2026年版・6-8

統計・データ分析の基礎の一問一答

中小企業診断士(一次試験)「経営情報システム」から、統計・データ分析の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-8

データの代表値である平均値、中央値、最頻値の性質について、最も適切な説明はどれか。

  • ①極端に大きい値が1つ含まれていても、平均値は中央値よりも影響を受けにくく、ほとんど変化しない。
  • ②中央値は、データを大きさの順に並べたとき、必ず出現回数が一番多い値と一致する代表値である。
  • ③最頻値は、すべてのデータを合計してデータの個数で割ることによって求められる代表値である。
  • ④極端に大きい値が1つ含まれる場合、平均値は中央値よりもその影響を受けやすく大きく変化しやすい。
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正解 ④極端に大きい値が1つ含まれる場合、平均値は中央値よりもその影響を受けやすく大きく変化しやすい。
解説
平均値はすべてのデータの値を合計に反映するため、極端に大きい(または小さい)値が1つ含まれると、その影響を強く受けて大きく変化しやすい代表値です。これに対し中央値は、データを大きさの順に並べたときの中央に位置する値であるため、極端な値の影響を受けにくい性質があります。

他の選択肢が誤りの理由
①は平均値と中央値の性質の説明が逆になっており、実際には平均値の方が極端な値の影響を受けやすいため誤りです。②は中央値の定義として誤りで、中央値は順番に並べたときの中央の値であり、出現回数が最も多い値(最頻値)と必ず一致するとは限りません。③は最頻値の定義として誤りで、合計をデータ数で割って求めるのは平均値であり、最頻値は最も多く出現する値を指します。
問26-8

データのばらつきを表す分散と標準偏差の関係について、最も適切な説明はどれか。

  • ①標準偏差は分散の正の平方根であり、元のデータと同じ単位で、ばらつきの大きさを表す指標である。
  • ②分散は標準偏差の正の平方根であり、元のデータと同じ単位でばらつきの大きさを表す指標である。
  • ③分散と標準偏差はいずれもデータの中心的な位置を表す指標であり、ばらつきとは無関係な指標である。
  • ④標準偏差の値が大きいほど、データの値が平均値の周辺に集中していることを意味する指標である。
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正解 ①標準偏差は分散の正の平方根であり、元のデータと同じ単位で、ばらつきの大きさを表す指標である。
解説
分散は、各データと平均値との差(偏差)を2乗した値の平均で求められ、ばらつきの大きさを表しますが、単位が元のデータの2乗になってしまいます。標準偏差は分散の正の平方根をとった値で、元のデータと同じ単位に戻るため、ばらつきの大きさを直感的に把握しやすい指標です。

他の選択肢が誤りの理由
②は分散と標準偏差の関係の説明が逆になっているため誤りです。③は分散と標準偏差がいずれもデータのばらつきを表す指標であり、平均値などの中心的な位置を表す指標ではないため誤りです。④は標準偏差の値が大きいほどデータが平均値から散らばっている(ばらつきが大きい)ことを意味するため、集中しているとする説明が逆であり誤りです。
問36-8

2つの変量の直線的な関係の強さを表す相関係数について、最も適切な説明はどれか。

  • ①相関係数は0から100までの値をとり、値が大きいほど2つの変量の直線的な関係が弱いことを表す。
  • ②相関係数は-1から1の値をとり、絶対値が1に近いほど2変量の直線的な関係が強いことを表す。
  • ③相関係数が0であれば、2つの変量の間にはいかなる関係も一切存在しないことが常に断定できる。
  • ④相関係数の値がマイナスになることはなく、常に0以上の値のみをとる指標であるとされる。
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正解 ②相関係数は-1から1の値をとり、絶対値が1に近いほど2変量の直線的な関係が強いことを表す。
解説
相関係数は、2つの変量の間の直線的な関係の強さと向きを表す指標で、-1から1までの値をとります。値が1に近いほど正の(片方が増えればもう片方も増える)直線的な関係が強く、-1に近いほど負の直線的な関係が強く、0に近いほど直線的な関係が弱いことを表します。

他の選択肢が誤りの理由
①は相関係数のとりうる範囲が実際とは異なり、また値の大小と関係の強弱の対応も逆になっているため誤りです。③は相関係数が0であっても、直線的でない関係(曲線的な関係など)が存在する場合があるため、あらゆる関係が存在しないと断定できるわけではなく誤りです。④は相関係数が負の値もとりうる指標であり、常に0以上とする説明が誤りです。
問46-8

1つの変量から別の変量の値を予測する回帰分析について、最も適切な説明はどれか。

  • ①回帰分析は、複数のデータを大小関係に関わらずランダムな順序に並べ替えるための分析手法である。
  • ②回帰分析で得られる予測式は、元になったデータの範囲を超えた予測についても常に高い精度を保証する。
  • ③説明変数の値から目的変数の値を予測する式を、データに最も当てはまるように求める分析手法である。
  • ④回帰分析では、目的変数の値から説明変数の値を求める式を、データに関係なく一定の形で求める。
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正解 ③説明変数の値から目的変数の値を予測する式を、データに最も当てはまるように求める分析手法である。
解説
回帰分析は、結果を説明したい変数(目的変数)と、それに影響を与えると考えられる変数(説明変数)との関係を式で表し、説明変数の値から目的変数の値を予測するための分析手法です。実際のデータにできるだけ当てはまるように、式中の係数を求めます。

他の選択肢が誤りの理由
①は回帰分析がデータの並べ替えを行う手法であるとしていますが、実際には変数間の関係を式で表す分析手法であるため誤りです。②は回帰分析で得られる予測式が、元のデータの範囲から大きく外れた値に対しては精度が低下する場合があり、常に高い精度を保証するとは限らないため誤りです。④は目的変数と説明変数の関係が逆になっており、また式はデータに応じて求められるものであるため誤りです。
問56-8

統計学で扱われる代表的な確率分布である正規分布について、最も適切な説明はどれか。

  • ①平均値を中心に左右非対称であり、必ずどちらか片方向にのみ大きく偏った形状を持つ分布である。
  • ②正規分布は、あらゆるデータについて、値のとりうる範囲が有限の区間に限定される分布である。
  • ③正規分布の形状は、データの標準偏差の大きさによらず、常に完全に同じ形になる分布である。
  • ④平均値を中心に左右対称の釣り鐘型の分布であり、多くの自然現象や社会現象の近似に用いられる。
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正解 ④平均値を中心に左右対称の釣り鐘型の分布であり、多くの自然現象や社会現象の近似に用いられる。
解説
正規分布は、平均値を中心として左右対称に広がる釣り鐘型(ベルカーブ)の形状を持つ確率分布で、身長や試験の得点など、多くの自然現象や社会現象の近似としてよく用いられます。平均値と標準偏差の2つの値によって、分布の形状(中心の位置とばらつきの度合い)が定まります。

他の選択肢が誤りの理由
①は正規分布が左右対称な形状を持つ分布であるにもかかわらず、非対称に偏った形状としているため誤りです。②は正規分布が理論上、値のとりうる範囲に上限や下限がない(マイナス無限大からプラス無限大まで広がる)分布であるため誤りです。③は正規分布の形状が標準偏差の大きさに応じて山の広がり方(裾野の広がり)が変わるため、常に同じ形になるという説明が誤りです。
問66-8

データを一定の範囲(階級)ごとに集計する度数分布表とヒストグラムについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①度数分布表は階級ごとの出現数をまとめた表で、ヒストグラムはそれを柱状のグラフにしたものである。
  • ②度数分布表は個々のデータの値をそのまま時系列順に並べただけの、集計を一切行わない表である。
  • ③ヒストグラムは、複数の項目の割合を扇形の面積で表す円グラフの、別の呼び方に過ぎないグラフである。
  • ④度数分布表とヒストグラムはいずれも、2つの変量の相関関係を確認するために用いる図表である。
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正解 ①度数分布表は階級ごとの出現数をまとめた表で、ヒストグラムはそれを柱状のグラフにしたものである。
解説
度数分布表は、データをいくつかの範囲(階級)に区切り、それぞれの階級に含まれるデータの個数(度数)を集計して表にまとめたものです。ヒストグラムは、この度数分布表の内容を、階級を横軸に、度数を柱の高さとして視覚的に表した柱状のグラフです。

他の選択肢が誤りの理由
②は度数分布表がデータを階級ごとに集計した表であるにもかかわらず、集計を行わないとしているため誤りです。③はヒストグラムが柱状のグラフであり、扇形の面積で割合を表す円グラフとは異なる形式のグラフであるため誤りです。④は度数分布表とヒストグラムがいずれも1つの変量の分布を確認するための図表であり、2つの変量の相関関係を確認する散布図などとは目的が異なるため誤りです。
問76-8

統計的な仮説検定における帰無仮説の考え方について、最も適切な説明はどれか。

  • ①帰無仮説は、調査者が主張したい仮説そのものであり、検定を通じて必ず正しさを証明する仮説である。
  • ②帰無仮説は、否定されることを想定して立てる仮説であり、検定の結果に応じて棄却するか判断する。
  • ③帰無仮説を棄却できなかった場合、帰無仮説が正しいことが完全に証明されたとみなす考え方である。
  • ④帰無仮説は標本の大きさに関わらず、検定を行う前からすでに自動的に棄却される仮説である。
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正解 ②帰無仮説は、否定されることを想定して立てる仮説であり、検定の結果に応じて棄却するか判断する。
解説
帰無仮説は、「差がない」「効果がない」のように、まず否定される(棄却される)ことを想定して立てる仮説です。標本データから計算した統計量をもとに、帰無仮説のもとでは起こりにくい結果が得られたと判断できれば帰無仮説を棄却し、対立仮説を採用するという考え方で仮説検定が行われます。

他の選択肢が誤りの理由
①は調査者が主張したい仮説は一般に対立仮説と呼ばれ、帰無仮説はそれとは反対に否定されることを想定して立てる仮説であるため誤りです。③は帰無仮説を棄却できなかったことは、帰無仮説が正しいと完全に証明されたことを意味するわけではないため誤りです。④は帰無仮説が標本データの統計量に基づいて棄却するかどうかを判断するものであり、検定前から自動的に棄却が決まっているわけではないため誤りです。
問86-8

調査対象全体である母集団と、その一部を抽出する標本調査について、最も適切な説明はどれか。

  • ①標本調査は、母集団に含まれるすべての対象を漏れなく調査する方法のことを指す言葉である。
  • ②標本の大きさ(標本数)は、調査結果の精度に一切影響を与えない要素であるとされている。
  • ③母集団の一部を標本として抽出したうえで、母集団全体の傾向を統計的に推測する方法である。
  • ④標本調査で得られた結果は、母集団の傾向とは無関係な、標本だけに固有の情報にとどまる。
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正解 ③母集団の一部を標本として抽出したうえで、母集団全体の傾向を統計的に推測する方法である。
解説
標本調査は、調査したい対象全体である母集団のすべてを調べる(全数調査)のではなく、その一部を標本(サンプル)として抽出して調査し、その結果から母集団全体の傾向を統計的に推測する方法です。適切な方法で標本を抽出すれば、少ない労力や費用で母集団の特徴を把握できます。

他の選択肢が誤りの理由
①は母集団のすべてを調査する全数調査の説明であり、一部を抽出する標本調査の説明ではないため誤りです。②は一般に標本の大きさが大きいほど、母集団の傾向をより精度高く推測できる傾向があるため、精度に影響しないとする説明は誤りです。④は標本調査の目的が、標本から得た結果をもとに母集団全体の傾向を推測することにあるため誤りです。
問96-8

点の配置によって2つの変量の関係性を視覚的に示す散布図の特徴として、最も適切なものはどれか。

  • ①散布図は、1つの変量のみについて、時間の経過に伴う値の変化を表すための図表である。
  • ②散布図に表れる点の並び方は、2つの変量の関係の強さや傾向とは一切無関係な情報である。
  • ③散布図は、全体に占める複数の項目それぞれの割合を、面積の大きさで表現するための図表である。
  • ④横軸と縦軸に異なる変量をとり、データを点として配置し関係性を視覚的に把握する図表である。
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正解 ④横軸と縦軸に異なる変量をとり、データを点として配置し関係性を視覚的に把握する図表である。
解説
散布図は、横軸と縦軸にそれぞれ異なる2つの変量をとり、個々のデータを平面上の点として配置することで、2つの変量の間にどのような関係(相関)があるかを視覚的に把握するための図表です。点が右上がりに並べば正の相関、右下がりに並べば負の相関があると読み取れます。

他の選択肢が誤りの理由
①は時間の経過に伴う1つの変量の変化を表す折れ線グラフなどの説明であり、2つの変量の関係を表す散布図の説明ではないため誤りです。②は散布図の点の並び方から2つの変量の相関関係を読み取れるため、無関係とする説明は誤りです。③は全体に占める割合を面積で表す図(円グラフなど)の説明であり、散布図の説明ではないため誤りです。
問106-8

統計データを分析する際に注意すべき相関関係と因果関係の違いについて、最も適切な説明はどれか。

  • ①2つの変量に相関関係が見られても、一方が原因であるという因果関係が常にあるとは限らない。
  • ②2つの変量の間に相関関係が確認できれば、それだけで両者の間に因果関係があると常に断定できる。
  • ③因果関係が存在する2つの変量は、統計的な相関係数を計算すると必ず0になるという性質を持つ。
  • ④相関関係と因果関係は全く同じ意味の言葉であり、統計学において両者を区別する必要はない。
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正解 ①2つの変量に相関関係が見られても、一方が原因であるという因果関係が常にあるとは限らない。
解説
2つの変量の間に統計的な相関関係が見られたとしても、それだけでは一方がもう一方の原因であるという因果関係が存在するとは限りません。両方に影響を与える別の要因(交絡因子)が存在する場合や、単なる偶然の一致である場合もあるため、相関関係と因果関係は分けて慎重に考える必要があります。

他の選択肢が誤りの理由
②は相関関係が確認できても因果関係があるとは限らないにもかかわらず、常に断定できるとしているため誤りです。③は因果関係が存在する2つの変量では、多くの場合相関係数が0から離れた値になる傾向があり、必ず0になるという説明は誤りです。④は相関関係と因果関係が異なる概念であり、統計学において明確に区別して扱う必要があるため誤りです。

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