2026年版・2-9

証券投資とデリバティブの一問一答

中小企業診断士(一次試験)「財務・会計」から、証券投資とデリバティブに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-9

ポートフォリオ理論における分散投資の効果に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①値動きの相関係数が低い(または負の)資産を組み合わせて保有すると、ポートフォリオ全体のリスクを低減できる。
  • ②分散投資によって、個別銘柄のリスクだけでなく、市場全体のリスク(システマティックリスク)も完全に消去できる。
  • ③分散投資による効果は、組み入れる資産同士の相関係数の高低にかかわらず、常に完全に一定であるとされている。
  • ④分散投資によってポートフォリオのリスクを低減させると、期待収益率も必ず同じ割合で低下するとされる。
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正解 ①値動きの相関係数が低い(または負の)資産を組み合わせて保有すると、ポートフォリオ全体のリスクを低減できる。
解説
ポートフォリオ理論では、値動きの相関係数が低い(または負の)資産を組み合わせて保有することで、個々の資産の価格変動が互いに打ち消し合い、ポートフォリオ全体の収益率の変動(リスク)を、個別資産のリスクの単純平均よりも低く抑えられるとされています。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。分散投資によって低減できるのは個別銘柄固有のリスク(非システマティックリスク)であり、市場全体に共通するリスク(システマティックリスク)は分散投資によっても消去できません。③は誤りです。分散投資の効果は、組み入れる資産同士の相関係数が低いほど大きくなり、相関係数が高い場合には効果が小さくなります。④は誤りです。ポートフォリオの期待収益率は各資産の期待収益率の加重平均で決まり、資産間の相関係数(リスク低減効果)とは独立して決まるため、リスクが低減しても期待収益率が同じ割合で低下するとは限りません。
問22-9

株式のベータ値に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①ベータ値は、個別銘柄固有の要因によるリスク(非システマティックリスク)の大きさを表す指標である。
  • ②ベータ値が1より大きい銘柄は、市場全体の値動きに対して、相対的に値動きが小さい傾向がある。
  • ③ベータ値は、常にすべての銘柄で完全に同じ値をとり、企業や業種によって異なることはない。
  • ④ベータ値は市場全体に対する個別銘柄の感応度を表し、値が1より大きい銘柄は市場より値動きが大きい。
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正解 ④ベータ値は市場全体に対する個別銘柄の感応度を表し、値が1より大きい銘柄は市場より値動きが大きい。
解説
ベータ値は、株式市場全体の動き(市場ポートフォリオの収益率の変動)に対して、個別銘柄の収益率がどの程度感応するかを表す指標です。ベータ値が1より大きい銘柄は市場全体よりも値動きが大きく、1より小さい銘柄は市場全体よりも値動きが穏やかである傾向があります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。ベータ値が表すのは市場全体との連動性(システマティックリスク)であり、個別銘柄固有の非システマティックリスクを表す指標ではありません。②は方向が逆であり誤りです。ベータ値が1より大きい銘柄は、市場全体よりも値動きが大きい傾向があります。③は誤りです。ベータ値は銘柄や業種ごとの市場感応度の違いを反映して異なる値をとり、すべての銘柄で共通の値になるわけではありません。
問32-9

債券の価格と市場金利の関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①市場金利が上昇すると、既発の固定利付債券の価格も、市場金利の上昇と同じ方向に(つれて)上昇する。
  • ②債券価格と市場金利は理論上は無関係であるとされ、市場金利の変動が債券価格に影響を及ぼすことはない。
  • ③市場金利が上昇すると、相対的な魅力の低下などにより、既発の固定利付債券の価格は下落する傾向がある。
  • ④残存期間(償還までの期間)の長短にかかわらず、市場金利の変動が債券価格に与える影響の大きさは常に等しい。
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正解 ③市場金利が上昇すると、相対的な魅力の低下などにより、既発の固定利付債券の価格は下落する傾向がある。
解説
市場金利が上昇すると、新たに発行される債券はより高い利率で発行されるため、既に発行されている低い利率の固定利付債券の相対的な魅力が低下し、その価格は下落する傾向があります。逆に市場金利が低下すると、既発債券の価格は上昇する傾向があります(債券価格と金利の逆相関関係)。

他の選択肢が誤りの理由
①は方向が逆であり誤りです。市場金利が上昇すると、既発の固定利付債券の価格は下落する傾向があります。②は誤りです。債券価格と市場金利には密接な逆相関の関係があり、無関係ではありません。④は誤りです。一般に残存期間が長い債券ほど、市場金利の変動が価格に与える影響(金利感応度)は大きくなる傾向があります。
問42-9

額面100円、表面利率(クーポンレート)年2%、残存期間5年の債券を、市場価格96円で購入した。この債券の最終利回り(単利、年率)に最も近いものはどれか。なお、最終利回り(単利)は次の式で計算するものとする。最終利回り={表面利率(円)+(額面-購入価格)÷残存年数}÷購入価格×100

  • ①2.8%
  • ②2.9%
  • ③2.1%
  • ④6.3%
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正解 ②2.9%
解説
最終利回り(単利)は、{表面利率(円)+(額面-購入価格)÷残存年数}÷購入価格×100で計算します。本問では、表面利率2円(100円×2%)に、償還差益(100円-96円)÷5年=0.8円を加えた2.8円を、購入価格96円で割ります。最終利回り=2.8円÷96円×100≈2.9%となります。

他の選択肢が誤りの理由
①の2.8%は、分子の2.8円を購入価格96円ではなく額面100円で割ってしまった場合に生じる値です。③の2.1%は、償還差益による調整(0.8円)を加算せず、表面利率2円のみを購入価格96円で割った値です。④の6.3%は、償還差益4円を残存年数5年で割らずに、そのまま表面利率に加算してしまった場合に生じる値です。
問52-9

効率的市場仮説に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①効率的市場仮説(弱度の効率性)によれば、過去の株価の推移を分析しても、市場平均を継続的に上回る収益は得にくいとされる。
  • ②効率的市場仮説によれば、利用可能な情報の範囲にかかわらず、株価は本質的価値と常に大きく乖離した状態が続くとされる。
  • ③効率的市場仮説が完全に成立する市場では、いかなる投資家であっても、株式投資によって利益を得ることは理論上不可能である。
  • ④効率的市場仮説は、株価が将来の企業業績の推移を完全かつ正確に予測できるとする仮説のことであるとされている。
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正解 ①効率的市場仮説(弱度の効率性)によれば、過去の株価の推移を分析しても、市場平均を継続的に上回る収益は得にくいとされる。
解説
効率的市場仮説のうち、弱度の効率性(ウィーク・フォーム)によれば、過去の株価やその推移などの過去情報はすでに現在の株価に織り込まれているため、そうした過去の情報だけを分析(テクニカル分析)しても、継続的に市場平均を上回る収益をあげることは難しいとされます。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。効率的市場仮説は、利用可能な情報が速やかに株価に反映され、株価が本質的価値に近い水準に収れんしやすいとする考え方であり、乖離が続くとする考え方ではありません。③は誤りです。効率的市場仮説は、継続的に市場平均を上回る超過収益を得ることが難しいとする仮説であり、リスクに見合った通常の収益を得ることまで否定するものではありません。④は誤りです。効率的市場仮説は情報が株価に反映される速さや程度に関する仮説であり、将来の企業業績を完全に予測できるとする仮説ではありません。
問62-9

オプション取引(コールオプション・プットオプション)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①コールオプションとは、対象資産をあらかじめ定めた価格で将来「売る」権利のことをいうとされている。
  • ②プットオプションの買い手は、価格が将来下落するほど、支払ったオプション料以上の損失を被る可能性がある。
  • ③オプションの買い手は権利を行使する義務を負っており、市場環境にかかわらず必ず権利を行使しなければならない。
  • ④オプションの買い手が被る損失は、原則としてあらかじめ支払ったオプション料(プレミアム)の金額に限定される。
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正解 ④オプションの買い手が被る損失は、原則としてあらかじめ支払ったオプション料(プレミアム)の金額に限定される。
解説
オプションの買い手は、原資産の価格が不利な方向に動いた場合、権利を行使せずに放棄することができるため、被る可能性のある損失は、原則としてあらかじめ支払ったオプション料(プレミアム)の金額に限定されます。これに対し、オプションの売り手は、買い手が権利を行使した場合に応じる義務を負うため、損失が大きくなる可能性があります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。コールオプションは対象資産を「買う」権利であり、「売る」権利はプットオプションです。②は誤りです。プットオプションの買い手も、損失は支払ったオプション料の範囲に限定され、対象資産の価格が下落してもそれ以上の損失を被ることはありません。③は誤りです。オプションの買い手は権利を「行使する権利」を持つのであって、行使する義務を負うわけではなく、不利であれば行使しないという選択ができます。
問72-9

先物取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①先物取引の買い手は、オプション取引の買い手と同様に、契約を履行するかどうかを将来自由に選択できる。
  • ②先物取引は、当事者の一方が将来の一定時点において対象資産を「売る権利」を保有する取引である。
  • ③先物取引の当事者は、原則として、あらかじめ約定した価格・数量で将来対象資産を売買する義務を負う。
  • ④先物取引は、相対(あいたい)取引として契約条件を交渉するものであり、取引所を通じて行われることはない。
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正解 ③先物取引の当事者は、原則として、あらかじめ約定した価格・数量で将来対象資産を売買する義務を負う。
解説
先物取引の当事者は、権利を保有するにとどまるオプション取引とは異なり、あらかじめ約定した価格・数量で、将来の一定時点において対象資産を売買する義務を負います。この義務は、市場環境が不利になった場合であっても、原則として免れることができません。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。先物取引の当事者は契約を履行する義務を負っており、オプションの買い手のように履行するかどうかを自由に選択できるわけではありません。②はオプション(権利)の説明であり誤りです。先物取引は権利ではなく、売買の義務を伴う取引です。④は誤りです。先物取引は、標準化された契約条件のもとで取引所を通じて行われるのが一般的であり、この点で個別に交渉する相対取引の先渡取引(フォワード取引)とは区別されます。
問82-9

スワップ取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①スワップ取引とは、対象資産をあらかじめ定めた価格で将来売買する権利を、当事者間で交換する取引のことをいう。
  • ②金利スワップの代表的な例として、固定金利と変動金利による支払いを当事者間で交換する取引が挙げられる。
  • ③スワップ取引は必ず取引所を通じて行われる取引であり、当事者同士が相対で契約条件を取り決めることはない。
  • ④通貨スワップは、異なる通貨間での金利の受け払いを伴わず、元本のみを交換する取引に限定されるとされる。
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正解 ②金利スワップの代表的な例として、固定金利と変動金利による支払いを当事者間で交換する取引が挙げられる。
解説
金利スワップの代表的な例として、想定元本を基準に、固定金利による利払いと変動金利による利払いを当事者間で交換する取引(固定金利と変動金利のスワップ)が挙げられます。金利変動リスクの管理などを目的として活用されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。これはオプションに近い説明であり、スワップ取引は権利の交換ではなく、キャッシュフロー(利払いなど)を交換する取引です。③は誤りです。スワップ取引は、当事者同士が相対(あいたい)で契約条件を取り決めるOTC(店頭)取引として行われるのが一般的です。④は誤りです。通貨スワップは、異なる通貨建ての元本の交換に加えて、その通貨建ての金利の受け払いを伴うのが一般的であり、元本のみの交換に限定されるものではありません。
問92-9

証券投資におけるシステマティックリスクと非システマティックリスクに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①非システマティックリスク(個別銘柄固有のリスク)は、多数の銘柄に分散投資することによって低減することができる。
  • ②システマティックリスク(市場全体に共通するリスク)は、銘柄数を増やして分散投資を行うことで、理論上ゼロにできる。
  • ③非システマティックリスクとは、金利変動や景気変動など、市場全体に影響を及ぼす要因によって生じるリスクをいう。
  • ④十分に分散されたポートフォリオであっても、非システマティックリスクの影響は残り続け、消去することはできない。
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正解 ①非システマティックリスク(個別銘柄固有のリスク)は、多数の銘柄に分散投資することによって低減することができる。
解説
非システマティックリスクは、個別企業の経営状況や業績など、その銘柄固有の要因によって生じるリスクであり、多数の銘柄に分散投資することで、統計的にその影響を打ち消し合い、低減させることができます。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。金利変動や景気変動など市場全体に共通する要因によって生じるシステマティックリスクは、分散投資によっても消去することができません。③は誤りです。金利変動や景気変動など市場全体に影響を及ぼす要因によるリスクは、システマティックリスクの説明であり、非システマティックリスクの説明ではありません。④は誤りです。十分に分散されたポートフォリオでは、非システマティックリスクの大部分は打ち消し合い、その影響は小さくなります。
問102-9

ある企業の来期の予想配当は1株あたり60円であり、その後は毎期一定率で成長すると見込まれている。株主の要求収益率を8%、配当の期待成長率を年3%とする。定率成長配当割引モデルによる理論株価として正しいものはどれか。

  • ①750円
  • ②545円
  • ③2,000円
  • ④1,200円
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正解 ④1,200円
解説
定率成長配当割引モデル(ゴードン・モデル)では、理論株価=来期予想配当÷(株主の要求収益率-配当の期待成長率)で計算します。本問では、来期予想配当60円を、要求収益率8%から成長率3%を差し引いた5%で割り、理論株価=60円÷0.05=1,200円となります。

他の選択肢が誤りの理由
①の750円は、成長率による調整を行わず、配当60円を要求収益率8%のみで割ってしまった値です。②の545円は、成長率を差し引くのではなく加算してしまい、60円を(8%+3%=11%)で割った場合に生じる値です。③の2,000円は、分母を要求収益率と成長率の差ではなく、成長率3%のみとしてしまった場合に生じる値です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。