、1回限りのゲームでは成立しない協調的な結果も均衡として成立し得る。
解説
フォークの定理は、プレイヤーが将来の利得を十分に重視する、すなわち割引因子が十分に高い場合には、1回限りのゲームでは成立しなかった協調的な結果を含む、幅広い範囲の結果が繰り返しゲームの均衡として成立し得ることを示す定理である。将来にわたって関係が続く見込みが、目先の裏切りの誘惑を抑える働きをする点がその要点である。

他の選択肢が誤りの理由
①はゲームの終了時点があらかじめ分かっている有限回の繰り返しゲームでは、最終回に非協力を選ぶ誘因が生じ、それが遡って波及することで協調が崩れやすくなるため、協調的な結果が必ず成立するという記述は誤りです。③はフォークの定理は繰り返しゲームの均衡として成立し得る結果がただ一通りに定まることを示すものではなく、個人合理性を満たす幅広い範囲の結果が均衡になり得ることを示す定理であるため誤りです。④は将来の利得を重視しないプレイヤーほど目先の裏切りの利得を優先しやすくなり、協調はむしろ成立しにくくなるため、この記述は関係の向きが逆であり誤りです。
問81-10

繰り返しゲームにおける協調の維持に用いられるトリガー戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①相手の直前の行動にかかわらず、常に一定の確率でランダムに協力と非協力を選び続ける戦略のことをいう。
  • ②初回に相手を裏切って非協力を選び、相手が報復してきた場合に限り、その後は協力に転じる戦略のことをいう。
  • ③1回限りのゲームにおいて、相手の出方を事前に読み切ったうえで最適な行動を一度だけ選ぶ戦略のことをいう。
  • ④相手が協調を続ける限り自分も協調するが、相手が非協力を選べば、それ以降自分も非協力に転じる戦略をいう。
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正解 ④相手が協調を続ける限り自分も協調するが、相手が非協力を選べば、それ以降自分も非協力に転じる戦略をいう。
解説
トリガー戦略とは、相手が協調行動を続けている限り自分も協調を続けるが、相手が一度でも裏切って非協力を選んだ場合には、それ以降は自分もずっと非協力に転じるという戦略をいう。相手の裏切りが将来にわたる罰(トリガー)を引き起こす仕組みとすることで、目先の裏切りの誘惑を抑え、協調を維持しやすくする効果を持つ。

他の選択肢が誤りの理由
①は相手の行動に応じて対応を変えず一定の確率でランダムに選択を続ける戦略は、相手の裏切りに反応して協調を維持しようとするトリガー戦略の考え方とは異なるため誤りです。②はトリガー戦略は自分から先に裏切るのではなく、相手が協調している限りは自分も協調を続けるという考え方に立つ戦略であり、自分から先に裏切るという記述は誤りです。③はトリガー戦略は複数回にわたって繰り返されるゲームを前提として、相手の過去の行動を踏まえて今後の対応を変える戦略であり、1回限りのゲームを前提とする記述は誤りです。
問91-10

複占市場におけるクールノー競争モデルに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①各企業が相手企業の生産量を所与として利潤を最大化する生産量を選び合った均衡は、ナッシュ均衡の一種である。
  • ②クールノー競争モデルにおける均衡価格は、企業数が2社の場合であっても、必ず完全競争市場の価格と等しくなる。
  • ③クールノー競争モデルでは、各企業が自社の生産量ではなく、自社が販売する価格を戦略変数として選択する。
  • ④クールノー競争モデルの均衡において、各企業は自社の生産量を変更することで、必ず利得を改善できる余地を残している。
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正解 ①各企業が相手企業の生産量を所与として利潤を最大化する生産量を選び合った均衡は、ナッシュ均衡の一種である。
解説
クールノー競争モデルでは、各企業が生産量を戦略変数とし、相手企業の生産量を所与として自社の利潤を最大化する生産量を同時に選択する。両社がそれぞれ相手の生産量に対して最適な生産量を選び合った結果、互いに生産量を変更する誘因を持たなくなる状態がクールノー均衡であり、これはナッシュ均衡の一種(クールノー・ナッシュ均衡)として位置づけられる。

他の選択肢が誤りの理由
②はクールノー競争の均衡価格は限界費用を上回る水準にとどまるのが一般的であり、完全競争市場の価格と必ず等しくなるという記述は誤りです(価格が限界費用まで低下するのは価格競争を前提とするベルトラン競争の特徴です)。③はクールノー競争モデルにおける各企業の戦略変数は生産量であり、価格を戦略変数として選択するという記述は変数を取り違えており誤りです。④はクールノー均衡は各企業が相手の生産量を所与としたとき、自社だけ生産量を変更しても利得を改善できない状態として定義されるのであり、改善の余地を残しているという記述は誤りです。
問101-10

複占市場におけるベルトラン競争モデルに関する記述として、最も妥当な記述はどれか。

  • ①ベルトラン競争モデルでは、各企業が自社の販売価格ではなく、自社の生産量を戦略変数として選択するとされる。
  • ②ベルトラン競争モデルの均衡価格は、企業数が2社の場合、常に独占企業が設定する価格と一致するとされている。
  • ③財が同質的で限界費用が一定という前提のもとでは、企業数が2社であっても、均衡価格は限界費用の水準まで低下する。
  • ④ベルトラン競争モデルでは、価格を最も低く設定した企業以外の企業が、市場の需要をすべて獲得すると仮定されている。
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正解 ③財が同質的で限界費用が一定という前提のもとでは、企業数が2社であっても、均衡価格は限界費用の水準まで低下する。
解説
ベルトラン競争モデルでは、各企業が価格を戦略変数として同時に選択し、財が同質的であれば、最も低い価格を提示した企業が市場の需要をすべて獲得すると仮定される。財が同質的で限界費用が一定という前提のもとでは、企業はより低い価格を提示し合う結果、企業数がわずか2社であっても均衡価格は限界費用の水準まで低下する。この結果は、少数の企業しか存在しないにもかかわらず完全競争と同様の価格に至ることから、ベルトラン・パラドックスと呼ばれる。

他の選択肢が誤りの理由
①はベルトラン競争モデルにおける各企業の戦略変数は価格であり、生産量を戦略変数として選択するという記述は変数を取り違えており誤りです(生産量を戦略変数とするのはクールノー競争モデルの特徴です)。②はベルトラン競争の均衡価格は限界費用の水準まで低下するのが特徴であり、独占企業が設定する価格(限界費用を上回る水準)と一致するという記述は誤りです。④はベルトラン競争モデルでは、最も低い価格を提示した企業自身が市場の需要をすべて獲得すると仮定されるのであり、それ以外の企業が需要を獲得するという記述は前提を取り違えており誤りです。

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